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心理学の知見からモチベーションに関する研究を紹介している本。この本で一般的に信じられている常識が覆されていることを知った。例えば、ほめれば伸びるという考え方は一般的には正しいが、逆にほめることでやる気を失うという研究結果もある。
・褒めることで引き続きうまくやらなければならないというプレッシャーに負けることがある。
・褒められるとその基準を守ろうとして失敗の危険を回避する行動を取るようになる。
・能力を褒められることによって結果の良し悪しを能力を基準にしてしまうことになる。
成功し続けている間はいいが、失敗した時に能力のせいにしてしまう傾向が出てくる。人間は失敗の原因を努力でなく能力不足に求めるとモチベーションを失いやすい。
褒め方にも工夫が必要。能力でなく特定の行為を具体的に褒めることが重要ということを知った。
その他にも、良い学校に入った方がモチベーションが高まる。悲観的に考えるとモチベーションを失う。といった常識が覆される研究が紹介されており、目からウロコの一冊だった。
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聞きなれない単語が多く、読み解くのが難しい。学者さんが書いた本だなぁという印象。自分的に防衛的悲観主義(必ずしも楽観的でなくても、成功する)、学習性無力感(無気力は経験と学習で起きる)などの話を知れたのがよかった。
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有能感はモチベーションと大きな関係がある。自分が勉強ができるという有能感が高まるとモチベーションも高まり、自分は勉強ができるのだという次なるモチベーションにつながる、好循環。
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動機づけ研究の本。かなりわかり易く、全然知識がない人にも比較的すらすらと読めるように書いてあっていい。
・褒めると動機づけが高まるとは限らない。
・努力に焦点化して褒めるといい
・能力に焦点化して褒めると、モチベーションは下がる。
・課題が難し過ぎると、金額での報酬を上げてもモチベーションは上がらない。
・自分と同じグループや友達の中に自分より能力の高い人がいるとモチベーションが下がったり、自己効力感が傷つけられる。
・自分よりも高い位置にいる人(先輩とか)が能力が高いのを見ると、自己肯定感が高まる。
・レベルの低いグループの中で先頭集団にいるほうが、レベルの高いグループの中で最後にいるよりもモチベーションが高まる。進学校に無理して入学して最下位いぐらいにいるよりも、エセ進学校に入学し、学年一位とかをバンバンとって頑張ったほうが、結果的に意欲も上がるし、成績もよくなる。
・学習性無気力は、【課題の達成が困難な場合に】原因を努力に帰属することによって生じているのかもしれない。できないのは努力が足りないからだ、とか考えると、やっても実際できないことなので、自己効力感が下がってしまうから。しかし、これとは逆に、一般的に、失敗は能力に帰属するよりも、努力に帰属したほうがモチベーションが上がり、成績は向上しやすいといわれてもいる。
・防衛的悲観主義、という認知的方略がある。このタイプの人は悲観主義ではあるが、ネガティブに起こる出来事を予測し、対処を考えることでパフォーマンスを上げる行動をとる。
・楽観主義の方がいいとは限らない。防衛的悲観主義と比較をしても、自分に合った方略で物事に取り組んでいると、達成度合いは同じであった。
・しかし、自分の常に行っている方略とは違った方略(防衛的悲観主義の人に、楽観的に成らせるような課題をさせて、そのあとに課題をさせるとか)すると、成績が悪くなることが分かっている。
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モチベーションの心理学
コーチングや子育て、仕事で部下に指導する立場の方、やる気にについて悩んでいる方等様々な方におすすめの一冊です。
今まで正しいと思っていたことが覆される内容もあり、知識がアップデートされました。
実験結果を図やグラフ等表してあり、とても読みやすく理解しやすいです。
以下3点印象に残った内容
・褒め方
能力を褒めると失敗を恐れモチベーションが下がる。(失敗したのは能力がないからだ)努力を褒めると失敗モチベーションが上がる。(失敗したのは努力が足りないからだ→がんばろう)
・飴と鞭の効果について
物理的報酬(金銭)が与えられると自律性が阻害されら内発的な動機づけが低下する。
・小さな池の大きな魚効果
井の中の蛙状態の方がモチベーションが上がり成長しやすい
その他、目標設定についてや無意識の行動について等、内容がとても濃く充実していました。