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作者がMixiやっているのでMixiで書評を書くとマイミクになれるというおまけ付きの本。
そもそもキリスト教を習っておかないと、何故このような宗教が世界に広まったのか理解できないのではないかと思うほどにこき下ろされている。
元々はニーチェが書いた言葉を現代語訳にしているのだが、すんなりキリスト教を理解できてしまったと思い込んでしまう危険があるが、辞められない面白さ。
大事な事なのでくり返して記載するが、普通のキリスト教を知らないと面白さは1/3になって、大きな勘違いをすることになるので注意。
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内容は興味深いけれど、原書の内容とはかけ離れていそう。ただ、ニーチェの取っ掛かりとしては優しいのでは。
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[ 内容 ]
名著、現代に復活。
世界を滅ぼす一神教の恐怖!
世界を戦火に巻き込むキリスト教原理主義者=ブッシュ、アメリカの危険を百年前に喝破。
[ 目次 ]
第1章 「神様」ってそういうことだったのか(「悪」とは何か? 「進歩主義」は間違った思い込み ほか)
第2章 キリスト教が世界をダメにする(仏教の素晴らしいところ 多様な文化を認めないキリスト教 ほか)
第3章 キリスト教はイエスの教えにあらず(「それそのもの」を見ないこととは イエスを論理的に否定できぬ理由 ほか)
第4章 戦争を生み出す『新約聖書』(教会は「道徳」で人を支配する オカルト本『新約聖書』の暴言集 ほか)
第5章 敵はキリスト教なり(信仰とは自分自身を見失うこと 「ウソ」の構造 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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ニーチェの「アンチクライスト」を読みやすく翻訳・解説した本。
キリスト教の教えにはすばらしい内容も含まれているけど、それを商売や利権のために悪用する者もいる。
または他者を支配する私欲のために、都合よく解釈する者もいる。
宗教は個々が自由に心の中で指針とするものだと思うんだけどなあ。
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・4/7 読了.ついつい衝動買いしてしまったが、口語訳なのでこんなに簡単でいいのかというぐらいすんなり読み進められた.なるほど、ニーチェは危険というけれど、当時はこんなこと書くのはかなり危険だったんだろうと思う.さしずめロシアぐらいだったら毒殺されてるかも知れないね.ある意味真実を語っているような気がする.なかなか面白かった.
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ニーチェの『アンチクライスト』の現代語訳。
訳書にありがちな倒置法(なぜならば…とか)が少し気になりましたが、読みやすいと思います。
キリスト教に限らず信仰を持って、それに人生や命をかける人たちがいます。日常生活で神様に畏敬する人たちがいます。宗教を利用して社会を動かす人がいます。で、当然動かされる人もいます。
神様の魅力って?聖書読んでも、信仰を勧める人の話を聞いても、なかなか理解できない。理解できない神様に左右される社会を不思議に感じませんか?
そんな思いをもつ方には教養の一冊となるはずです。
ニーチェの言葉の力強さに惹かれます。
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ニーチェの「アンチクリスト」の現代語訳というか超訳ということである。ただこの新書を語るときには、まず、原作よりも翻訳のあり方について語らねばならないだろう。
所詮、「日本語訳」を読むのだから意訳はどうしても必要と思う。原書に忠実?に直訳されても、おそらく自分ら一般人には理解が難しい。ただ、この書のような超訳はどうかという話である。
試しに近くにあった白水社「ニーチェ全集」(西尾幹二訳)の「アンチクリスト」のページをめくると、荘厳で詩的な調べのおそらく忠実に翻訳されたニーチェの言葉として記されている。また、そうであるが故に散文調の哲学的言い回しで(アフォリズム)、日本語文としては・・・という状態なのも確かである。(余談だが、西尾についてはその歴史に対する姿勢から、その思想については信頼が置けないと思っているのだが、この訳はたぶん真面目に訳しているのでしょうね。)
それに比べ本書の訳は大変にわかりやすく、ニーチェ自身の言葉からはかけ離れてしまったが、その意図はよく伝えているのではないだろうか。確かに超訳なのだが曲解までには至っておらず、また本書の巻末の解説にもある通り、逆に論旨が鮮明となりとてもわかりやすいので、実はその試みは成功していると言ってよいと思われる。
ただ、新書タイトルや表紙絵、また、各節の小見出しや固有名詞の解説は、100%訳者の意図でニーチェは関係なく、その趣旨は理解可能だが、論旨とは別の予見を読者に与えかねない行為であり、いただけない。
さて、本書である。(笑)論旨が逆に鮮明になりすぎたおかげで、過激さもUPしたのだが(笑)、くど過ぎるのと他者攻撃が激しいのとで、まるで酔っ払いの愚痴をきいているような感覚をおぼえます。(笑)イエス亡き後、キリスト教を体系化し、下からの宗教として世の中に浸透・発展させたパウロ。だが、ニーチェの目には真理を騙り、自らの利益の手段として神を騙る思想としてみえる。現代日本社会を生きるわれわれには計り知れないのだが、長い期間における、そうしたキリスト教教会とその聖職者の、聖俗を通した抑圧の深さへの最後の怒りの爆発のような感じです。個人的にも彼の怒りと論理に共感できる部分は多い。
ただ、長いものに巻かれているのが心地よい人が多数の世の中で、神が死にキリスト教から解放されてしまった後、人々の立脚すべきよりどころを探す道はとても険しく、ついてこれる人も少ないようにも思う。そうした「その後」についても気軽に考えることができる格好の一書。
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こんなもん、明らかに命懸けで書いているのが分かるので、星の数はニーチェの勇敢さと知性、品性につけたようなものです。
ニーチェが発狂して亡くなる約10年前、最後に書いた本。
孤独であったろうと思う。
しかし、あまりにも素晴らしい明晰な頭脳。知性。理性。観察眼。
そして勇気だ。
とにかく勇気だ。
発狂するくらいの覚悟しないと、かけなかったろうと思う。
ニーチェさん、ありがとう。といいたくなる。
あなたが書いた本、2011年の私が読んで、ああここに理解者がいる!と感じているよ。孤独じゃないよ。
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正直言って、めちゃくちゃ乱暴な訳だと思われる。まず、これが第一。確かに圧倒的にわかりやすいけれど、ニーチェに触れる場合に際して、これが一番最初だとなんだかすごくまずいと思う。わかりやすさのあまり、「これがニーチェ」なのだと納得してしまいそうで……個人的には、これを最初に読まなくてよかったとは感じている。ただし、いい感じで、ニーチェに対して孔を埋めてくれたようにも思うし、あるいは、これじゃ孔は埋まらないという反発も抱かせてくれたのでそういう意味でありがたいとは感じる。
そもそも、ニーチェは、「超人」やら「永劫回帰」やら、ルサンチマン状態を抜け出すことを説いているわけで、キリスト教が邪教だったということが彼の主張の本旨というよりはそこからの解脱による、哲学的自由とでも言うべきか、それを獲得することが彼の目的だったのではないかと思うのだけれど、そのあたりが本著ではつかめず、一方的にキリスト教批判に終始しているように思う、まぁ、キリスト教批判と言っても、イエスを批判しているというよりは、イエスの死後にイエスを祭り上げた人たちを非難しているようであり、というか、仏教もそうなのだけれど、最初の当人は自らが実践的に行為していたりしている実践家なわけだけれど、当人が死ぬと、その権威を守らなければとして、始祖が神にされてしまい、あれこれ教えが付け加えられていって、いつのまにやらまるで別物と化してしまう……。しかし、本著を読んでいる限りでは、「現実的に生きるのはいいことで、そうして、どれもこれもほどほどがよいのです」みたいな風になっていたり、そうかと思うと、「権力を上り詰めることがよいのだ」とされていたり、所々で矛盾が見られるが、それを見越してなのか知らないが、論理にばかり拘るのはアホだということを言っているが、しかし、彼が賞賛しているアリストテレスこそ論理に拘っている人ではなかったのか……と考えるとなんだかきりがない、きりがないぞ、ニーチェなのか?訳者なのか?とにもかくにもあまりに訳し方が乱暴すぎるので、これは一度忠実な訳書を読まなければなぁと感じる。
わかりやすいんだけれど、こうやって、面白おかしく書かれている感じは好きじゃない、なんでだか知らないけれど馬鹿にされてるみたいで腹立たしい、読者を軽く見下しているような感じ?それにキリスト教は一方的な悪者とされているけれど、キリスト教がなければ不幸者や弱者は自然の淘汰でつぶされてお終い、さようなら、となってしまうわけであって、これを読んで、キリスト教=悪と短絡的にならないでほしい、という意味で、本著もやはり判断が難しい、けれど、わかりやすさは圧倒的だ、けれど、わかりやすいのは危険でもあり、そもそも、ニーチェをわかりやすく語ることが危険だというのはもはや通説みたいだし、というか、哲学書自体がそうなのだけれど……ややこしい、これも、本著では批判されていたっけか…。
ただ、哲学書が難解なのには意味があるとは思う、もちろん、簡単な言葉では説明できないだとか誤解がないようにだとかいろいろあるのだけれど、それを自分の頭で考えて理解できることにある種の意味があるというか、で、書かれてることを書物に頼らずに考えている人が本来は一番すごいはずで、わかりやすい書物ってはある意味で読者を思考停止に誘うものでもあり、ああ、今回は堂々巡りばっかりのレビューになってしまっている。
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『これも友達に薦められた本。
ニーチェは本当にネ申だったんだなーっていうのがよくわかる。
ちなみにこの人、実はルター派の牧師の子供らしいっす。
キリスト教、ルター、パウロ、カント、ソクラテス、孔子…etc.「偉人」という枠でくくるのもなんだか不遜な感じがしてしまうような世界史上の巨人たちを片っぱしから一刀両断に切り伏せていくのを見ているのは、かなりの快感(笑)
新訳、というか超訳がまたいい味出してるんだよなー。
まじめなキリスト教徒 以外の方には心からおすすめします。
はたしてキリスト教徒の人はどんな気持ちでこの本を読むんだろうか、いやたぶん読まないんだろうけど。。
想像しただけで寒気がします』
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「神は死んだ」という言葉で有名なドイツの哲学者、ニーチェの「アンチクリスト」の現代語訳。解説にあるとおり、終始知識人が難解な思想を大衆に開陳するという印象はなく、フランクな口語体で読者に迫って語りかけてくるような印象だった。キリスト教世界=精神病院、僧侶=寄生虫だとか。
個人的にはキリスト教と仏教の対比している箇所に感銘を受けた。キリスト教は最下層民が弾圧を受ける中で形成していった、常に敵を求める、人を堕落させる宗教で、仏教は温和な気候の土地で生まれ、中庸の立場や良い意味でのエゴイズム(問題を自分に引き寄せて考える)を説く、成熟された現実的な宗教だという。
そういえばローマ帝国が滅んだのはキリスト教を公認してからだし、十字軍はイェルサレムをイスラム教勢力から奪還してから、同地で殺戮と略奪を繰り広げている。今もアメリカが戦争を仕掛けるのは、常に敵を求めるキリスト教と切り離せない関係にあるからだろう。
他にもイエスの教え≠キリスト教ということも述べられている。イエスが教えたのは「実践」であり、「復讐」とか「罪と罰」ということは説いていない。弟子達がイエスの教えを歪めて、キリスト教を非寛容的で戦闘的なものへと変貌させる。ニーチェは憎悪や怨恨に基づく道徳を「ルサンチマン道徳」と呼んでいますが、これはまさにキリスト教に当てはまるものだと言う。
個人的にはキリスト教が嫌いではないが、読み物としては秀逸だと思った。きっとニーチェが否定したのは、キリスト教によって作られた、偽りの「神」なのだろう。だから彼はこう言ったのだ。
Got ist tot.(神は死んだ)
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限界や苦を、罪や罰などの非現実的な概念に昇華するキリスト教的なnegativeな思考はやめ、現実のものとして受け止めかつ乗り越えることで幸福を作り出せ。という話。ニーチェは一見弱者に厳しいが、ニーチェの理想とする強者が弱者をも救いよい世界を築くという論理なのだろう。
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「アンチクリスト」ニーチェ著、西尾 幹二訳、潮文庫、1971.12.20
158p \100
(1972.01.26読了)( 1972.01.16購入)
(「BOOK」データベースより)
名著、現代に復活。世界を滅ぼす一神教の恐怖!世界を戦火に巻き込むキリスト教原理主義者=ブッシュ、アメリカの危険を百年前に喝破。
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最後までわからんちんなところがありました。
ニーチェ当人もそして適奈先生にも自明のこととして
それを素通りして、阿呆な俺が残されるという状況だ。
何故なんだろうな。
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ニーチェが狂人となる前の最後の著作で、ある意味集大成ともいえる『アンチクリスト』の現代語訳版。「現代語訳」という発想もさることながら、その訳のクオリティも素晴らしい。ニーチェを新書感覚で読めるなんて時代も変わった。ニーチェのアフォリズムをここまで噛み砕き、(おそらくではあるが)原文と意味を違えないというのは本当にすごい。もはやあの文体による圧力は感じず、ニーチェが近所の口うるさいオッサンに思えてきて親近感が沸き、言ってる事のとんでもなさもわかりやすい。ニーチェはキリスト教を、ルサンチマンから生まれた卑屈な宗教で人間を駄目な方に導く、としてさらに、キリスト教は真理と逆のこと(ウソ)しか言わない、とまで言う。平等主義を悪魔の思想と断じ、権利は不平等であるからこそ権利たりえ、全ての権利は「特権」だとする。キリスト教の反対概念としては、本能、真理、科学=女が挙げられた。