三千六百五十日の抱擁【イラストあり・電子限定ショートストーリーつき】
整った容姿でモデルでもある逢沢は、過去に誘拐されたトラウマで過呼吸に陥ったところを剣道部で堅物な樫本の「大丈夫だ」という声に救われ想いを寄せるようになる。誘拐があった東京へ転校する逢沢のために「俺も安心するから」と毎日電話で互いの声を聴く約束をした樫本。その優しさを裏切らないため、逢沢は気持ちを隠すと決意する。大学生になり樫本が上京し、逢沢が俳優として忙しくしていたある時、樫本に彼女ができて…。電子限定ショートストーリー「また明日」、一夜人見先生の口絵・挿絵も収録。
三千六百五十日の抱擁【イラストあり・電子限定ショートストーリーつき】
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三千六百五十日の抱擁
2022/02/20 20:57
(この気持ちは、絶対に外に出さない)本文より。
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やまだち - この投稿者のレビュー一覧を見る
帯の「ふたりの愛(やくそく)について」というコピー、約束が愛を育んだのかと思うと、十年という年月は必要な時間だったのかもしれません。
ネタバレがあります。
●地方の高校から都内の大学に進学し官庁に勤める攻め・樫本博臣
●幼い頃の体験でトラウマを持ち克服するため学生モデルそして俳優となった受け・逢沢春翔
高一の一学期の間、同じクラスだった樫本と逢沢。部活見学がきっかけで親しくなり、転校や進学、就職と転勤によって物理的に離れたりするものの、出会ってから十年にも及ぶ友情が続きます。ところが、それぞれ恋心を胸に秘めていて・・・
16歳・・・樫本視点
18歳・・・逢沢視点
21歳・・・樫本視点/逢沢視点
23歳・・・樫本視点
26歳・・・逢沢視点/樫本視点/逢沢視点
あとがきによると「十年にわたる物語」。それぞれの視点で10代から社会人へと人が成長する様子と恋が書かれていて、ドキュメンタリーのようでした。
十年もあれば、環境も人間関係も大きく変わります。この作品のふたりも友情から恋心を育み、でも相手の幸せを願いつつ思いは伝えない・・・そんな奥ゆかしい展開にやきもきさせられ面白かったです。
ただ終盤の事件沙汰のページに対し、そのあとのエピソードやふたりのラブシーンの方が少なかったので残念です。店舗特典ペーパーのアフターストーリー【誕生日】ネタのような、イチャイチャを本編にも入れて欲しかったな。
三千六百五十日の抱擁【イラストあり・電子限定ショートストーリーつき】
2022/04/24 16:43
やさしい一人称・両視点で語られるロマンス
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ホセ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルのとおり年月を重ねてゆく両片想いロマンス、最高でした。
SNSでもメッセージでもメールでも手紙でもなく通話というのが絶妙な熱を感じさせてステキだなと思います。
カップルの周囲の人々もいい人が多くて読み易い。明るい未来を想起させるエンディングは満足度が高く、これから何度も読み返してしまうなと思いました。
三千六百五十日の抱擁【イラストあり・電子限定ショートストーリーつき】
2023/02/11 00:10
10年
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:apple2 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルに惹かれて購入しました。
3650日、つまり10年なのだけど、日々積み重ねという感じが伝わってくる。
16歳から始まり樫本目線、18歳は逢沢目線、21歳で樫本、23歳はまた樫本、26歳で逢沢に戻り……そこから3650日の時を経て交じりあう。
対極なようでいて、磁石のように引き合うふたり。
変態氏は不気味だったとはいえ、久しぶりに王道な純愛で、染み入るようによいお話でした。