投稿元:
レビューを見る
脳みその中がいい具合にシャッフルされる感覚の対談。中動態の話はいつ読んでもおもしろい。
2人の本の第二弾が読みたい。
投稿元:
レビューを見る
対談形式は諸刃の剣みたいなもので、両者の対話がマッチしているとすごく良いが、そうでない場合はあっさりと読む気を失ってしまう。中間はあまりなくて、良いか悪いかどちらかに偏る傾向がある。
本書はお二人の相性がよく、それぞれが良い味を出している前者の好例だと感じた。
投稿元:
レビューを見る
2022/05/25 20:56
うーん…つまりは、現在はあまりに直接的すぎる?それが故に、自身の意志なり意見なり、そしてそれを表すはずの言葉が、発酵しない?
だからもっと、考えようぜということなのか?
千葉さんの勉強の哲学も、国分さんの中動態の世界も、買ってはあるのにまだ読み始めていなかったから、どうもそれらを読んでくれていることを前提としたような対談のように思えるので、それぞれ読んでから、また読んでみようかな。
投稿元:
レビューを見る
哲学する威力を思い知る。ラディカルな視点を提示しつつも、それで全て事足れりとはしないバランス感覚。対談が成功している稀有な本。
・依存症からの回復とは回復し続けること
・コロナ禍でのアガンベンの発言
・理系の数学、文系の言語
投稿元:
レビューを見る
ざっくばらんな勉強論(研究論ではなく)として楽しめました。研究ということばはなんかおこがましい、研究じゃなく、一生勉強し続けていたい、という考え方にとても共感。
投稿元:
レビューを見る
國分功一郎と千葉雅也の対談集。繋がりなく何回か行われた
対談をまとめたものだが、二人の問題意識が言語を中心に
しているせいか一冊の本として無理なく読み通すことが
できた。
意志と中断、無からの創造との関係・権威主義なき権威・
勉強と孤独・自分の中に心の闇を囲い込むこと・エビデンス
主義と言語の消失など興味深い論点に溢れているが、現在
進行形で動いている言語と世界を相手にしているので、結論
のようなものはまだこれから、ということだろう。
投稿元:
レビューを見る
対談本て、いつも読みやすいような気がして買うのだが、共通認識をもった人たちによるラフな会話なので、時々ついていけないところがあるというのを、読みながら思い出した。
本当は、対談のもととなる著作を読み、彼らの“仲間”となってから後日談的に読むというのが一番いいのだろう。
とはいえこの二人の場合は内輪的盛り上がりみたいなものがなく、わかりやすいとは思う。
それと、ラフな会話であるということに最大の価値があるかも。
どちらかというと私は、昨今言葉の価値が強くなりすぎている気がしていた。ひとことひとことに意味がありすぎるというか、何か言うとそれで二度と覆されないジャッジされる感じ。
それは言語の“間接的で迂遠な”部分が排除されている、というかそこを赦したり、踏まえたうえで話したり聞いたりする空気がなくなっているのかもしれない。
五味太郎が言葉をおもちゃにして遊ぶ感じ、子どもの頃から好きで、それがたぶん私が言語学に興味もって専攻したルーツなんだけど、一緒にそういうことが楽しめる相手は一体どこにいるんだ。
私は本質的に“キモい”。
投稿元:
レビューを見る
現代社会をとらえる上で重要なヒントがいくつも出てくる。東浩紀「観光客の哲学」にも通じる問題意識がある。現代知識人の危機感が分かる必読書かもしれない。
投稿元:
レビューを見る
道具的で記号化してきた現在の言語。
実存主義、エビデンス主義、メタファー、心の闇、アレントやスピノザ、ハイデガーなど引用しながら國分功一郎さんと千葉雅也さんの言語に対する想いも含め、近年変化していく言語をどう取り戻すのか、そもそも言語とはなんなのか、そして言語無き人間とは存在するのか。
例えば「これは違反だ」とか「違法だからダメだよ」とテレビでモザイク入れて、悪い人を煽ることが当たり前ですが、その一つ一つの問題を法外まで考えている人は叩かれてしまう。
しかもその法外までを考えていくと、自分で考えて言語化しなければならないからめんどくさい。そうなると、もう法律がそうなんだからと言って、エビデンス主義が強くなってしまう。
本当は法外にこそ正義があるのかもしれないのに。
元々たくさんの言語によって法律ができたのに、その法律も記号のようになってしまった。
では今の言語ではない、人間らしい言語とはなんなのか、とても難しいかもしれませんが、とても大事なことなのかもしれません。
課題はあるようですが、もしかしたら中動態という概念が一般的になれば、社会が良くなる気もしてきました。
政治や公共的な問題を考えるには哲学が必要なのかもしれませんね。
投稿元:
レビューを見る
ネタバレしてもいい。いいものはネタバレしてても感激する。
というところもそうだな。
レビューの内容が、感激を伝えてるかどうかではなく、ネタバレしているかどうかで評価されるレビューは果たしてどこ向けのものか。
評価を下す人は、評価を下すことによって自分の手柄に(私有化)しようとしているのか。
投稿元:
レビューを見る
やや難解。話題の哲学者二人の対談集。2017年から2021年にかけての対談が収められている。
言語の価値が低下しているという点については、大いに賛同できる。引用される哲学者の言葉が、なかなか難しい。『中動態の世界』を前もって読んでおくべきだった。
所々に登場する、フランクな会話は興味深いものが多い。講義の余白に魅力があると言ってもよいだろう。
投稿元:
レビューを見る
『暇と退屈の倫理学』『中動態の世界』の國分、『勉強の哲学』の千葉、共鳴し合う2人によるお互いの考えを深めていく対談本
抽象的なのに現場感があり言葉が軽視されている現代の問題が心に響く。1984と共鳴する。
今年ベスト10冊入りだ
投稿元:
レビューを見る
中動態という考えを知るきっかけになった本。
言葉が公共性の独裁に隷属するようになっている、という主張に強く共感した(いと思った)。