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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.3 77件

陽気なギャング

著者 伊坂幸太郎

リーダーは嘘を見抜く名人。さらに天才スリ&演説の達人。紅一点は精確な体内時計の持ち主――彼ら4人は「最強の銀行強盗」のはずだった…が、その日のヤマに思わぬ誤算が!逃走中に、同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯と遭遇。「売上」ごと車を横取りされたのだ。奪還に動くや、仲間の息子は虐め事件に巻き込まれ、死体は出現、札付きのワルまで登場して、トラブルが連鎖!最後に笑うのはどっちだ!?「このミステリーがすごい!04年版」で6位ランクインの都会派ギャング・サスペンス!

陽気なギャングは三つ数えろ

税込 759 6pt

陽気なギャングは三つ数えろ

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みんなのレビュー77件

みんなの評価4.3

評価内訳

陽気なギャングは三つ数えろ 長編サスペンス書下ろし

2015/10/11 17:17

待望の新作!

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る

まってましたーー。前作から9年かあ。そりゃ慎一も大きくなるよなー。響さんの演説やっぱ好き。今回も聴けてよかった。回数は多くないけれど。久遠、あんなに動物の知識あったっけ?9年の間、いろいろ勉強してたんだな。成瀬も雪子も祥子さんも相変わらずでうれしかった。スピード感あるお話にのめり込むのはもちろんで、胸くそ悪い敵にきりきりするのももちろんなんだけど、この4人に会えたことがうれしすぎて、話が二の次になってしまった。また時間あけて、再読しよう。こんどは物語をじっくり味わうために。さて、ロマンはどこだーー!

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陽気なギャングが地球を回す 長編サスペンス

2009/09/12 15:39

安心して薦められる、伊坂作品の入門書

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YO-SHI - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「長編サスペンス」と紹介されているが、私にはライトなコメディに思えた。現場で必ず演説をぶつ銀行強盗なんて、コメディでなければ何だというのだろう。そう、本書は銀行強盗の話。それも何とも軽いノリの4人組の銀行強盗が主人公。それでいて成功率は100%だ。

 演説をぶつのは響野。口から出るのはウソばかりという男。でも仲間を裏切ることはしないし、自分にウソは付かない。真っ直ぐなヤツなのだ。彼の昔からの友人でもある成瀬はウソを見抜く名人。ウソつきとウソを見抜く名人の組み合わせとは相性が悪い、いや逆に抜群に良いのだろう、2人のコンビは息が合っていて最高だ。
 この2人に久遠と雪子の4人組、それと響野の妻や雪子の息子らが、組み合わせを変えて登場する短めの場面がドンドン展開していく。テンポが良くて会話が面白いのでアッと言う間に読み進んでしまう。映画化されたのだが、映画の長さは90分あまり。あとがきによると、著者がそのくらいの長さの映画が体質にあっていると言い、ふと「そういうものが読みたくなり」書いた話らしい。コンパクトな話なのは、著者自身の狙いでもあったわけだ。

 伊坂作品の中で最初に読むとしたらこの本が良いと思う。なぜなら本書は読者を選ばない。会話は面白いし、伏線は活きている。でも伏線の複雑さはホドホド、ついでに不思議さもホドホド、悪意や暴力もホドホド。伊坂作品の特長がホドホドに入っていて、万人に受ける。入門編として最適だ。
 

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陽気なギャングが地球を回す

2006/07/28 23:21

素直に楽しめるエンターテインメント

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:T.O. - この投稿者のレビュー一覧を見る

 いい感じに仕上がったエンターテインメント。素直に楽しめる作品です。伊坂幸太郎の作品の中では、今まで読んだ中で一番面白いくらいじゃないかな、という気がします。
 それぞれ「特技」を持った4人が、銀行強盗をしていく話です。伊坂作品の中では初期の作品ですが、軽いタッチで、エンターテインメントに徹して書かれています。昔、映画で、ポール・ニューマンと、ロバート・レッドフォードが主演した「スティング」というのがありましたが、あの感じを思い出しました。読んでいて最後が気になって途中でやめられず、用事を先に延ばして読み終えました。
 伊坂幸太郎の作品は、ミステリー的な要素もあるせいか、結構、殺人事件やら暴力事件やらが起こりますが、あとの作品になるほど、「残虐だな」と感じる要素が少しばかり強くなるように思います。たとえば『アヒルと鴨のコインロッカー』とか『重力ピエロ』とか『グラスホッパー』とか。『砂漠』もそうでした。それは、そういう「残虐な風潮」に対する怒りや、それを許さない、という伊坂幸太郎のメッセージがあるからなのでしょうが、でも、そういう場面では、ちょっと、読んでいて辛いときがあります。そしてその辛さが、読んでいる間ずっとヒリヒリする感じとなってついて回るように思います。
 でもこの作品は、そういうヒリヒリした要素は少なくて、楽しめました。おススメかな、と思います。

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