深淵のテレパス
著者 上條一輝(著)
「変な怪談を聞きに行きませんか?」会社の部下に誘われた大学のオカルト研究会のイベントでとある怪談を聞いた日を境に、高山カレンの日常は怪現象に蝕まれることとなる。暗闇から響く湿り気のある異音、ドブ川のような異臭、足跡の形をした汚水──あの時聞いた“変な怪談”をなぞるかのような現象に追い詰められたカレンは、藁にもすがる思いで「あしや超常現象調査」の二人組に助けを求めるが……選考委員絶賛、創元ホラー長編賞受賞作。
深淵のテレパス
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2024/08/16 17:07
ネタバレ注意
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投稿者:魚 - この投稿者のレビュー一覧を見る
捻くれているが故に、ゆかり黒幕説を頭にずっと置いて騙されないぞ!と意気込んで読んでいたが、見事に予想が外れてしまって驚いた。何なら終盤に出てくる情報と序盤に出てきた情報から、ゆかり黒幕説をすっかりと空振りさせられて、ゆかりは怪談会のリピーターであろうから容疑者である(キリッ、などと考察していた自分がまんまと作者の手の上で踊らされていたような気がした。まさに、状況証拠だけでは何とでも言えるということをまざまざと実感させられ、最初から答えを決めつける自分が恥ずかしくなった。
推しライターである加味條氏の続編がとても楽しみである。
2024/08/23 05:55
サスペンスホラー
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「変な怪談」を聞いた日から怪現象に襲われ追い詰められていくカレン。依頼した超常現象調査員と怪異の謎に迫っていくサスペンスホラー。
最初は本当に何もわからない。少しずつ糸口を掴んだつもりになっても結局繋がらない。何もわからない不安と、何かがわかってしまう事への躊躇いと、どちらに転んでも闇しかないという絶望がまた恐怖を誘う。
色んなエキスパート達が登場し、非科学的な怪異を科学的に調査・追究していく、目に見える展開もしっかりと楽しめるように描かれているのが良かった。
まだまだキャラたちに奥行きを感じるので続編希望。