富国と強兵
著者 中野剛志
衰退著しい覇権国アメリカ、混乱する中東、クリミアを強引に奪取するロシア、東シナ海、南シナ海で挑発行為をやめない中国。
パワーバランスが大変動する今、「地政学」という、古めかしく、禍々しいニュアンスすら伴った言葉が現代に蘇ってきている。
一方でこれまでの地政学的思考だけで、世界を分析し、生き抜くことは非常に困難だ。
経済が地政学的環境にどのような影響を与えるのか、またその逆についても考察を及ばさなければならない。そうしなければ国際政治経済のダイナミズムを理解できず、戦略を立案することもできない。そこで、地政学と経済学を総合した「地政経済学」とも呼ぶべき新たな思考様式が必要となる。
本書では、「地政経済学」とは、「富国」と「強兵」、すなわち経済力と政治力・軍事力との間の密接不可分な関係を解明しようとする社会科学であることを示し、地政学なくして経済を理解することはできず、経済なくして地政学を理解することはできないことを明らかにする。
『TPP亡国論』で日米関係のゆがみを鋭い洞察力でえぐり出した著者が、資本主義終焉論と地政学が復活する今と未来を読み解く渾身の書き下ろし大著。
ポスト・グローバル化へ向かう政治、経済、軍事を縦横無尽に読み解く気宇壮大な21世紀の社会科学がここにある!
富国と強兵
12/31まで通常3,960円
税込 2,772 円 25ptワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
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富国と強兵 地政経済学序説
2018/10/09 19:07
これはすごい本になる。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:見張りを見張るのが私の仕事 - この投稿者のレビュー一覧を見る
経済学、貨幣論、歴史学、地理学、政治学、軍事学のあらゆる知見を総動員して世界を読み解こうとする著者の試みに敬意を表する。
今年亡くなった西部邁氏はインテグリティを大切にすることを説いておられたが、一つの学問の理論(例えば経済合理性)に拘らず全体に目配りが利かせ、あらゆる学問領域を渉猟し、その境界を軽々と越境してみせる教養と知性を備えた著者は、著者は、やはり西部氏の弟子なのだと感じた。
富国と強兵 地政経済学序説
2021/12/29 16:56
政治や経済は戦争と切り離すことができない。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:へもへものへじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本ではじめてMMTを紹介したこの本は、とても先見の明が有ったと言えるでしょう。
この本を読むと、いかに新自由主義が経済政策としてダメな政策かが分かります。
新自由主義的な政策を「改革」と称して推進してきた政治家や企業の罪は大きいです。
富国と強兵 地政経済学序説
2017/09/29 15:31
安保の在り方を考えよう
3人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
富国のプロセスが政治面、経済面及び技術面における強兵の歴史であることを地政学を通してまとめている。強兵の無い富国を世界に求めたい。