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王道で楽しく読めた。
劇場に戻り、一つずつ解明されていく場面は、やはり気持ちよく驚かされる!
それにしても、こうやって自分を殺人犯とする証拠が次々出てきて反論できなかったら…と思うと怖い。私には"ホーソーン"はいないし笑
ホロヴィッツが紹介してくれる舞台、見たい!
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物語、とりわけミステリに出てくる事象や物に関して、無関係なものは少ないと、頭では理解しているつもりだったけど。
これも「真実」という名のパズルのピースのひとつだったのか!と思わされることが、特に本書は多かった気がする。
もちろん、プロットの名手であるホロヴィッツのこれまでの作品でも、大小とわず驚かされた点は枚挙に暇がないとはいえ。
あらすじを一言で言うならば、"アンソニーが書いた脚本の舞台が上映され、酷評した劇評家が殺され、アンソニーが逮捕される話"。
その骨格にこれ程の肉がつけられ、最後に全てが明らかになるという、まあミステリでは当たり前かもしれないのだが、何度味わっても爽快だ。
ちなみに、私はある証拠物件について、入手したタイミングはこの時ではないかな〜という予想をしていたのだが、ホーソーンに最後に否定されてしまった。
ミステリの様々な要素がふんだんに盛り込まれた幕の内弁当のような本書、鮮度が落ちないうちにご賞味あれ。
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ホロヴィッツが容疑者に!?がメイン、ロジックはあっさりめ
ホーソーンは家に入れてくれたり少しずつわかってきて良い
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自分は政治とは距離を置きたいとしつつも、犯罪を犯した少年達の更生について疑問を呈したり、今回の犯人である青年が仮釈放中であったり、特権階級の友の為に被った被害であったり、今の社会について問題を提起していると思う。そういった点でも今回はこれまででも特に好きな回だった。
事件としてはホーソーンが言うようにいつも以上に問題がややこしく絡まっていたというか蛇足が多かった気もするが、実際物語の中の全てが事件の本筋に必ず関わってくるなんて事はないのだろうし、情報が多すぎた所もそういう意味では良かったのかと思う。
解説から全10巻程度のシリーズであること、次回作のタイトル等や描く事柄も知れてまだまだ先の楽しみが多くて嬉しい。
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アンソニー・ホロヴィッツ。ホーソーンシリーズ。餡ーの戯曲を酷評した劇評家が自宅で殺された。凶器は昨晩に送られた自分の短剣。アリバイもなく逮捕される寸前でホーソーンに助けられた。身の潔白を証明するため、犯人探しを始める。
容疑者一人ずつ話しを聞き、組み合わせるクリスティを思わせるお手本のようなフーダニット。目新しいトリックや展開はないが最後まで丁寧に書かれたとても僕好みの一冊でした
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ああ、やっぱり面白い。
著者であり主人公のアンソニー·ホロヴィッツは相変わらず現実か虚構か分からない。謝辞にいたるまで凝っている。
今回はホロヴィッツが殺人事件の犯人であるとして警察に捕まり、ホーソーンに助けを求めるというもの。
展開のスピードが速くて、あっという間に読了してしまった。
人数が少ないなかでのフーダニットであるため、当てずっぽうでいいなら(作中のホロヴィッツのように)当てることが出来るだろう。意外性はあまりないのかもしれないが、それでも面白い。
やっぱり面白い。
あとはこのホーソーンという人物についても若干の情報が出てきた。
彼の秘密についても、いつか分かるときが来るのだろうか。
全体で10作ほどらしいので、わくどきしながら待ちたい。
あとすごくどうでもいい話ではあるが、やっぱり言いたい。
このホーソーンとホロヴィッツの関係って、仲の悪い火村英生と有栖川有栖では?
もう、そうとしか思えない。やばい。好きです。
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ええっ!ホロヴィッツがホーソーンと袂を分かつ??
そんな時にホロヴィッツを襲う悪夢のような事態!!
さて どうなっていくのか……
あぁ 面白かった。。
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ホーソーン&ホロヴィッツシリーズ第4弾。安定の読みやすさと面白さだった。今回は他でもない、語り手のホロヴィッツが序盤から大ピンチに陥って、ホーソーンの助けが必要になるという、これまでとはちょっと違う展開だった。
このシリーズは実在の場所も多くて楽しい。事件の舞台になるボードヴィル劇場(Vaudeville Theatre)も検索すると出てくるし、ホロヴィッツが犬を連れて散歩するセント・ジョンズ・ガーデン(Saint John’s Gardens)もGoogle Mapで発見! ロンドンに行きたくなるなあ。
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ホロヴィッツとホーソーンの物語が三作で終わらない事は今作で周知されたが、あくまでもホロヴィッツの不幸に基づいており、書くのが嫌になる気持ちはとても伝わる(笑)しかし、残念ながら読者はホーソーンをそこまで嫌いでは無く、実はホロヴィッツにこそしっかりしてくれ!!と思ってしまう部分もあり、今回殺害された劇評家の様に殺害されるのではと内心不安でいっぱいだ。
ホロヴィッツが自身の経験譚として記載している関係上、どうしても彼の思考や心理を読者はより深く体感する訳だが、そのせいもあり、ホロヴィッツに対して作品を積み重ねる事に嫌悪感が膨らんでいき、ホーソーンが泊めてくれたのにも関わらず机の引き出しを除いたり彼の兄弟から根掘り葉掘り聞き取ろうとしたり、とても分別のある人物だとは考えられない有様だ。(ホロヴィッツ自体が若い人物であれば問題ないのだが。)
今回はホロヴィッツが脚本を担当した舞台が劇評家にこき下ろされるが、その劇評家がホロヴィッツのもらったナイフで殺害される事件が発生。当然、ホロヴィッツが逮捕され(しかもカーラ警部!!)、一時釈放はされるが、警察が証拠をあつめている数日の内に真犯人を突き止める為、ホーソーンに以来し、真相を突き止めるという内容だ。
最後にネタバレに関わる感想を書いているが、クリスティのとある作品からの着想がある様に感じたが、出来栄えは一目瞭然だ。今作も面白いが、偶々起きた事の使い方に不満を感じてしまい、もう少し推理小説としての矜持があれば面白かった。トリックに関わる部分もクリスティ作品のヒントから、ある程度流れが予測できてしまい、想像出来てしまう。
今後、ホーソーンとヒルダが契約を交わし、ホロヴィッツも了承した事を嬉しく思う反面、いい年齢なので聞き分けのない子供みたいな事は控えて欲しい(笑)ヘイスティングスはポアロより年下であった為、キャラクターを許容できたが・・・
以降ネタバレ
ホロヴィッツがクリスティ作品を楽しんでいた事はこれまでの作品から読み解く事ができるが、今回は「マギンティ夫人は死んだ」から着想された様な印象を持った。そんな中でどうしても二作品を比べてしまうのだが、作品の完成度はやはり「マギンティ夫人は死んだ」が飛び抜けている。「マギンティ夫人は死んだ」はイギリスの昔の遊びから来ている様だが、実際にマギンティ夫人が被害者になり、何故被害者が殺害されたのか。というフーダニットに最大の焦点をあてる訳だが着想と進行がとても面白い作品だった。一方、今作では進行に深みがないため、ホロヴィッツの不平不満がベースになっており、どうしても完成度の面ではクリスティに軍配が上がってしまう。「マギンティ夫人は死んだ」は決してクリスティの最高峰とは言われていないが、彼女は傑作を山程出している為、未読の方には是非読んでみてほしい。
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アンソニー・ホロビッツは毎回裏切らない。
ただ今作は僕の苦手な舞台のことが散りばめられていて、読了に時間がかかってしまった。
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主人公である語り手が殺人容疑で逮捕されるというミステリー愛好家の期待を高める最高の導入部。
しかし、物語が進んでもイマイチ盛り上がってこない。
う〜〜ん。
けれど終盤、犯人を明らかにしたホーソーンの指摘によって作者はハッキリと犯人に至るヒントを確かに書き記していた。
漫然と流し読みしてたら気づかない伏線の数々。
今回も心地よく驚かされました!
まだまだシリーズは続いていくみたいなので続刊も楽しみに待ってます!
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★5 そんなとこに重要な手がかりあったの?! 重厚で高品質なドエンタメミステリ #ナイフをひねれば
■あらすじ
ホロヴィッツが舞台の脚本の仕事を取り付け、まさに今日が舞台の初日。満席の大喝采で舞台が終了し、役者や演出家たちと打ち上げパーティーに参加する。劇の評価が気になる関係者たちだったが、一番に出た劇評ではひどい酷評がされており、一同は完全に激怒。しかし翌日、その劇評家が死体で発見されてしまい…
■きっと読みたくなるレビュー
はぁ~悔しい。今回も見抜けなかった…
かなり情報は出ていて、たぶん犯人と動機はこういう繋がりなんだろうというのは予想がつくんですよ。でも、これだっ!という手がかりがワカンナイ。そして肝となる仕掛けの部分も閃かない…
終盤の解法パートで明かされる数々の種明かしが、これまた納得なんですよ。だからこんなことになっているんだ!という腹落ち感とか、「えええぇっ、そんなところに重要なヒントが忍ばせてあったの?!」という伏線がエグイ。そりゃ面白いわ。
今回のお話、まさかのホロヴィッツが〇〇されちゃうんですよ。正直、爆笑しました。ミステリーとしては中盤までは比較的シンプルな進行でわかりやすく、後半から徐々に人間関係が混沌としてきて、ミステリー味が倍増していきます。
本シリーズは毎回そうなんですが、登場人物たちの設定や描写が最高なのよ。相変わらずホーソーンとホロヴィッツの価値観のズレ具合が酷く、でもお互いなくてはならない相棒という、まるでコントみたいな関係性。
刑事たち厭味ったらしくは迫ってくるし、被害者の特徴もありありと伝わってくる。容疑者たちも背景や人間味がたっぷり描かれ、みんな犯人に見えてきちゃうんです。これでいつも煙に巻かれるんだよなぁ
そして事件の真相ですよ。当初からは思いもよらなかったところに着地するんです。一見腹立たしい事件だったはずが、こんなにも切ない想いに包まれるとは…
毎度のことですが、最高のドエンタメ本格ミステリーです。本作も本年度の海外ミステリーのトップレベルに違いない。はぁ~面白かった。
■ぜっさん推しポイント
本作、ホロヴィッツ脚本の舞台演劇に対する劇評部分があるんですが、皮肉っぷりがめっちゃ面白いの。私もこんな感じで書評を書いてみようかしら。まさか殺されちゃうかも…(私にそんなに影響力はない)
あとやっぱり現実のホロヴィッツが書いた舞台や映像作品を見てみたり、日常をもっと知りたくなっちゃいますね。ファンとしては現実と創作の狭間を追ってみたくなります。まだまだ続くホーソーンシリーズ、これからも目いっぱい楽しみたいです。
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子供の頃にシャーロック・ホームズを読んで育ったので、この現代版シャーロックはいいね。まだまだなぞに包まれてるので今後も楽しみだ。
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〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズで、毎度のこと酷い目にあっているホロヴィッツ。今回は殺人容疑で逮捕であります。“自分”をここまで酷い扱いで書ける作者ホロヴィッツの神経がある意味凄い。――勿論、ミステリとしても凄い。状況証拠からは、何処をどう見てもホロヴィッツが犯人としか思えない絶望的な状況にも関わらず、僅かな手掛かりから真実をあぶり出すホーソーンの名推理。今回は、舞台劇(『マインドゲーム』は、実際にホロヴィッツが書いて上演されたこともあるそう。全く、虚構と現実の区別が付け難い!)が重要な要素だが、最後には「名探偵、皆を集めてさてと言い」よろしく舞台の上で関係者を集めて謎解き! ――-なんて、ベタなことをやっているようで、事件の背景には、非常に現代的な問題も関わっているなど、作り込みがどこまでも細かい! いや、本当に今を生きてこの人のミステリを読めるなんて幸せだ、と思った。
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ホーソーン×ホロヴィッツシリーズ最新作。
作家ホロヴィッツは、ホーソーンを主役にしたミステリーを書くことに耐えかねて、ホーソーンとの契約を打ち切ることを通告する。
その出来事があった次の週、ホロヴィッツが書いた戯曲を酷評した劇評家のハリエット・スロスピーが殺される。現場にはホロヴィッツの短剣と毛髪、犯人が彼だと示すものが見つかる。
逮捕されたホロヴィッツだが、ホーソーンの力を借りて釈放を勝ち取り、ホーソーンとともに事件解決に乗り出す。
今回もありとあらゆるところに伏線や犯人が誰であるかを示す文章が多く散りばめられていたが、やはり犯人が誰かはわからず……。犯人当てパートで「おお」と「ぐぬぬ」という気持ちが交互にやってくる。最後は全てがわかってスッキリした気持ちになる。何よりホーソーンの台詞が秀逸なので読んでいてついつい笑ってしまう。
「そもそも人に危害を加えるなんてこと、このトニーにできるわけがないだろう。見ればわかるさ!この男がこれまで叩いたことがあるのは、コンピュータのキーボードくらいのもんだ。(中略)だいたい、トニーが自分をこきおろした批評家を片っ端から殺してたら、いまごろは全国各地に死屍累々だぜ」とキレッキレ。最終的にホーソーンとホロヴィッツのコンビがまだまだ楽しめそうな雰囲気で終わったのもよかった。
イギリスでは次の作品が来年の4月にリリースされるとのことだが、翻訳版が出るのは再来年になりそう。原版で読んでみようかなぁ。