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連作短編となっており、それぞれが最終的に繋がって真相が明らかになっていくのだが…。一体なぜその女は躊躇なく嘘をつくのだろう。不可解だし、それ以上に嫌悪感で一杯になるのに、続きが気になって一気に読んだ。
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「逃げなきゃ。この女のそばにいるのは危険すぎる」
新人作家、汐田聖が目にした不倫妻の独白ブログ。
ありきたりな内容だったが、そこに登場する「不倫相手の母親」に感情をかき乱される。
美しく、それでいて親しみやすさもある完璧な女性。
彼女こそ、聖が長年存在を無視され、苦しめられてきた実の母親だった。
ある時は遠い異国で、ある時は港の街で。
名前も姿さえも偽りながら、無邪気に他人を次々と不幸に陥れる……。
果たして彼女の目的は、そして、聖は理解不能の母にどう向き合うのか?
(アマゾンより引用)
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英利子がとにかく怖すぎる。
完全に狂ってるとしか言い様がないのだけど、体裁を整えるのがうまいから、彼女の嘘を見抜ける人がいない。
こんな人に会ったこともないし、この先も会いたくない…。
ずっと不穏で嫌な気分のままだったけど、短編がどんどん繋がっていくのに引っ張られて、一気読みしてしまった。
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※
プロローグ
奈落の踊り場
馬鹿馬鹿しい安寧
戯れ
カゲトモ
きみに親はいない
全6話
読み始め『嘘』『復讐』『平凡な日常の
隙間に滑り込んだ魔』『転落』などがテーマ
かと思いましたが、一話一話読み進むに従って
次第に印象が変わるので、そこが面白いと言えば
面白いし、軸がブレて感じられ何がメインテーマ
だったか分かりづらいと言えば分かりずらくも
ありました。
異常に支配欲が強く、恐ろしいほど
人を操ることに長け、息をつくように
嘘を吐く狂気的なマニピュレータによって
容易く操られ、人生を狂わされた人たちが
翻弄されたり、支配から逃れるために必死で
足掻いたり、奈落に落ちて絶望したりする
様を描いた物語……でしょうか。
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流れるように心の中に入っていってぐちゃぐちゃにして出ていく
どれも最後はバレていくんだけど、別に構わないというような爽やかさ
結局英利子の目的はわからなかった
悪と無垢ってそういうこと?
目的がないから自覚なく人を傷つけられるってこと?
だとしたらこれ以上の邪悪はないと思う
スリルがあっておもしろかった
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サイコパスな女性を中心に、運命を狂わされていく人たちがオムニバス形式でつづられていく。実際にいそうな気もして、怖さを感じた。
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嘘に騙され貶められる人達の悲喜こもごもで一気に読んだけど、帯に記されてる実娘のターンが短くてびっくりした。そこがメインじゃないの……?
という物足りなさで☆-1
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怖すぎた この女の全てを理解することはできなくて安心したと同時に半分くらいは気持ちわかるなと思うとこがあって怖かった 自分は起きたことに対してどうしていくかを考えるけど、この女はどうしたいかに対して何を起こすかで、順番が逆なだけ、って思うかもしれないけど全然違う でも何かを思いっきり変えたいときはこのくらいのほうがいいのかもしれない 自分の性格、育ち方が違ったらこの女についてどう思うのかを知りたくなった
正気でいたくないなら全てを知ることって言葉が腑に落ちた すごく悲しいことがあった時、それを全て真正面から受け止めるのは心が辛いから向き合う部分と見過ごす部分を分けて考えることが多いけど、これを全て受け止めるのは強さじゃなくて狂気かも
自分の感情の引き金を引いてしまった時、一歩間違えたらこの女に度合いは違えどなり得るかもしれないちょっと怖あ
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悪意なく嘘をつく女。だから誰もその嘘を見抜けない。…というような紹介をどこかで見て読んだが、読んでみると英利子には悪意しかなかった。『悪と無垢』の「悪」は英利子のことだけど、「無垢」は英利子のことじゃなかった。じゃあ「無垢」が指しているのは何だろうか。
英利子に騙された人たち?
英利子に育てられた子どもたち?
それとも英利子の夫、聖の父親だろうか。
英利子が何の得もしない嘘をついているのは本当だった。息をするように嘘をつく、そういう人もいるのかもしれない。
英利子の嘘に人生をかき乱された人たちの話がそれぞれ独立しているオムニバス形式だ。それぞれ面白く読めたが、英利子の娘、聖の話『きみに親はいない』は切れ切れに読んだせいか、少し難しかった。かといってもう一度読み直そうという気は起こらなかった。
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多分最後まで読んでいけば収斂するお話なんだろうが、終始気分の悪い文章を延々と読まされる苦痛に耐えられませんでした。映画みたいに受動的であれば惰性でも最後まで行けるが、能動的な小説では我慢できなかった。登場する人物殆どが気持ち悪くて何かの罰ゲームかと思った。それでも読もうと思う人はどうぞ。個人的には嫌悪感しかなかったです。
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ずっと不穏。終始べたつくように纏わり付く不快感。読みながら思い出す過去に出会い引っ掻き回したあの女。
私は何のためにこれを読んでいるのか、何?何かの苦行??でも、何故か頁を捲ってしまう。
読み終わって残ったのは、よりいっそうの嫌悪感。
怖い。怖い。
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悪い女、それも飛び抜けて悪い女。他人を思うように操る能力が底抜けで、関わったら最後だというのが恐ろしいのだけれど、面白くて一気読み。
最初は短編集なのかと思ったが、人々の繋がりが徐々に明らかにされていくのがたまらなかった。違和感は全部伏線だったのかと。時系列や人物などしっかり把握・理解して読んでいく必要がある本だった。
恐ろしいエピソードは沢山ある。
栄利子が偽の通訳をしていたのは怖かった。そして最初に不倫現場になったマンションが聖の部屋だったと分かった時、この家族は本当にやばいと思った……。
知らない方が幸せ、なのかどうか、栄利子を見ていると不安にさせられる。こちらの常識と価値観が通じない相手である。おそらく純粋な悪意というか、本人は悪意とも思っていないかもしれない。
聖が小説を書いて気持を整理していくシーンはなんだか励まされたようで慰められた。
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こわい。現実でも周りのあの人ももしかしたらってなりそうだけど、それ思いだしたら気が狂いそう。だから大丈夫。現実にはいません。
一気に読めるしどうなるのか気になる展開ではあったけど、最後のつながりはちょっとわかりづらいのと、えりこがどうしてこんなになってしまったのか、どうして娘をいじめるのかがよくわからない。
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誰か相関図書いて…。好きなタイプだけど、まぁ真梨幸子先生にはかなわないね。惜しい。気持ちはわかるけどぶつ切り感は否めない。次回に期待。
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虚構と虚像。なんで彼女はこんなに嘘を纏って生きているんだろう。金銭目的ではなくただただ人生や心理を操ろうとする悪女。心の歪みが周りを巻き込んで不幸にしていく。関わってはいけない人はこの世に確実に存在する。何とも不穏な空気が不気味さを感じさせる作品。それでも最後の方に温かい出来事に救われた。連作短編集で描く一人の女性に翻弄させられた人々。