ミチクサ先生
著者 伊集院 静
ミチクサが多いほうが、人生は面白い!
てっぺんには裏から登ったって、足を滑らせたっていい。あちこちぶつかったほうが道は拓ける。
夏目家の「恥かきっ子」金之助は生まれてすぐに里子に出されたり、年老いた父親にガラクタ扱いされながらも、
道楽者の祖父の影響で子供ながらに寄席や芝居小屋に入り浸る。学校では異例の飛び級で頭角をあらわし、
心のおもむくままにミチクサをして学校を転々とするように。その才能に気付いた兄に英語を仕込まれ、
東京大学予備門に一番で合格した金之助は、そこで生涯の友となる正岡子規と運命の出会いを果たす。
伊集院静がずっと共鳴し、いつか書きたかった夏目“漱石”金之助の青春。
日経新聞の人気連載小説を書籍化し、「日曜日の初耳学」はじめ朝日新聞や「週刊現代」各紙誌で取り上げられ
「ラジオ深夜便」「大竹まことゴールデンラジオ」でも話題になった注目作が文庫化。
ミチクサ先生(下)
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ミチクサ先生 下
2022/02/28 10:55
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投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近はあまり小説本を読まないのだが、題名に誘われて読み始めた。引き込まれる内容と文章のおかげで一気に読了する。人の一生とは何なのか、どう生きたらよいのかなどについて改めて考えさせられる1冊でもあった。人生の途上で多くの人との出逢いと交流をくり返しながら、しかるべき目標を掲げても、くねくねと寄り道しながら進んでいくものなのだろうか。
明治の時代に生きた著名な文学者の生涯を描いた小説だ。本人の資質なのか、こうした人材が育っていく時代だったのか。現代に生きていても、漱石が文豪になったのか想像できないが、近代国家として成長してゆく明治時代の日本を体験してみたい気もする。