警視庁心理捜査官
著者 黒崎視音
快楽殺人犯vs.心理捜査官
闇の深淵の向こうとこちらからガチで見つめ合う者同士の攻防。このホトケはまるで陳列されているようだ…
抉られた性器をことさら晒すポーズ、粘着テープ、頭部からの夥しい流血。
臨場した捜査一課に所属する心理捜査官・吉村爽子はプロファイリングを進める__。
警視庁に誕生した初めての女性心理捜査官である吉村爽子。
自身も心に闇を抱えながら、さらに奥深い闇に沈んでしまった猟奇殺人犯の心の深淵を覗く。
犯人の了見になろうと、時に傍目には奇矯に映る行動をとりながら、真相に迫ろうとする。
女性であるがゆえに組織の中の軋轢にさらされる爽子を、その能力ゆえに高く評価する上司・柳沢明日香ら、
理解を示してくれる同僚らの協力のもと狂気の犯人を追い詰めて行く。
しかし、そんな爽子に思いもかけぬ危難が迫る!
警視庁心理捜査官 純粋なる殺人
12/31まで通常781円
税込 547 円 4ptワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
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警視庁心理捜査官 上
2004/02/25 22:58
本格ミステリの香り漂う本格警察小説
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
多くの捜査員達の地道な捜査によって、徐々に犯人を追い詰めていく、というのが警察小説の常道だとしたら、本書は全く別の道を歩んでいる。目新しいもしくは大掛かりなトリックもなく、一人の警察官の捜査の様子を描いているという点では警察小説といえるが、その捜査手法は探偵の推理に近く、本格ミステリを読んでいるかのような錯覚に陥る。主人公が、プロファイリングを得意とする女性警察官だからだ。
アメリカのFBIで本格的に運用を開始されたプロファイリングという技法は、猟奇殺人犯を逮捕するためにかなり有用とされている。本書のヒロイン・吉村爽子は犯人を挙げたい一心で心理捜査官という立場から犯人像を推測するも、完全なる男社会で更には縦社会でもある警察の体質から、当初は全くアテにされない。しかも、足を使った捜査こそが第一と考える古い連中からは罵声を浴びせられる始末。どこの社会でもそうだが、新しいモノというのは、なかなかに受け入れられ難いものだ。そうとは分かっていても、彼女が自身を信じ健気に捜査を続ける姿には、思わず涙しそうになる。
彼女の武器は頭脳。プロファイリング技術を駆使し、女性の敵である犯人を追い求める。様々な状況を分析し、心理状態を推測し、徐々に犯人像を明確なものへとしていく。警察官というより、安楽椅子探偵的な要素が強い。だが、聞き込みや張り込みをこなし、他の男性刑事達と共に現場に赴く姿は、まさに警察官そのもの。文中には様々な隠語(警察用語)が飛び交うし、やはり本書は警察小説なのだ。
文庫化にあたり上下巻となった本作品。私は上下巻の作品を読む時、上手く読み継げずにひどい場合には数日間の間隔をとることがあるのだが、本作品は間髪を入れず読み継ぐことが出来た。どんどん先を読みたいという気持ちが強かったからに他ならない。ぜひ上下巻続けて読み、心地よい疲れを感じて欲しい。
2013/01/21 23:49
こっちを読んで欲しい!
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:だっくまま - この投稿者のレビュー一覧を見る
こちらの方が先に出版されてるから、ス○ロ○ベ○ーナイトの原案になった作品じゃないかと疑う!!
男性社会での若い女性刑事の苦悩や叩き上げで、執拗に目の敵にするおやじ上司刑事!さらには、過去のトラウマやその際、助けてくれた若きお巡りさん、家族との確執!どれをとっても酷似している!!こちらの方が先で、しかもリアリティがあり、優秀作品!必見の価値あり!!
2021/10/20 18:19
面白かったが
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:dekakiki - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても面白かったが、主人公のプロファイリング能力のバックボーンが薄いのが、気になった。