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著者の自伝的私小説。
何冊か読んで結構面白かったし、最近NHKでちょくちょく見かけて成程男前だしスマートだなと感じてたので読んでみた。
この世代の小説家は時代なのか生き方や振る舞いがどうも鼻について嫌いなのだが、この人は何故か可愛さ感じる。
ぶっ飛んでるんだろうが嫌みが無い。
これ程中身の濃い人生を送れるのは羨ましい反面僕にはそれに耐えうる人間力があるとは思えない。
結構すらすら最後まで読み進めた作品。
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島田雅彦の少年時代から現在に至るまでを描いた、自伝的私小説。
春先に読んだ『パンとサーカス』やそれ以前の何冊かがおもしろかったので、作者の人となりを知るにはいいかもと手に取ったのだが。
おもしろおかしく書いている文章は軽妙だが、ひねくれた自意識の過剰ぶりが鼻につく。今後彼の作品を読む際に支障が出そう。
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”文壇の貴公子”と呼ばれた著者の自叙伝的私小説。前半が大学入学に至るまでの思春期にして作家の自我形成方法を、後半は作家としてデビューを果たした後に青春の終わりとなる息子の誕生と偉大なる先達・中上健次の死までを、赤裸々且つ著者らしいユーモアたっぷりの文章で綴られている。著者のファンでなくとも80年代半ば~90年代初頭までの「文壇は確実に機能していた」頃をそのシーンの中心にいたであろう作家視点で感じることの出来る内容に満足するだろうし、ファンであるならすぐさま再読したくなる。果たしてこの続きが読める日は来るのか?
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島田雅彦の自伝的青春私小説らしい。これは読んでおかないと。
読書開始:2023/01/18
読了:2023/01/21
ヒマなのを良いことに結構一気読み。著者自身の半生を割と赤裸々に綴っている。小学生の頃、中学生の頃、高校生の頃、大学生の頃と、自分自身を第三者的に「君は」と語りかける文体で振り返る。早い時期から作家を目指し、東京外大のロシア語科に入学し、作家デビューする。芥川賞に6回もノミネートされて落選するという記録持ちの屈託、折々に出会った美女を追いかけ回し、結婚し、浮気をし、よりを戻して子どもが出来るなどの一部始終が語られる。作品と個人的体験の関係もよく分かって興味深い。埴谷雄高や中上健次らとの交流も必見。
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すっっっっっっごいおもしろかった!!!何この人!!こんな文章が書きたいって思うけど絶対一生かかっても書けるようにならないって確信が持てるくらいすごい文才!!こういう圧倒的な本を読むと、意識的に軽薄で阿呆らしい感想文を書くように心がけてしまう、記録に残すのに恥ずかしくない立派な文章を書こうと頑張れば頑張るほど自分の無能さが、文才のなさが、大したこと言えなさが、露呈するような気がしてくるから!!
学生のときは伊坂幸太郎さんが、ここ数年は岸政彦さんが一番好きで、書いたものは全部読みたいと思ってきた。これからは島田さんの本も片っ端から読んでいく心算。
この本はたまたま図書館で気になって借りたけど、折を見て購入する。
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自伝なのかな。時代は分かるんですが何を言いたいのかは、よくわからない。日記は人に見せるもんじゃないよね。
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これはすごい、終始圧倒されました。
★8つくらいつけたい!
読みながら興奮、高揚し、読み終えたくなかった。
島田先生の文学論がどのように形成されているかがしっかり描かれていて、初期の島田作品の誕生をトレースすることができた。
最高の私小説です。
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雅彦が男女問わずモテまくる点、悪行を作家の肥やしと捉えている点を除けば凄く面白かった!しかしその面白さの7割程は現在喪われつつある南北川崎の気質や空気や風景によるので、非カワサキッシュは一体何を感じ取って評価しているのか…?