母の遺産 新聞小説
著者 水村美苗 著
八十歳を過ぎた母が骨折をして病院に運び込まれたその日、美津紀は夫・哲夫の引き出しから花柄のティッシュ入れを見つける。施設に入った母に時間を奪われ続け、美津紀は思う。「ママ、いったいいつになったら死んでくれるの?」親の介護、夫の浮気、忍び寄る更年期、老後資金の計算……実体験を交えて赤裸々に描き大きな話題を呼んだ、大佛次郎賞受賞作。
母の遺産 新聞小説(下)
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母の遺産 新聞小説 上
2023/01/25 13:26
過去作品と合わせて
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
介護と看取りを描いた小説、として間違いではない。同時にそれだけではない水村らしい作品でもある。水村の過去作品と合わせて読むことでより味わい深くなる。
2018/05/31 23:19
面白かった
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:わらび - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白かったけど、前半が生々しかったぶん、ホテルから一気にフィクションぽくなってしまったなという印象が。
母に苦しめられる姿には共感しつつ読んだのだけれど、私が貧乏人のため、「ミジメヨ!」のくだりなどは、下から目線で辛くなってしまった。
母の遺産 新聞小説 下
2020/08/02 12:16
シニア世代の人生を赤裸裸に綴った大佛次郎賞を受賞した傑作です!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『續明暗』、『本格小説』、『日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で』などの傑作を発表してこられた水村美苗氏の作品です。中公文庫からは上下2巻シリーズで刊行されており、同書はその下巻です。同書は、上巻に引きつづき、母を見送った美津紀は、ひとり、冬の箱根へ向かいます。かつて、祖母、そして母が訪れた芦ノ湖畔のホテルで夫と女が交わしたメールを読んでいると、「あたしは愛されなかった」という真実が目の前に立ち上がってきます。過去を正視し、今後一人で暮らしていけるかを計算する美津紀ですが、果たして人生の第二幕へ歩み出せるのでしょうか?シニア世代の人生を赤裸裸に綴った大佛次郎賞を受賞した傑作です!