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仕事にプロアクティブなやる気が出てこなくなったので、持論の補強も目論みつつ読む。想定よりずいぶん「ソフト」な書き口であり、読みやすさが重視されているように思うが、「組み合わせ」による「働き」というのは至極当たり前のはずなのに見過ごされているものであることを改めて考えた。二元的に、故に能力主義は唾棄すべき! とまで言わない姿勢もよかった。他方で、私にはできないことがある、と認め詳らかにする勇気を持つことはなんと難しいことか、と「能力主義」のチームの端っこで思うのである……。
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本書は、職場でよく聞く「能力主義」の問題点とその限界について説明したものである。
そのうえで、働くことの意味や価値を見直し、理想的で人間的な労働の在り方を提案している。
個人的なポイントは下記の通り。
・能力主義の問題点
能力主義は能力や成果に基づき、評価や報酬が決定されるシステムであるが、強調され過ぎると、競争が激化し、精神的なストレス、不正が引き起こされる。→チームワークや協力することを軽視されるため、長期的にパフォーマンスが下がる可能性がある。
・新しい労働のあり方
長期的に発展していくためには、個々の能力だけでなく、多様な価値観を持つ人々が一緒に働くことが重要である。
・社会的影響
過剰な能力主義が格差の拡大や分断、争いの原因になる。
著者は、能力主義ではなく、個々の多様な価値を認め合い、協力しあう社会を構築することが大事だと主張している。
個人的には、能力主義も大事だし、協力することも大事だと思う。相互補完的な関係であり、結局バランスの問題かと。能力主義も協力する能力も含めればある程度解決するような気もする。
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能力主義に対する疑問を投げかけ、選び・選ばれることの大切さを考えさせられました。具体的なビジネスシーンが描かれており、共感しながら読み進めました。能力が噛み合うことで活かされるという視点が面白く、共生の重要性を強く感じました。読後、心が温かくなり、新しい視点を得られる素晴らしい本でした。
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できることとできないことを即個人の評価にしない(単一の物差しで測らない)こと。できないから「ダメ」で、できるから「すごい」ではないこと。
他者に対してもそうだし自分に対してもそうだなと最近ぼんやり考えていたので、すごくしっくりきた。
能力じゃなくて状態で、他者との関係性の中で発現したりしなかったりする。関係性の中で育まれるアウトプットを得るための人と人の組み合わせの妙。それを引き出すためには「自分の素のままでよい」という実感があることが大切かつ、各個人のマインドセットもチェンジせねばという結論も好き。
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働く営みは必要であり、自分や他者と関わることでもありながらも、個人あるいは能力を優先しがちな考え方に偏っていたことに気づきました。
組織や社会、人のせいにするのではなく、それぞれの立場が問題解決に向けて、柔軟に変わっていく必要性を感じました。
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勅使川原真衣さんの2冊目の著書。当たり前を疑い、無意識のバイアスに光を当て、社会の不確かさを認識させてくれる、とても良い本でした。息苦しい成果社会、能力社会が、少しでも過ごしやすくなるよう、微力を尽くしたいものです。
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日々勝ち残り、オールマイティで賢い人が会社を引っ張ってると思っている。いやいや、人財は、適材適所で活躍するんですよね。 会社の風土や理念に合わないと、除けようとする感覚がよく理解できる。社会も会社も人それぞれの役割があるから成り立っている。十二分に納得も理解もしている。 しかし自社では、スーパースターだけを求めているかも、、(笑)
じゃないと、会社が成り立たないかも、いや思ってるかも、、、
やっぱ能力主義が私は好きなんだけど、、、(笑)
ふっと、我に返っれる本でした。
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転職活動中に読んでとても励まされた。本書に書かれているまだ見ぬ未来を実現したいと思う。他人を「選ぶ」のではなく自己のモードを「選ぶ」ことを忘れないようにしたい。
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いまの日本社会は能力第一主義を普通に受け入れてしまっているが、そこに問題はないのか…と突っ込んでいく本書。たしかに著者が言う通り、能力という固有の絶対的何かが各個人の中にあるわけではなく、仕事はさまざまに未熟な人間同士の組み合わせでまわっている…というのはあると思う。なので今会社で上に立っていたり、自分は「優秀」だと思っている人にとっては大変ためになる本なのだはないか。
一方で、仕事をしてると「この人は優秀だ」というのがあるのは事実で。その優秀な人と相対される凡人は「いやいや仕事なんて関係性なんだから、自分は数字は出せないけど何か違うところで貢献してますわ」って思っちゃうのもなんか違う気がする…というモヤモヤが残った。
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個人的に興味があった本。
「人」と「動くこと」、それが「働くということ」。
生まれてからずっと、人はなぜ人と競わなければいけないのだろう?
受験は早期化し、教育制度や学校の内に競争原理が組み込まれ、子育てにおいても「良い子を育てる」といって他の子どもと比べようとする。
働いてみてからも、スキルアップや昇進といって、人よりも抜きん出ようとする。そこでは、いつのまにか、周囲に関心がなくなり、自分のことしか考えなくなり、自分の成果を強調する一方で、人の仕事に文句をつける。
上記のことが、近代社会における能力主義の罠であるのなら、それに気づき、協創や協働へと向かう。そのためには、自分のモード、すなわち選ぶ/選ばれるではなく今「いる」人となんとかやっていこうとする考えへの切り替えが必要だという。
若干、理想論的ではあるが、主張は明確。
ただ、論じきれていない部分はたくさんあるだろう。例えば、ここで述べられてきたことは働くことが当然の正社員を前提としているように思える。非正規雇用の人や無業者といった「働くということ」すらままならない人々への対応はどうするのだろうか?あるいは、何らかの理由で「働くこと」ができない人はどうすればいいのか?そこで働かない、働けないことに対して、「無能だ」「今すぐ働け」「社会の重荷」としてしまえば、能力主義の思う壺だろう。
分からないが、そもそも「働くこと」を前提とすることそのものが能力主義的なのではないか?働くことの反対には、働かないことがあり、この時点で2項対立的であり、前者を善、後者を悪としてしまうのでは?
能力主義を越えるのであれば、働くことに限られない、働かない・働けないことを能力との関わりでどう議論していくのかについて考える必要もあるのではないかと思う。また福祉などについても真剣に取り上げる必要があると思う。
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合わなかった。完全にNot for me。
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以下、合わなかった理由と、個人的認識を整理するためのメモ。
・合わなかった理由(他にもあるけど)
①主張に対して論拠が示されていない。
②著者の問題視することが、なぜ問題なのか不明。
③他責思考やフリーライド気質が感じられる。
①論拠もエビデンスも提示されないので、著者の主張に共感できるかに、全てがかかっている。
こういう本は苦手。仮に共感できたとしても、新しい気付きがあるわけではない。自分の信念が強化されるだけで、生産的ではないので。
②著者と自分では、見ている世界が違うと感じる。日本の平均的な会社って、本当に著者が言うように、直線的に向上する一元的な能力感だけで運営されているの? あと、社内競争に駆り立てられていて、足の引っ張り合いばかりしてるって本当?(論拠が示されていないので、判断しようがない。)
自分の認識では、人事評価って数字的な業績だけだと上手くいかないので、チームへの貢献とか、新しいことへ取り組む姿勢とか、複数軸で評価するのが普通だと思っていた。あと、社員の適材適所の配置とかも、言われるまでもなく普通に考えると思うけど。(そうしないと業績が伸びない)
まあ、これに関しては、著者は組織コンサルとして色々な会社と付き合っているようなので、著者の認識が実態に近いのかもしれない。だとしたら、自分は相当幸運な職場にいるということ?(本当に?)
③教育基本法の言葉尻に噛みついてみたり、「経済界が人間観を見直すべきだ」などの記述に、「自分以外の誰かが悪いから、自分は生きづらさを感じてるんだ」みたいな他責性を感じてしまいダメだった。
あと、能力主義を否定しながら、インフラ系や医療系メーカーにはそれを求めるのはダブルスタンダード。自分がサービスを利用する側なら相手には能力を求めるけど、自分が働く側なら、努力したくないし、ありのままを認めてほしい、みたいなフリーライド気質も感じてしまって、議論に入り込めなかった。
・個人的認識の整理
総じて、自分の認識・問題意識と、本書の議論は噛み合わなかった。
能力主義一辺倒だと社会は回らないし、生きづらいのは同意する。でも、能力主義を完全否定することもできない。だから程度問題で、どこに妥協を置くのかが論点になると思うのだけど、本書はそういう議論にはなっていない。
あと、そもそも日本の会社全般が能力主義一辺倒だとも思えない。現状認識が合意できないから、その先の議論に納得感がないし、噛み合わない。(能力主義と成果主義が切り分けられていなかったり、採用と社内役割分担の話もごちゃごちゃで、議論が抽象的すぎる印象もあり。)
個人的な認識では、社会を豊かにしてきたのは、個人の欲望を価値生産に変換する資本主義という装置だし、そこには貢献に応じた分配という概念は切り離せない。だから、今後も社会を豊かにしたいなら、社会構成員の多数派は、自分が生み出す労働価値を上げようと努力する側であって欲しい、と思っている。そこから降りるのは、個人の自由だ��ど。
意見が合わない議論を読むことで、自身の認識を改めて整理できた、という点では良かったのかもしれない。
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改めて働くとはを問うタイトルに惹かれて読んでみた。
能力主義に対する疑問など問題意識については共感するところが多かった。
これは好みによるところも大きいかもしれないが、文章が急に口語に砕けているところが多々あった。またその口語的な語り口のところにおいて、大抵は問題意識に対する筆者の意見の部分で、文脈が読みづらくなり、筆者の言いたいことがよく分からないところが多々あった。これは編集者がもう少ししっかり校正してくれればよかったのでは、と思った。
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これはやられた。以前から「成果主義」なるものに疑問を持ち、大して差のない社員を無理やり序列付けして社内に競争を持ち込むことは百害あって一利なしとの信念を持っていたが、それでも個人の「能力」が仮想的な1本の数直線上に分布して位置するとの強力な思い込みが自分の中にも存在していることを突き付けられた。「能力主義」と「成果主義」の区別が曖昧なところが気になるが、本当は能力の高低なんてなく種類が違うだけ、というシンプルなメッセージが心に響いた。またそれを的確に見抜いて組織を組み立て成果を上げるのがマネジャーの本来の仕事、というのも正面からガツンと殴られた感じ。今までとんでもない思い違いをしていたようだ。
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働くとは何か?自分がキャリアアップしていくことによる、できる・できない評価をされながら働いていくことではない。個人のパフォーマンスを上げるために、他者がいる。
労働とは「他者と共に在る」まさしくそう思う。
一人ひとりの個性をどう組み合わせていくか、管理者として人材アセスメントの重要性を改めて実感した。
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他者ではなく自分のモードを選ぶこと、
自身の視座を客観視して、モードを選ぶ、自己との向き合い方の鍛錬こそがリスキリング
能力ではなく状態
今の職場での働きやすさの根源に近い考え方
ひとつの軸で誰かの能力を推し量るのではなくて
その人の持ち味がどうすれば生かされるかを考えること