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装丁と帯の宣伝文に惹かれていつか読みたいと思っていたら、書店でサイン本を見つけて思わず購入。デザインに統一感があるので収集欲をくすぐられる。図が収録作品の登場物で構成されてるのもいい。
寝る前にチビチビ読み進めると贅沢な気持ちになれた。レンジが広いので飽きない。個人的には「たおやかせば」とか「特殊な環境」みたいな日常の中に一つ異物が紛れ込む系が味わい深くて好み。「ニッケル」みたいなたまのほっこり系も新鮮味があっていい。逆にハードSF風やあからさまなコメディ、因果律まで不明なコテコテの電波系（「悪くない仕事」は読んでて腹が立った）は狙い過ぎと感じてしまう。宣伝文的には後者の作品群をアピールしたいようなので（まあそっちのほうが書きやすいんだろうけど）、このあとの作品がわざとらしいキテレツ系に寄っていかないか少し心配。
