障碍者支援で働いている人の日常が興味深い
2023/08/28 04:54
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投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は元ライターというだけあって〇〇日記シリーズの中でも、読みやすい部類になると思う。
求人広告で「老人介護施設」だと思って募集したら「障碍者支援」だった。
最初の頃手のかかる人が徐々にだが落ち着いてその人なりに穏やかな日常を過ごせるようになる姿には感動を覚える。
「障碍者支援」「障碍者就労」といってもこんなに色々な施設や制度があるとは知らなかった。
もっと興味を持ってみようと思った
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たまたま本書を読む直前に発達障害の人が見ている
世界と題した著書を読んでいた。障害者支援員の方の日記を読むことになった。障害者への思いやりとその対応のノウハウ溢れる話しにリラックスして読むことができ感謝!
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70代で障害者支援員になり精神障害者のホームで働く著者の日々が語られます。障害者の方々とのふれあい、彼らが抱える悩みや苦しみ、親御さんの思いなどをありのままに描いています。著者は知恵と工夫を凝らして障害者に寄り添い続けます。日々起きるハプニングを優しいタッチで楽しくユーモラスに描いて、一気に読めます。また障害者支援員という仕事の大変さややりがいも伝わってきます。偏見のない広い心、人柄が感じられて読んでいて、切なくも暖かい気持ちになれます。多くの人、特に介護や障害に関心のある人に手に取ってもらいたい本です。
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障害者施設で働くことのリアルが書かれている。こだわりが強いうえに、大人で体も大きいとなれば本当に大変だと思う…。無銭飲食をしたり、包丁を隠し持ったり、そんな彼らに困った!という思いだけでなく、良いところもきちんと見ている著者、なかなか出来ることではないと思います。
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グループホームで暮らす障害者の実状をホームで働く支援員の目を通して描く。
著者は自ら経営していた出版ブロデュースなどを業務とする会社が倒産、70歳を目前に職探しをする中で障害者のグループホーム「ももとせ」に非常勤職員として就職した。
高齢者ホームの介護の仕事だと勘違いして就職面接を受けたそうで、崇高な志や理念とは無縁だったと冒頭で語っている。
だが、そのような著者だからこそ描けた生々しさがあり、障害者の生活や就労実態、支援員の仕事ぶりをつぶさに知ることができる内容の本になっている。
本を読むなかで、一番強く伝わってくるのは、一部の障害者の粗暴な行動、特殊な癖、入居者同士の争い、問題のある親御さん等様々な問題に対処するホーム支援員の奮闘ぶり 割りきる人もあるが、生真面目な人は対処に悩む。 この仕事は人対人、ロボットに任せられない仕事である。しかも、コミュニケーションが円滑に取れない状況下で、粘り強く、時には温かく、時には厳しく対処しなければならない。いかに自らの感情をコントロールするか、日々、問われる職場であろうと感じた。
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障害者施設で暮らす人たちについて肯定的な目線で書かれている。彼らの理解し難い言動にも全て理由がある。それを読みとき信頼して接する松本さんのような人が増えて欲しい。ただ、もう少し支援に関して専門的な解説があればいいなと思った。
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久しぶりに読むにはとても読みやすい本。
作中に出てくる利用者さんの多くは、本人自身も言語化できず、他者から見て理解できないことが多い。そのため、介助者や親や周りの人となかなか通じ合うことができないけれど、あるとき通じ合うことがある。そんな時は、読んでいる私自身もモヤモヤが晴れる瞬間を共有できた気になる。
これは精神障害者に限ったことではなく、誰にしろ、その人なりの考えがあり、一人一人を相手の世界観で理解しようとする姿勢が大切なんだろうなぁ。
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著者は、ライターから出版業を起業するも倒産して職探しをする中で、間違ってこの仕事に携わることになる。 内容は、ほぼ 障害者支援施設の入居者の話。施設スタッフの苦労がよくわかる。
介護施設、老人ホーム、障害者施設など同種の養護施設はたくさんあるが、一般には区別がつきにくい。入居している人たちの障害の程度、家庭の事情、生活スタイル等々、著者が接している人たちの状況がよくわかる。施設の一人一人に愛情を持ってお世話する様子に感動した。これを読むと、数年前に起きた神奈川の障害者施設襲撃事件が許せなくなるのは当然。障害者だけではなく、施設で頑張ってお世話している人達の努力も踏みにじるものだ。
著者は苦難を乗り越え、社会経験が豊富な年配の方ということもあって、障害者を見守る目も優しくて接し方に余裕が感じられた。この仕事を長く続けられているのは、そういう適性もあると思う。
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この◯◯日記シリーズを読む度に思います。題名からイメージするよりも思いの外、中身があるなぁと。どちらかと言えば、世間的には決して華があるとは言えない仕事に就いている著者の日々を日記の形で綴った内容だが、著者たちの仕事や人に対する愛情、やさしさ、人生に対する前向きさがどのシリーズからも伝わってきます。読みやすく、読み終えた後にきっと元気になれるこの◯◯日記シリーズは疲れた日常の一服の清涼飲料のように、通勤の合間などに読むのがおすすめです。
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著者の松本さんは、高齢者施設と勘違いして障碍者支援施設の面接を受けた。
崇高な理念や志があったわけではないと書かれている。
でも読んでいくと、すぐに支援にいちばん大切な心をお持ちであることに気づく。
だから工夫や発想が出て、それを実践し、うまくいけば別の人にも試し、うまくいかなくても落胆せずに次の工夫を探すことができるんだと思う。
綺麗事だけではできない仕事を、機械的にではなく、かといって変に感情的にならず、見返りを求めず、小さな喜びをやりがいに変えて奮闘する姿に涙が滲んだ。
松本さんの支援を受けられる人やその家族は幸せだと思う。
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タイトル通りの日記でした。
このシリーズ新聞の広告欄によく載っていたので気になっていたのがたまたま図書館の新刊コーナーにあったから借りてみた。
扱ってる内容が内容だけに面白おかしく書くこともできないから仕方がないが、まんま日記です。
しかも俺は結構頑張ってるけど職員にはいろいろ曲者がいるから大変だ的な感じでちょっと引きます。
他シリーズも面白そうなタイトルでしたけどこんな感じでしたら読むまでもなし、終了です。
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期せずして「障害者支援員」になった著者の松本さん。特別な資格はいらず、ホームの入居者の障害も具体的なことは知らされないという。
松本さんは、親もまた暴れてしまうのではないか?という心配をしているケースでも、入居者自身を信じて対応している。
入居者も成長して、ホームも前進しているというところにほのぼのとしてくる。実際、きれいごとばかりではないだろうけど、やりがいと深い愛情をもって仕事をしていることが伝わってきた。
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まえがき 勘違いで飛び込んだ世界
第1章 障害者支援員、走りまわる
第2章 ホームは今日も大混乱
第3章 男親は逃げる、女親は…
第4章 それでも生きていく
あとがき 休職と復職
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障がい者支援はボランティアで経験したことがあり、やりがいも大きく自分に向いている気がしていたが、仕事として生活としてやるとなると相当な覚悟と、体力や経済面のハードルもなかなか高いことを改めて思い知らされた。
同じシリーズの他の本同様、きれいごとではないリアルな内容がとてもおもしろい一冊だった。
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もしかして、障がい者の理解されにくい行動を書き連ねて、こんなに大変な思いをしている…的な日記だったらどうしよう…と思いながらページをめくり始めました。
書き出しは、施設で暮らす利用者がこんなことをして…のようなものだったので、やはりそうか、と残念な気持ちになりかけましたが、見事に予測が外れました。
施設で働く支援員さんは、正職員、その他いろいろな立場ですが、殆どが思いやりをもって、個々の利用者の性格や特徴を理解し、関わっているところが素晴らしいと思いました。
職員が感情で接しても、当事者は混乱したり、余計に暴れたりと良いことは一つもなく、当事者が落ち着かせたり、納得するためには、どんなかかわり方をするのが一番良いのかを連携を取りながら支援しているのが印象的でした。
地域の人たちの理解も得て、尚且つ、家族との関係も見守っていく。
その人が安全に、安心して暮らせるよう、心を寄り添わせている様子が良く伝わってきました。
著者も、ライターのお仕事をされていたとのことで、また、書き方が上手。
障がい者への差別、偏見、施設での虐待のニュースを見るたびに、悲しい思いをしていましたが、こういった施設もあるのだ、と嬉しくなりました。
一番思ったのは、やはり、施設の良し悪しは、施設の上に立つ人がどんな人であるか、ということに尽きると思います。
しっかりとした理念を掲げ(絵に描いた餅ではなくて)、それを自ら実践することで、周囲の人たちの考えも変わっていくのだと思いました。