世界の日本人ジョーク集
著者 著:早坂隆
世界から憧憬の眼差しが注がれる経済大国? それとも、物真似上手のエコノミック・アニマル? 地球各地で収集したジョークの数々を紹介しながら、適材適所に付された解説により、異国から見た真の日本人像を描き出していきます。『世界の紛争地ジョーク集』『世界反米ジョーク集』に続く、同著者入魂の第三弾は、読者からも問い合わせの多かった「日本人をネタにしたもの」を満載しました。笑って知って、また笑う。一冊で二度おいしい本の誕生です。知的なスパイスの効いた爆笑ネタを、ぜひご賞味あれ!
続・世界の日本人ジョーク集
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世界の日本人ジョーク集
2007/03/30 13:39
愛すべき日本の実像が,世界の人々の見方から分かる
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:問悶 - この投稿者のレビュー一覧を見る
少し前の本であるが,19年3月には日本テレビの『世界一受けたい授業』でも取り上げられ,話題が再燃している。
この本の良さは,なんといっても読みやすさにある。ゴシック体で書かれた『ジョーク』だけを読んで笑うもよし,解説の部分まで読んで理解を深めるのもよし・・・とにかくあっという間に読み進める本である。
本の構成を見ると,第1章から順に「ハイテク国家像」,「お金持ちの国」,「勤勉な人々」,「日本人的アイデンティティー」,「神秘の国日本」,「歴史・政治・外交」,「世界で活躍する日本人アスリートたち」,「新たなる日本像」となっているが,すべてのジョークが『ひと昔前のよき日本』を題材にしているジョークと言えよう。日本だけでなく,色々な国の「お国柄」が読み取れる中で,世界の人々からは,「美しい国」と思われている日本であることが分かる。
この本を読んでみて,10年後の世界では,日本がどのようなジョークにされているか興味がわいてきた。その時はもう一冊・・・著者から執筆していただこう。
世界の日本人ジョーク集
2006/10/16 21:10
みんな大好き、自虐ネタ。
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人は昔から日本人論が好きである。特に海外からの日本人論には敏感だ。このジョーク集もその一つと言っていいだろう。
確かに、ステレオタイプは誤りを含むことが多い。しかし、そのようなステレオタイプが存在すること、本国以外ではそのステレオタイプを信じている人が多いことは、認識する必要がある。また、著者は「ジョークは時代の雰囲気や空気に反応しながらそのカタチを変えていく」(p.237)と書いているが、国民性自体も変化していることを感じさせられた。
たとえば、最初の「不良品」のジョークなどは、最近頻発するリコール騒ぎからすると寂しい方向に日本が変化していると感じさせられるし、日本の女性に関するジョークも今は昔の感が否めない。(下半身を扱ったジョークが割と多いのには少し閉口した。)ジャパニメーションに関しては、知ってはいたがここまですごいのかと思わされた。個人的に一番気に入ったのは、「軍隊比較」で、一番あり得ないと思ったのは、「空手」だった。
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツなどの欧米先進国で生活経験のある日本人による日本人論が出版されてきた。そのなかには日本社会に対する批判がもともとあり、それを移住国と比べ引き合いに出すことで、私論を補強する形になっていて、どうしても欧米礼賛に感じられることが多い。その点、この作者はルーマニアを中心に東欧や中近東などいままで扱われることの少なかった地域での生活経験を基にしているので新鮮だったし、自虐ネタばかりではないので好感が持てた。
世界の日本人ジョーク集
2008/08/18 23:49
「紛争地域」では,ジョークなしではやってられないという状況
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BCKT - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は愛知県(1973年)生まれ。愛知県立岡崎北高等学校,帝京大学文学部心理学科卒。ルポライター。本新書シリーズでは,『世界の紛争地ジョーク集』と『世界の反米ジョーク集』に続く第三弾。手許のは15ヶ月で27刷という驚異的な売行きを証明する数字が! なるほど三冊も出させてもらえるわけだ。
第一章 ハイテク国家像 クルマからアイボまで
第二章 お金持ちの国 バブルそして崩壊へ
第三章 勤勉な人々 会社人間・カロウシ
第四章 日本人的アイデンティティ 集団行動・笑わないなど
第五章 神秘の国ニッポン 風習・宗教・衣食住など
第六章 歴史・政治・外交 アメリカ&中国との関係
第七章 世界で活躍する日本人アスリートたち スモウからイチローまで
第八章 新たなるニッポン像 世界を席巻する日本のマンガ&アニメ
べつに「ヒトやモノのグローバリズムが急激に進展していく大きなうねりの中で,日本人は,『自分たちは世界からどう見られているのか』という問いかけを,それまで以上に強く抱くようになった」(著者あとがき,237頁)とは,僕は思わない。しかし,著者が言う「世界」とはおもに「紛争地域」(ルーマニア,ボスニア・ヘルツェゴビナ,コソヴォ自治州など)であり,ジョークなしではやってられないという状況は僕にも推察できるし,自分たちの戦争の大きな背後にはあのクソったれのアメリカ合衆国がいるという認識があることも(『世界の反米ジョーク集』),納得できる。しかも,日本人を自虐的なまでに貶めるジョークがあんまり載せられていないところに著者(と編集者?)の配慮を感じる。
知っているネタもあったが,本書の殆どは僕の人生で初出のジョークだった。ついでに買った新書だったが,楽しませていただいた。(678字)