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昨年、他の本で絶賛されていて興味をもち、
ようやく高幡不動にあるカフェまで行って購入しました。復刻版がでたのですね。納得です。
あんな深いところまで行ったこともないし
これから行くこともないであろう場所の
地形がリアルに思い浮かび
一気に読んでしまった。
ワンゲルに在籍し活動していた時代の
独特な空気感が本当によくでていた。
恐ろしい災害に直面するなかで
それぞれのとる行動が本当に細かく
描かれていて、引き込まれる。
読みながら聡明な判断を下す男子学生には憧れに近い気持ちが湧くし、追い詰められる小屋番さんには寄り添いたいたくなる。
手放したくない本です。
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1982年といえば、ホテルニュージャパンの火災があり、「ロッキー3」や「ET」が公開された年。「笑っていいとも」の放送開始に、CDが発売された年だったりで、
ファミコンが発売される1年前の黎明期だからインドア系のアクティブ派はバンド活動とかしてた時代だけど、先輩は「遊び文化研究会」とゆうサークルで潜伏活動してたから第1世代のオタクがポチポチ認知されてた頃かなw
そんな時代に遊び要素の強いアウトドア系サークルといえばワンゲル部。汗臭そうな山岳部よりも柑橘系デオドラントで、そこそこ富裕層の子女が集う感じがあるのですけどww
これは、作中でてくる愛知学院大学ワンゲル部のイメージなんですけどね。
この作品はそんな時代のハザード系ノンストップ・ノンフィクションです。
40年前と言ったらネットもGPSも無い時代、まして山中の山小屋では情報知りたくてもTVもないしラジオの気象放送頼りに天気図描いてた時代です。
台風10号の接近で山は大荒れになるなか山小屋で立ち往生する学生たち。小屋番2年目の星さんや学生達が奮闘する脱出ものです。
現役小屋番さんの星さんが若いころ、柏木優のペンネームで自費出版した本ですが絶版になり入手困難だったのですが復刻版がでて読むことができました。
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その時代のワンゲル部の空気感とか、山小屋の感じとかが印象深い。死なないって分かってたけど、死にそうな人が何人かいたんだけど無事に歩けて良かった。
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#読みたい本
とあるVoicyパーソナリティさんが、「強烈に面白い」と紹介されていた「巨大台風からの登山者生還ノンフィクション」。自費出版された幻の名著の復刻出版とのことで、ドキドキワクワク間違いなしと確信できるので絶対に読みたい
#41人の嵐
#桂木優
24/7/17出版
https://amzn.to/3N1XkQf
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昭和57年8月、日本列島を襲った台風10号は、南アルプス両俣小屋にも襲いかかった。
両俣小屋には新米管理人と学生山岳部員等41名がいた。
本書はその当事者たちの過ごした嵐の中の全記録。
好天だだた山小屋が台風に飲み込まれ、さらに風雨に翻弄された数日間。経験と準備と、訓練、気力、そして運は、41名全員の命を救った。
本書を語ったのは、当事者である管理人。
その一部始終と、戦いの細かな記録、そして管理人が犯したミス(少なくとも本人がそう認識している判断)。
読者はその記憶とミスを犯した悔恨を自らのこととして感じる。
本書のような本が執筆される唯一の理由は、その災害を知り、自らがその立場に置かれた場合にどのように対処するか、学び考えておくこと。
その書かれた理由に報いるため、わたしは本書の状況及び判断を、よく見聞きし、覚え、シミュレーションし、自分がその場に立つ時に備える。
普段、天空の犬シリーズで親しんでいる広河原や両俣山荘。その親しみのある場所で起きた災害の記録を共有しておきたい。
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もう圧倒的。1982年に南アルプス標高2000m地点にある両俣小屋を襲った台風の中を生き抜いた小屋番と若きワンゲル部大学生を中心とした人々の壮絶なサバイバル記録。
いやー自然って怖い。著者が自分の事を"私"と表現せず、"小屋番"と言っているのが語りに客観性を与え、更に読者にもある意味感情移入をしにくく事象を正確に捉えようとする冷静な者の視点を与える。
極限な状態でのリーダーとしての決断、体力、責任感を学べる。そして小屋番の覚悟を追体験出来る。読んでる最中ずっと小屋番と学生達を応援したくなる。超オススメ。
帯にも引用されている以下の言葉がすべてを物語っている。
「必死になれ、必死になれ、緊張を持続してくれ。もうだめだと思うな。昔の人たちだってこういう目に遭ってきている。それを乗り越えてきている。われにだってできぬことはない。」
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携帯電話もない時代、電気も通らない山小屋で、巨大嵐に遭遇した41人。
大半が、大学生。
濁流が押し寄せ、山小屋が崩壊の危機に。
その山小屋の、経験乏しい女性小屋番の体験記。
まじで怖い。
本気でやばい。
大自然の恐ろしさ。
のだが、最初から全員生還したとお知らせいただいてるんで、何となく安心して読めた。
多分、素人文章なんで、それ故の生々しさ、臨場感はあるが、存外危機感が伝わらない。
話者の視点がところどころ変わって、そこもまあ、我に返ってしまう感じ。
こういうのって毎度思うが、優れたルポライターが聞き取って書いた方が、面白いんだよなあ。
本当にみんな無事だったのは奇跡に近いと思うし、喜ばしい。
後書きは、何つか、むしろ興を削がれたって感じかな。
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すごい生々しい記述で、読みながら自分もその時にいるかのような追体験。取材力がすごい著者なんだろうなと思ったらまさかのご本人でした。そりゃあ生々しい文章になるわけだ。
自然の脅威とか人の生命力という文字を目にはするけれども、本当に凄いことなんだな。
とにかく凄い。
タイトルの通りの結果にはなるのだが、そこに至る過程がすごかった。人という存在の力強さ。他人を思いやる時に湧き出す力。素晴らしかった。
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1982年の台風10号。南アルプスの北岳の両俣小屋。未曾有の豪雨に取り残された小屋番、登山客41名。増水する渓流に小屋が浸水する中、脱出し生還するまでを描いた感動作。