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もう一周忌。プロレスをこれまでも語ってきた論者たちの一年遅れの弔辞集です。ターザン山本の「プロレスについて考えることは喜びである。」というキャッチフレーズは大嘘だ、って言い放ち「猪木について考えることは喜びである。」とヤバすぎるエピソード連発する遅れてきた猪木ファン吉田豪。日本が世界に誇る三大偉人として空海と宮沢賢治と猪木と並べる妄想マックス夢枕獏。猪木を1000万人に通じる言葉を求めた人として、村上春樹の横に置くアカデミズム松原隆一郎。久々のターザン節がなんとなく旬じゃない感じのターザン山本。猪木、たけしだけじゃなく、村松友視、古舘伊知郎、ターザン山本に洗脳されまくりの人生突き進み、そして傷つく水道橋博士。今や、なんかそうなのかな…???と思える日本人論を展開する馬場派の香山リカ。「壁抜けしつつ、どこへも越境せずに留まっている」と猪木を謎に哲学する入不二基義。こうやってプロレス猛者たちの、なんか言いそうだな…という猪木論を読んでいると全体に既読感を覚えてこちらもそうとうに古参であること感じちゃってしまいました。いつも変化を見せてくれきた猪木の不在によって、これから新しい視点の新しい猪木論者出て来るのだろうか?と心配になりました。死ぬってことは過去になるってこと?猪木をノスタルジーで消費したくない!猪木は常に新しい、ってことで求むZ世代猪木論!
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2023年10月読了。
75ページのターザン山本による記述で、「これから先、アントニオ猪木はどんどん忘れ去られていく」とある。
私ら世代(の男)を含む決して少なくない数の人々がアントニオ猪木をはじめとするプロレス界隈から何らかの「メッセージ」を受け取って成長してきていると、私は固く信じる者だが、たしかにもうアントニオ猪木はいないし、「アントニオ猪木を知らないプロレスファン」だって今や大量にいるのだろう。
でもそれでいい。これぞまさに「学習棄却」。その上に新しいプロレスや「メッセージ」を作っていけばよい。
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2023年発行、集英社の新書本。猪木の追悼コラム集なのだが、『「いい話」を集めた単なる追悼コラム集にしない』と「はじめに」にあるように破天荒なコラム集である。とはいえ、「単なる追悼コラム」にしようと思っても結局はこのような破天荒なものになるような気がするが。ちなみに私はここにあるような面があまり好きではない人である。
内容:『壁抜けしつつ留まる猪木』入不二基義、『馬場派からの猪木論』香山リカ、『A LONGTIME AGO…』水道橋博士、『存在無意識に生きたプロレスラー』ターザン山本『1000万人に届く言葉を求めた人』松原 隆一郎、『アントニオ猪木 あれやこれやの語』夢枕獏、『猪木について考えることは喜びである』吉田豪、他:「はじめに」(編集部)、「アントニオ猪木 年表」
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玉石混交という印象。アカデミック?に猪木を語る事の是非はあるだろうが、学者の書いたものは概ねよかったように思える。好みの問題だろうけど。
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現役時代も現役を引退してからも、意識的にか無意識にか、多くの謎掛けを残していった猪木(猪木が現役バリバリだった頃はまだプロレスを見ていなかったので、あくまで印象だが)。とてもプロレス的で、今になってYouTube等でこれを分析するチャンネルがあって、楽しく見ている。だからこそ気になった本。内容としてはライトで読みやすかったが、ターザン山本の文章(文体?)に懐かしさを感じた。かつて週刊プロレスを隅から隅まで(何なら縦帯まで)読んでいたので、あの頃の記憶が蘇ったのかな。何とも不思議な体験だった。
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小学生の頃、猪木を観てプロレスが大好きになった。
テレビのスピーカーにカセットデッキを近づけて録音をしたなぁー。
休み時間は、プロレスごっこ。「ロープに振ったら返ってこなくちゃいけないんだぞー」
猪木の人生、知らないことがたくさん書かれてました。夢枕獏さんの個人的な思い出がストレートで良かった。
自分にとってのアントニオ猪木は何だったのか?
そうですね〜、、、世界で一番強い日本人でいてほしい人、かな。
子供ごころに「感動」ということを教えてくれたことが忘れられない。実況をカセットで何度聞いても感動したなぁ。
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面白かった。それぞれ面白かったが、
やっぱりターザンの文章が1番面白い。
これはもう「すりこみ」なのだと思うけど。
テレビの古舘伊知郎、雑誌のターザン山本、
この2人に言語能力は鍛えられた気がする。
吉田豪がトリ、
というのもパンクで猪木的でした。