源氏物語
皇子に生まれ,幼くして母を亡くし,位人臣を極めた光源氏.その数多の恋愛を軸に,平安貴族の華やかで翳りある世界を描き尽くした,世界最古の長編物語の一つ.新日本古典文学大系版の厳密な考証に基づく全五四帖の原文に,最新の学術成果を盛り込んだ注解・補訳を付す.本冊には,桐壺から末摘花までの六帖を収録.(全九冊)※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
源氏物語 (九) 蜻蛉-夢浮橋/索引
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源氏物語 1 桐壺−末摘花
2017/07/21 20:49
旧版と比べて読みやすくなった
11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:冒頓単于 - この投稿者のレビュー一覧を見る
旧版の山岸徳平校注版は、簡単な註が巻末に附いているだけだったので、註を参照するのが億劫になる事が少なくなかった。しかし、この新版では、右頁に原文、左頁に脚註が附いているので、分らない所が有っても直ぐに参照できる。
従来の岩波の黄帯は、原文を活字化しただけのものが多く、素人には取っ付きにくいものが多かった。最近刊行されたものでも、現代語訳が附いていないものが殆どだが、脚註が豊富なものが多く、昔と比べて格段に読みやすくなっている。此の新版も、脚註を見れば、大体理解できるようになっているので、御安心を。
現時点では全9巻の内1巻しか刊行されていないが、完結すれば源氏物語の定本になりうる質である。
源氏物語 4 玉鬘−真木柱
2019/02/05 05:48
日本のたからもの
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:天玄庵 - この投稿者のレビュー一覧を見る
源氏物語-4(玉鬘~真木柱)
私は理系人間であるが、何故か若いときから源氏物語が大好きである。
昨年から岩波の大系版が文庫版9冊で順次刊行され始めたので、それに合わせて読み始めた。以前には小学館の全集版を読んでいたので、今回はハンディーではあるが、全訳は付いていないので、大丈夫だろうかと、多少は不安もあったが、右ページには古典の原文があり、左のページには注と、難しそうな(分からなそうな)ところだけ訳文があって、それ以外のところは自分で考えながら読み進めるので、以前の小学館版だと全訳に頼って適当に読み飛ばしていたところが、目の前に鮮明に浮かんできて、却ってよく分かるようになった。
源氏をまともに読んだことのない人は、源氏物語は雨夜の品定めに代表されるような単なる恋愛小説だと思っているようであるが、末法の世を間近にひかえて、仏教色の非常に強い光源氏の生涯の物語であり、若いときに源氏が犯した罪が今度は柏木によって、逆の立場に立たされると言う「因果応報」の物語でもある。
また、なぜ朝廷やそれを担う藤原道長をはじめとする勢力の中で、帝の中宮である藤壺と源氏の不倫の物語が容認されたのかは、天皇家の歴史とも深く関係しているところであり、興味深いところでもある。
(3巻の後ろの解説にもあるように、「雨夜の品定め」などは源氏物語の「本編」ではなく、「外伝」であると言われると、読み進めてきた者には非常によく納得出来るところである。)
さらに、「雲隠れ六帖」と「山路の露」と言う「偽書」が、平安~室町ころに書かれていて、特に前者は仏教色が全面に押し出されていて、源氏が先に西山に隠棲していた兄の朱雀院を訪ねていくところなど、私は強く心惹かれる。
源氏物語 1 桐壺−末摘花
2023/07/30 13:17
読みやすいです
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:らら - この投稿者のレビュー一覧を見る
源氏物語を読むのにいくつかテキストがありますが、本書は全訳はないものの、必要な注が左ページにあり、文字の大きさを含めてレイアウトがとても良いと思います。