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暴力が完全に禁止されたVRワールド内で発生した殺人事件のお話。
本作は私には合いませんでした。SAOとかVRワールドに嗜みがあるせいか、かなり序盤で諸々の謎にあたりがついてしまいました。そのうえで作中人物が堂々巡りとも思える議論を続けるので、なかなかつらい展開でした。
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初めの方の世界観の説明のところは結構強引だなぁとは思いましたが、全体的には読みやすくて面白い作品だったと思います。
紅の謎は察しがついてましたが、VR空間の制約をどう破るのかは自分はわからなかったので最後の解決編はとても楽しく読めました。
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蝶の翅が生えた人型アバターが生息するVR空間、バタフライワールド。
バタフライワールド内では非暴力が徹底され、アバター同士が傷つけあう事は不可能だ。
現実世界から逃避し、バタフライワールド内で暮らし続けたいと願うアキは、相棒のマヒトと共に、ログアウトしない者たちが暮らしているという<紅招館>に向かう。
トラブルから館に宿泊させてもらえることになった2人だが、翌朝住人の一人がナイフの刺さった死体となって発見される。
非暴力が絶対ルールのVR世界で起こった殺人事件の真実とは。
非暴力が徹底されたVR空間内で起こる殺人事件を描いたミステリ小説です。
縛りの多い特殊設定ミステリですが、そこまで複雑ではなく読みやすいです。
紅の謎には割と気づきやすい気がしますが、人を傷つけられないという制限のあるなかの事件はミステリアスで、ワクワクします。
また、ルッキズムをメインにいじめや差別といった社会問題にも切り込んでいて、ミステリとしてだけではなく、登場人物の癒しと成長の物語としても結構好きでした。
辛い現実ではなく、自分に対して優しい世界に耽溺していたいという気持ちはとても分かる。わかるからこそ、アキの聡明さと獲得した強さに心惹かれます。
爽やかさもありながら物悲しいラストシーンも好みでした。
3DとかVR系酔いまくるので全然馴染みがないんですが、こういう本を読むとやっぱりちょっと興味が湧きます。