投稿元:
レビューを見る
久々5つ星。SFとして秀逸且つ、宇宙時代の聖書として読んでもおもしろい。描かれている人間、ロボット、サイボーグ、バーチャル生物などなど、さまざまな由来の存在達が共存する未来社会(第四次世界大戦後だ)のあまりのリアルさに、すんなり納得してしまった(説明したらぶっ飛んでるけど、読んだら納得できるでしょう)。意思を持った(持たされた?)「生命体」たるロボットが、存在する未来に起こり得る予言の書とも言えるかもしれない。イスラエルにルーツを持つ作家さんがこれを書いたというのもなんだか震えるものがある。おすすめ。
投稿元:
レビューを見る
ストーリー、人物ストーリー的には
どう展開していくのか
すすめやすい
ただ、造語が多いのと、最後にまとめて用語集がある
というのはとても読みにくい
そして、結末が私にはよく理解できなかった
が、ある意味、平和的な終わり方だったんじゃないんだろうか???
とりあえず最後まではなんとか読めた感。
投稿元:
レビューを見る
花を買い、砂漠から伝説の機体を持ち帰る旧式ロボットというあらすじを聞いた時点でわくわくして読んだ。待っていたのは巻末に用語集を置くような、広大な世界の一角。物語開始時点で破滅は去ったか既に起きたかしており、主要な登場人物が不幸にならないのはよかったと思えた。
それにしても未来が暗い。現在と何も変わらない感じがするくらいには明るくもあるのだが、未来ならではの明るさは見えない。SF要素は表面に貼りついているだけにも思えてしまい、ありていに言えば、あらすじほどにはわくわくできなかった。
投稿元:
レビューを見る
造語語が多くSF作品を十分に感じることが出きるが、用語集が巻末にあるためページを捲って、戻ると言うことが多くあり読むペースが乱れやすかった。
全体的に物語の中の事象に対して説明不足な感じもする
投稿元:
レビューを見る
世界観はとてもとても魅力的だったんですが、話の内容が普段それほどSFを読んでない自分からするとちょっととっつきづらかった印象。なんていうか、すでに完成された世界観でのまた別のお話という感じ。と思って解説を読んだら実際にこの世界観での別のお話もあるようで。一つのラヴィ・ティドハー サーガ、みたいな感じ。機会があれば読んでみたいです。
投稿元:
レビューを見る
巻末の用語集と行ったり来たりしないとストーリーが追えないという構成がテンポを乱して、読みづらい。
物語は楽しそうなんだが、途中でギブアップした。イスラエルのSFってことで期待したのだがなぁ。
ただ、広大な世界観は魅力的。じっくりと読めば面白いかも。
投稿元:
レビューを見る
SF仕立てのファンタジー。
イスラエルの作品だけあって、砂漠が舞台であり中東の紛争が垣間見える。さまざまな登場人物(人間だけでなくロボットもいる)たちが終局に向かって収斂していく様に読み応えがある。自爆兵器や大量破壊兵器が登場人物だったりするのに、なぜかホンワリしたストーリーになっていて微笑ましい。
投稿元:
レビューを見る
本の雑誌2024年上半期のSF・1位に選ばれていた本。
未来のエジプトとサウジを舞台にしていて、野生のドローン、埋め込まれた機器によって火星産の連続ドラマを観るジャッカル(しかも喋る)、詩人ロボットのバショウ、たまごっちまで出てきます。
続編ではないけれどシリーズに属しているので、すでに世界が出来上がっています。巻末の関連用語集を見ながら読みながら新しいSFの世界の設定に入っていくのが面白かったです。
ロボットに心があって愛や宗教観があったり、人間も体を変えながら生きて行けたり、忘れたい記憶を捨てられたり…。現代では考えられないけれど何百年も後にはあり得るのかも知れません。このようなSFって読んだ後も可能か不可能か想像して楽しめるのがいいですね。
投稿元:
レビューを見る
クラスメイトが読んでいて、タイトルと装幀に惹かれたという息子の言葉で、じゃあ読んでみよう!となりました。
眺めているだけでストーリーが気になる表紙ですね。視点を変えながら進んでいく物語に、静かに興奮しました。
宗教関連の言葉が多いので、名付けた人(ロボット)がどんな意図で付けたのかなどに思いを馳せます。
巻末用語集は、開かずに読みました。なんとなく伝われば読みすすめられるので、個人的にはなくても大丈夫です。没入感の方が大事なタイプは、気にせずどんどんいきましょう!(笑)
ジャッカルのアナビスとサレハのコンビも好きだけど、イライアスがその後どうしているのかも気になります。二人の絶妙な空気感というか距離感が好きでした。
投稿元:
レビューを見る
〈「わたしの話はここで終わります。わたしは地球に帰ってきました。ふり返ってみれば、わたしの人生に語るべきものなどありません。わたしはなにも生み出さなかったし、なにも残していないのですから。それでもわたしは、まだなにかやれるような気がしました。そこで、花を一輪だけ持ってあの砂漠に戻り、穴を掘りはじめたのです」〉
戦争の後について、ロボットが語り出すシーンが特に好きでした。戦闘用のロボットはそこで何を見たのか。色彩豊かな作り込まれた遠い未来を背景にして綴られる、美しい愛の寓話。遠く、自分のいる場所を求める少年の冒険譚としても楽しむことができました。その世界を私の拙い脳味噌が、しっかりと辿れることができるのか分からないのですが、読み終わった時、愛と想像力をもっと素直に信じてみたくなるような余韻がありました。短い物語ですが、充足感のある物語でした。