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論点思考、仮説思考、論理思考をひとつにまとめ上げようという試み。
Question 論点思考で問いを出す
Abduction 仮説思考で仮の答えを出す
Deduction 演繹法で広げる
複数の仮説を一つに統合していく
Induction 帰納法で検証する
仮説のたしからしさを一つずつ確かめていく
サイクルを回して進化させる
コンサルとしては、当たり前に使っているのだが、
これを明記した本はたしかにない。
論点思考はもっと磨いた方がよいし、
論点はプロジェクト開始後の1週間で設定するでは遅すぎる、など、粗削りなところはあるが、
良い取り組みだと思う。
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コンサルティングファームは「So what?」によって事実を示唆へと昇華させることに思考の向きがある。
他の仕事だと「なぜなぜ」で原因を掘り下げることが多い。
今振り返ると自分がいかに「コモディティ思考の罠」にかかっていたか思い知らされた。
汎用的な答えではなく、自分なりの付加価値をつけた答えを出すには、「QADIサイクル」が重要。
Q:問い
A:仮説
D:示唆
I:結論
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2024年49冊目
資格勉強等で忙殺していたため、久々の読書。本書は「目的ドリブンの思考法」の著者の2作目であり、前書とは異なる視点で、これから社会で求められる思考法(ロジカルシンキングとは別)について整理されている。実務に使いたい思考法もいくつかあり、読んでよかったものの、この思考法で実際に効果があげられるのか少し不安になった。
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備忘録
序章:なぜ、ロジカルシンキングのアプデが必要か
・思考の型に込めた4つのキーコンセプト
1.論理的整合性から論理的意外性へ
2.客観性の一辺倒から主観と客観の知的バランスへ
3.自己中心的か論理から他者配慮の情理へ
4.規則主義から型と破れの戯れへ
・シンロジカルシンキングは、どのような頭の使い方をすれば良いかを指して目的ドリブンの思考は何のために何を目指してどのように達成するか、の成果創出のストーリーの描き方
1章:論証(ロジカルシンキングの基本原則)
・伝えたいことと支えとなる理由をお互いに繋ぎ合わせ、自分の主張の正しさを示すことが論調。
例)
問い 新しいおもちゃを買うべきか?
伝えたいこと 買うべき
支えとなる理由 値段が高くない・考える力があがる
・論理と情理が合わさって初めて腹落ちする
└頭での理解と心の共感
2章:論証の第一の方法(示唆を引き出す演繹的思考法)
・繋げて考える、が演繹法
例)
①前提条件_犬は散歩が好き
②個別事象_コロは犬である
③意味合い_コロは散歩が好き
・演繹的思考の実践ケース
①報告資料の全体構成を組み立てる
1.ストーリーの最初と最後を配置する
2.間にあるキラーチャートを抑える
3.キラーチャートの前後をつなぎ最初と最後を橋渡しする
3章:論証の第二の方法(結論に引き上げる帰納的思考法)
・帰納的思考法とはひとことにまとめる
└個別事例で、イギリスの白鳥は白い・フランスの白鳥は白い・××の白鳥は白い、結論としてすべての白鳥は白い
・個別の事象を見るのではなく、観る
例)海を見た場合
一般人は、いつもの海だ
漁師は、じきに海が荒れる。今日は船を出すべきでない
4章:発見(仮説を生み出す方法としてのアブダクション)
・未知の仮説を生み出すアブダクションとは何か
└それまでの推論は演繹的思考法か帰納的思考法に対して、アブダクションは仮説形成法を指す。初めから答えを発想する思考法。
・仮説を洗い出した後は、
1.妥当性
2.検証可能性
3.経済性
4.単純性
の観点から深掘りするための優先度付けを実施する
5章:発見の逆説(発想力の本質としての問いを立てる力)
・発想の本質は良い問いを立てることにある。良い問いの特徴は、
1.解像度が高い問い
2.考えることで答えが出せる問い
3.答えが目的への貢献につながる問い
6章:シンロジカルシンキングの思考の型
・QADIサイクル
Q 問い→A 仮説→D 示唆→I 結論
プロジェクト推進の例)
Q PJで答えるべき論点を設計
A 調査と並行しながら複数の初期仮説を考案し、有望な仮説の絞り込みを行う
D 仮説をもとに、戦略ストーリーを展開させる
I 仮説や戦略ストーリーこ妥当性を検証し、一旦の結論をまとめる
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ロジカルシンキングに関する書籍は多数あるが、本書は論理(ロゴス)だけでなく、情理(パトス)、信頼(エトス)も含めた「全人格をかけて考える」ことを通じて、「真(事実と相手の価値観に基づく)」「善(目的によく貢献する)」「美(思考の構造がクリア)」を目指す視座の高さが際立つ。
また、フレームワークを使った事象整理に依存するあまり陳腐な気づきしか得られないことを戒め、論点設計・仮説形成・演繹的思考・帰納的思考を自在にこなして独自性のある気づきとするステップを丁寧に説明している点は、帯にある「あたらしい論理的思考の教科書」と呼ぶにふさわしい。
四象限のQADIサイクルは、個人的にはオーウェンのデザイン行動モデルとのアナロジーを想起させ、デザイン思考との相性のよさを感じさせる。
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まさに思考のアップデートという感じ。
問い(クエスチョン)、仮説(アブダクション)、示唆(ディダクション)、結論(インダクション)とそのサイクルを螺旋状に回すというのは、覚えやすいし、意識しやすいし、実践して行きたい。
色んな思考に関する本やビジネスに関する本の結晶というか到達地点を受け継いでいるという感じ。まさに巨人の上に立つ、か。
ロジカルには充分な要素と期待される順番がある
加えて情理、レリヴァンスも必要というところは最近の自分にとてもヒットした。
他者の仮説を頭ごなしに否定するのではなく、筋を通す可能性を考える、思いやりの原理は自分も持って行きたい。
問いには、背景としての後、今後どうなるかの前、外と内、さらには視座を上げる高さがある。
心理的盲点に気をつけながら。
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ロジカルシンキングの本は何冊も読んだことがあったが、“シン”のタイトルに目を惹かれて購入。論理的思考=頭の回転と捉えており、どうしても苦手意識が拭えなかったが、「前提条件のストック=経験にも左右される」改めて整理できて、諦めずに考えようと思った。また思考法には、演繹法•帰納法•アブダクションがあり、私は帰納法方であるので、演繹法とアブダクションを意図的に利用したい。
「思考スピードは必ずしも頭の回転によるものではなく、前提条件のストックをどれほど持っているかにも大きく左右される」
「思考には、論証と発見の2つがある」
「演繹法→手持ちの情報が持つポテンシャルを引き出し、最大限の有効活用がてきる。帰納法→個別のサンプルを観察•収集することで、一般性の高い結論を導くことがでにる。アブダクション→まったく新しい仮説の発見が可能にしてくれる。」
「語りの真実とは、ロゴス(論理→誰もが理解できる筋道立った語り)•パトス(情熱→内面の価値観•思いを乗せた語り)•エートス(信頼→相手からの信頼を得る誠実な語り)」