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「田中角栄」
なんとなくは知っている
リアルタイムで知らない
何故そこまで
カリスマ性があったのか
急な転落があったのか
...冤罪⁉︎
そしてもっと深い疑惑...
ドラマじゃなくて現実に
あったことなんだよなぁ...
今の政治家サンは
お金の集め方だけ
学んだのかしら?
主人の本棚から拝借
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NHKスペシャルの「帝銀事件」を見て、帝銀事件の際の主任検事がロッキードのときの検事総長だったことを知った。そういえばこの事件についても、当時からずっと「アメリカの影」が囁かれていたのだった。
本書は経済小説の大家である著者がいつか挑んでみたいと考えていたテーマに、ノンフィクションというかたちで迫ったもの。著者は、この事件の奇妙さは、誰かがシナリオを書いたというものではない、とする(だから田中角栄は米国によって足元をすくわれた、という見方を強く否定する)。
著者は、事件の本筋はロッキードと軍用機(海上自衛隊のP3C)であり、児玉誉士夫とGHQ(G2)の福田太郎との結びつきこそが、米国が隠し通したかったことであり、全日空の民間機問題はそのルートを守るために差し出された供犠だった、と主張する。よって、田中角栄は関与はしていたが、「職務権限」という点ではその前の佐藤栄作が問題になり、また、利害関係者としては中曽根康弘の方がより重要になる。ウォーターゲート事件から始まった米国の追及の流れと、「金権政治」の不公平感に鬱屈していた日本社会の「世論」とが結びついたことでこの事件が生まれた、というコンテクストへの目配りも重要。
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田中角栄は無罪かも? そうかもしれないが、『金』が集まったのは確か。昨今の裏金キックバックは、せこ過ぎて話にならない!
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最初らへんはすごく面白かったけど、途中200ページくらい中弛み感やばかった…笑
児玉誉士夫とか知らん人の話が延々と続いてほぼ内容頭に入ってこず…
田中角栄のことが知りたくて読んでるのだから、せめてもう少し短くまとめて欲しかった。
せっかく最初と最後は面白かったのに、長すぎてその印象しかない…でも面白かったことは間違いない、、
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日航機墜落事故もそうだが、子どもの頃リアルタイムで発生していた事柄にも、色々な見方があるのだと感じた。そもそも子どもの頃はニュースも観ていないし、事件・事故名を知っている程度だが…。
安倍さんの暗殺事件にも、色々な見方があるようだし。報道を見極める力が求められると思う。
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ロッキード事件は50年近く前の話でマスコミはじめ世の中が大騒ぎしていたので印象に残っている。
自分が社会に出たての頃のことで、田中角栄総理が全日空の機種選定で丸紅経由でロッキード社から5億円を得たとする収賄事件である。
これは小説家の真山仁が初めて書いたノンフィクション作品である。彼の経済小説を何冊か読んだことがあり、馴染みやすい今風の話題をテーマにする作家なので軽い気持ちで読み始めた。
作者は時間の経過で関係する存命者が少ないなか、アメリカにも足をのばし丹念に関連当事者から聞き取りまとめたものである。
田中角栄はもとよりその近親者や児玉誉志男・吉永祐亮・若狭得治など主要人物については生い立ちから性格や事件との関わりなど克明に描写されている。当時の膨大な新聞記事を一気に読んでいるような気分になる。記憶も風化していたが、改めて事実経過も確認できて事件の全貌がそれなりに理解できた。しかし長大なボリュームの割に意外で新鮮な事実は殆どなく、斬新な切り口や仮説や主張もあまりなかった。収集した情報や知った知識の並べたてが多く、本質を抉り出す迫力に欠けノンフィクション本来の緊迫感は感じられなかった。通説の底に隠れた真相を覗き見る興奮は味わえず、がっかりである。
それは、従来から彼の小説に感じていた物足りなさに通底する。極論だが、カタカナのテクニカル・タームを多用するビジネス小説から虚構を除くと内容の浅薄さが残り、時流の用語や世代の情報格差に乗じた書き物では自ずと限界があり読者に飽きられる。
初めてノンフィクションを描くことで、ビジネス小説の作家として次の展開への課題が如実に現れている。
結局この作品のロッキード事件疑惑の結論は、当時とあまり変わらず肝心の真相は藪の中であることを確認しただけであった。日米関係の背景とか政治家や関係者の蠢きには新しい事実も多少あったが、相変わらず全貌はもとより部分の事実関係も曖昧なところが多く釈然としない。
「この話は墓場まで持っていく」という言葉がある。
ロッキード事件で主な役割を果たした人たちは皆そうなのだろう。結果、この事件のように真相を明らかにできない歯痒さだけが残る。アメリカは秘密情報でも一定期間後オープンにする仕組みだが日本はまだそうはなっておらず「墓場」に収めたままだ。
歴史的にもアメリカのGHQやCIA・政治家や企業が関わると事案はより複雑で闇も深くなる。
戦後日本にはこのような類型の事件が数知れない。
裏でよく話題になる日本の政治家には悍ましさを感じる。岸信介・佐藤栄作・中曽根康弘・・・。
「お天道さんはすべてお見通し」という箴言もある。
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昭和史を代表する事件、ロッキード事件についての検証本。田中角栄、中曽根康弘、児玉誉士夫、キッシンジャーなど、事件登場人物や関与が疑われる人物の掘り下げのほか、当時の調査や裁判の流れ、発言の検証などにも触れられている。この本を読むまでロッキード事件については概要しか知らず、どのように立件されたのか、誰が関与したと言われていたのか等基本的情報のアップデートを含めて大変参考になった。他の検証本も読んでみて理解をさらに深めたいと思った。
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戦後日本を象徴する総理の1人である田中角栄が外為取扱違反と5億円に登る収賄罪により有罪判決を受け、日本中に衝撃を与えたロッキード事件の真実に迫る良書。アメリカの虎の尾を踏んだことが真因とも噂される事件であるが、その裏には政界の裏のボスである児玉誉士夫や、佐藤栄作の影も潜んでいる可能性が高い。贈賄をしたロッキード社には刑事免責が適用されるという異例の事態であり、角栄1人を悪として囃し立てた世論も含めて、戦後の日本の雰囲気をよく表している事件だと言えるだろう。本書を読むことで、戦後の沖縄返還までの道のり、対等でない安保関係、日米繊維交渉からウォーターゲート事件まで、当時の社会の動きを知ることができる。
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小学生の時、担任が授業中断して裁判の中継を見たのを何となく覚えている。
担任が事件の概要を黒板に書いてたかな。さっぱりわからんかったけど。
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昭和を代表する疑獄「ロッキード事件」
多くの容疑者が結審前に亡くなったため、騒いだ割には最後がどうなったかがよくわかっていない事件。
ロッキード事件と言えば、田中角栄の逮捕、有罪が印象に残るが本当に田中は有罪だったのか?が興味深く掘り下げられている。
読後の印象では私は田中は無罪だったと思う。
当時の検察の取り調べ方法、証拠の裏付け、同調圧力、世論の目などで「田中憎し、有罪にすべし」が大衆の大きな声だった。
くしくも兵庫県知事選挙でパワハラで失職した斎藤元知事が再選したが、この騒ぎも証拠もなく一方的な意見ばかり取り上げ、まるで事件を作ったかのような印象を持つ。
話を戻すと、田中角栄が「たった5億円」で民間航空会社の機種選定に口を出すか?田中は六法全書を持ち歩くほど、法律に詳しかったにもかかわらず、海外企業からの献金(賄賂)を受け取るか?
そんなに田中角栄は脇は甘くないと著者は確信し、私も同意する。
全日空が購入したロッキードのトライスターより、同時期に防衛庁で検討中の次期対潜哨戒機(PXL)の方が高額且つ、影響も大きいにもかかわらず、こちらは全く話題には上がらない。
ロッキード事件とはPXLのロッキード機(P-3C)の採用が目的だったのでは?との考察。
P-3Cはその後海上自衛隊で100機以上を導入し、現在も使用中。後継機としては国産のP-1が実戦配備されている。
また、ロッキードから児玉誉士夫を通じて流れた21億円の行先も不明なままだ。
この金についても真山は大胆な推察を展開する。
一体、ロッキード事件とは何だったのか?
田中角栄が倒れず、最高裁に出廷し、証言していれば無罪だった可能性が高いと思うと残念でならない。
昨今再評価されている田中角栄。関連図書を読んでみたい。