人面瘡探偵
著者 中山七里
名探偵は肩にいる!? 不可解連続殺人の謎。
三津木六兵には秘密がある。子供の頃に負った右肩の怪我、その傷痕がある日突然しゃべりだしたのだ。人面瘡という怪異であるそれを三津木は「ジンさん」と呼び、いつしか頼れる友人となっていった。
そして現在、相続鑑定人となった三津木に調査依頼が入る。信州随一の山林王である本城家の当主・蔵之助の死に際し遺産分割協議を行うという。相続人は尊大な態度の長男・武一郎、享楽主義者の次男・孝次、本城家の良心と目される三男・悦三、知的障害のある息子と出戻ってきた長女・沙夜子の四人。さらに家政婦の久瑠実、料理人の沢崎、顧問弁護士の柊など一癖ある人々が待ち構える。
家父長制度が色濃く残る本城家で分割協議がすんなり進むはずがない。財産の多くを占める山林に希少な鉱物資源が眠ることが判明した夜、蔵が火事に遭う。翌日、焼け跡から武一郎夫婦の焼死体が発見された。さらに孝次は水車小屋で不可解な死を遂げ……。一連の経緯を追う三津木。そんな宿主にジンさんは言う。
「俺の趣味にぴったりだ。好きなんだよ、こういう横溝的展開」
さまざまな感情渦巻く本城家で起きる事件の真相とは……!?
解説は金田一俳優でもある片岡鶴太郎氏。
※この作品は単行本版として配信されていた『人面瘡探偵』の文庫本版です。
人面島
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2022/07/01 23:19
離島で相続争い
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大地主家の遺産相続の資産調査で出張した長崎の離島。閉鎖的な土地柄、独特宗教観、いがみ合う身内に利権が絡みグッチャグチャです(笑)
相続権者が次々不審死していく中、ポンコツは三津木くんと辛らつなジンさんが奮闘。
もう読者はジンさんの正体を知っているので、二人のやりとりを微笑ましく、最後にどんなオチが付くのか楽しみに読み進めたのです。
2024/09/29 16:50
良い本です
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
鈍感な相続鑑定士の三津木六兵と、彼に取り憑いている切れ者人面瘡との掛け合いで、絡まった謎が解けていくのが、素晴らしいです。
2024/09/29 16:48
素晴らしい本です
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
人面瘡に寄生されてる相続鑑定人が、前時代の価値観を引きずった田舎の名家の財産相続のため、斜陽産業が抱える山の鑑定へ赴くものの、財産争いに巻き込まれ、次々に殺人事件が起こります。凄いですね。