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あまりにも美しいお話ばかりで、いろいろと評するのが憚られるというか、もったいない。大事に読みたくて、私にしては珍しく3週かけて読んだ。何だか荒井良二さんの絵が頭に浮かんだ。
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宮沢賢治は一体何者なんだと思わされました。表現も独特だし色んなことに精通しているんですね。賢治さんの言葉が結構重く心に響きました。
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贈/書/店/古本で。
きれいなはなし。
蠍(さそり)の火の部分で涙。
(引用)
「どうしてわたしはわたしのからだを、だまっていたちにくれてやらなかったろう。そしたらいたちも1日生きのびたろうに。どうか神さま。わたしの心をごらんください。こんなにむなしく命をすてず、どうかこの次には、まことのみんなの幸のために私のからだをお使いください。」
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読んだことある話も、初めて読む話も今まで以上に深く心にしみてきた。銀河鉄道の夜のラストが悲しいことにいまさらながら気付いた。何度か読んだはずなのに忘れるのはなぜだろうか。賢治の童話にはそういうものが多い。結末よりも中途の情景のほうが印象深いような。
10/5/28
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人生で初めて自分のお小遣いで本を買った時の著書が宮沢賢治だった(作品は「セロ弾きのゴーシュ」だったが)。
あれから十数年。改めて宮沢作品を読んでみた。
昔はぼんやりとだが「素敵な話だなぁ・・・」という感覚を持ったのを覚えてる。あの時は純粋な心だった(笑)からすらすら読んで単にそう思った。
だが、今は違う。登場人物たちを考えながら読むと苦しくて全然進まなかった。それでも読み終わったあとは「素敵な話」だと改めて感じた。
もはやみなまで言うまい。是非読んで欲しい。
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雲が流れる風景の描写がうつくしいの「おきなぐさ」や悲しさがのこる「よだかの星」など…
教科書以外ではじめて宮沢文学を今更ながらちゃんと読んでみました。
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宮沢賢治氏の名作
形は違えど皆様一度はこの作品に触れてはいるのではないでしょうか。
哀しくも不思議なお話。
児童書として読まれることが多い作品ですが伏線もしっかりあって、大人になったときもう一度読んで欲しい本です。
短編も数話収録されています。
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宮沢賢治の二冊目。
読めば、読むほど、宮沢賢治ってすごいと思う。
この時代に、これだけの知識を持って、
これだけの独特の世界観を持って
それを文章にする能力を持っていたのって、本当にすごいと思う。
宮沢賢治の世界では全てが自由で
人間と動物と植物と宇宙が同じ空間にいて
でもその中に生と死と喜びと悲しみが存在している。
読めば読むほど、彼の世界にひきこまれてしまう。
河合隼雄が解説をしてるのがすごい。
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言わずとしれた宮沢賢治の代表作にして最高傑作。賢治の思想、価値観、全てが詰まっていると言われているし、実際そうだと思う。
物語としてはジョバンニとカンパネルラの二人が銀河鉄道で旅をする、というそれだけの話。
何も考えずにただ読むだけでも不思議な透明感が感慨を与えてくれる。
だが、ここに書かれている文章には様々な仕掛けが施されていて、読み込まなければなんの意味も見いだせない。逆に考察を繰り返して精密に意味を考えると、深みはどんどんと底を広げていく。まるで底無しである。
「けれどもほんとうのさいわいは一体何だろう。」ジョバンニが云いました。「僕わからない。」カンパネルラがぼんやり云いました。
幸せとは何であるか。
本書では言葉を変えながら繰り返して、これが疑問として上がる。答えをどこに求めるのか、明確には書かれていないが、もしかするとそれを見つけるために、二人は銀河鉄道に乗っていたのではないか(或いは何処にあるか気づくために)。
「僕ももうあんな大きな暗の中だってこわくない。きっとみんなのほんとうのさいわいをさがしに行く。……」
「……あすこがほんとうの天上なんだ。」
カンパネルラは俄かに窓の遠くに見えるきれいな野原を指して叫びました。ジョバンニもそっちを見ましたけれどもそこはぼんやり白くけむっているばかりどうしてもカンパネルラが云ったように思われませんでした。
暗示と対比ははっきりとはしていないものの、読み取りやすいよう工夫されていて、無情感が漂うのもこの文章の特徴。
角川文庫には心理学の権威、故・河合隼雄大先生の素晴らしい解説がついているので、オススメです。
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なんだか不思議な感じのするお話。たんなるファンタジーでおしまい、とはできない。短いし、多分もう何度か読み直すんじゃないかなぁと思う。
宮沢賢治は(この作品に限らず?)何度も推敲を重ねるようで、場合によっては最終稿とその前でだいぶ違ったりする。これも一つ前の原稿では存在した1シーンがごそっと無くなったバージョン。「それ」のおかげでだいぶ神秘性があがったらしい(というのは、まだその前原稿を読んでいない)。
まぁそんな雑知識はおいておくことにして。それ以外でもうちょっとポイントになりそうなこととして、本作は基本的にジョバンニの視点で読み進めちゃうけど、実はカムパネルラの視点って結構深かったりするのではないでしょうか。最後にカムパネルラはどうして一人行ってしまったのか。そのとき彼は何を思ったのか。彼にとってジョバンニとザネリはどういう友人だと思っていたか。そういうところが非常に面白い。深い。
より本作を理解するためには、宮沢賢治の思想・哲学(これが結構深い)を理解しないとしんどいらしいですが、その辺は一読した後なにかの解説本でも読んでみればいいと思います。
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読書会課題本。
詳しい方の解説によると、第1稿~第4稿まであり、初期稿と最終稿で内容がだいぶ変っているとのこと。知らなかったー。
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不思議で、すごく透明感があって、でもとってもさみしさの溢れる一冊でした。
描写に惚れ世界観に惚れストーリーに惚れ、忙しかったです笑
星のお話、きれいだなあ!
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──永久の未完成これ完成である──。自らの言葉を体現するかのように、賢治の死の直前まで変化発展し続けた、最大にして最高の傑作である表題作をはじめ、いのちを持つものすべての胸に響く名作の数々を収録する。
「星」に関する童話が多くて、星が好きな自分としてはとても興味を持って読むことができた。特に、「星は天上の花、花は地上の星」という賢治独特の世界観に強く惹かれるところがあった。
読んでいてどこか胸の奥が切なくなる童話もあるけれど、彼のそうした世界観は、心がとても豊かになるだろうなとなんとなく思った。
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表題作の「銀河鉄道の夜」は実はそこまでぴんとこず、「四又の百合」「ひかりの素足」「十力の金剛石」が好き。仏教徒ではないのだけど。最も印象に残ったのは、「貝の火」のホモイのお父さんの「生きていればこんなこともあるんだよ、気にするな」みたいな台詞。
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今回が初めての『銀河鉄道の夜』読了です。
どのお話も不思議で、なんとなく切ない気持ちになります。
ふわふわした様な世界の中に死、または喪失という残酷性のあるものがポッと落とされています。