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これを19歳のときに書き上げているなんて信じられない。
とても賢い心理の変化、
感情のつながる道筋、
1+1=2にはならない心の動く過程。
わからないことはどうしてわからないのか。
とまどいはどこから生まれてくるのか。
しみじみ、やっと読めるようになった類いの小説。
うれしい。
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何んとなくで読んでみたけれど、良かった!!
内容も文体も好きだった。
主人公の心理も理解できる。
読んでいる間にアンヌの気持ちを全く想像することができなかったけれど、
最後を読むとやはりかわいそうだな、と。
今の私はアンヌみたいなのはおもしろくなーい!人生面白く楽しみたーい!と思って
全く感情移入できなかったけれど、40歳になって読むと違うのかもしれないですね。
とりあえず私は好きな本でした。
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-そしてものうさと甘さとがつきまとって離れないこの見知らぬ感情に、悲しみという重々しい、立派な名をつけようか、私は迷う-
六本木の女子校に通っていたとき、オスカル的な容姿の美しい、無口な、二つ年上の先輩が、卒業文集の一言欄に、この言葉を引用していて、ついに観念して手に取った。(当時、周囲があまりに「女」に溢れていたので、心のバランスをとるために、女流文学は手に取らず、日本男児的文学やら哲学書を好んでいたので。)この本の出版時、わずか18歳だった美少女サガン。彼女の存在自体が神秘的で、一時夢中になったもの。しかし何度読み返しても、この冒頭の一文を読むと「戦慄」する。元気のないそのキブンを、サガンの「悲しみ」にスライドさせて、同化させて昇華させるのはいかが?
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この本を読んでいる間、ずっと高校のときの国語の先生の声がちらついていた。
その先生ー30代の女の先生。細い体に似合わず、黒板に大きく力強い字を書いたーが、
この本を朗読しているような感覚。
そして気づいたのだけど、この感覚。
高校の国語で夏目漱石の「こころ」を習ったときの感覚に似ているのだ。
「悲しみよこんにちは」と「こころ」が似ているというわけではないのだけど、
あの、自己満足のために大切な人を裏切ること、そしてその取り返しのつかない結果と、押し寄せる後悔。
読んでいるだけの自分まで、やってはいけないことをやってしまった!と思ってしまうあの感覚に似ていた。
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表現がなんと繊細で精緻なことか!登場人物の生き方や価値観に共感できなくとも、個々の描き方が巧みである種非常に客観的であると、こころに響くという感覚は、スタンダールの『赤と黒』と同様。心理描写が丁寧でかつ表現が理知と情緒の両者に富む人には本当に圧倒される。
こうゆうのを和訳で読んで感動すると、一方で原著を読めるだけの語学能力と感性が欲しくなる。
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新訳らしいのだけど旧訳は読んでいないので違いは、分かりません。18歳くらいの少女が、書いたみずみずしさ、甘酸っぱさいっぱいの青春小説でしょうか。感情表現の感覚がおしゃれです。
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2009/08/07
サガンの映画を観たので、読んでみた。
和訳が読みやすかった。
サガンがこれを18歳で書いたとは驚き。
本も映画も気になってて手をだしていなかったが、悲しみよこんにちはの映画も観てみようと思う。
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波の音も砂浜も、乱れた口紅も熱くて若い男の子の胸も
全てが同じ様に遠い幻に思える
いつかもう少し年をとった夏の日に18歳の想像を超えた大人に私はなっているのかしら
その時私は 誰なんだろう
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レビュー:南フランスでの享楽の日々(明)と、その後主人公セシルが犯した罪(暗)とのコントラストが絶妙。
河野さんの訳は、とても分かりやすくて読みやすいですが、朝吹登水子さんの訳の方が、より強く、サガンの描く残酷さを勢い良く描いていると思います。
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いやー、18歳がこんな内容書くなんていったいフランスってどんな国なんだろう・・・
とりあえず面白い!
レイモン&セシルの生活にちょっと憧れる。
「わたしにはわかった。わたしは大学に入り、そして卒業するための勉強に打ち込むよりも、太陽の下で男の子とキスをする才能のほうに恵まれている、と。」
なーんかこういうのもいいなーって思っちゃうww
今まで読んだことのある本とはまた一味違う感じでよかった。
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映画「サガン」の予告編を映画館で見て雰囲気に惹かれ、
見るならば先に読まねば、と購入してきた。
もやもやしたあの何か(幼い、と、若い、の中間地点の)がつまっていて、
憧れるわけでもなく私が10代だったころにそんな生活をしていたわけでもないけれど
何かとても共感してしまった。
映画も見ようっと。
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世の中には色んな天才がいるけど、18歳でこれを書いたことを知ると驚く。「現代の虚無」が背景にあるらしい複雑な恋愛小説。ヒロインの恋はどことなく共感できるところがある。サガンの映画によると「悲しみとアンニュイ」がテーマらしい。
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少女!!!!!!!
もっと早く読むべきだった!少女性!!!!
くらくらしてしまうの。
どうしたって言うんだろう本当に精神をざわつかせてしまう魔力ですねこれは凄い。
小島麻由美の唄うセシルが彼女って知って更に好きになったです。
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悲しい話だった。
主人公の無邪気さと残酷さをうらみたくなった。
ラストの記述はあまりにもすごくて、つらい。
でも、自分も気をつけなければと、思うようなことだった。
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この本を18歳の時に書いたなんて、サガンは本当に天才なんだろうな。自由とか豊かさの裏に虚無が漂っている世界は、いつも矛盾に満ちている。僕たちはそんな世の中を生きている。