昭和元禄落語心中
著者 雲田はるこ(著)
満期で出所の模範囚。だれが呼んだか名は与太郎(よたろう)。娑婆に放たれ向かった先は、人生うずまく町の寄席。昭和最後の大名人・八雲(やくも)がムショで演った「死神」が忘れられず、生きる道は噺家と心に決めておりました。弟子など取らぬ八雲師匠。惚れて泣きつく与太郎やいかに……!? 昭和元禄落語心中・与太郎放浪篇、いざ幕開け!!
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昭和元禄落語心中(10)
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2015/01/26 16:05
不朽の名作となるでしょう
17人中、17人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まぎぃ - この投稿者のレビュー一覧を見る
これはもう説明不要だという気がするけど、私のように手に取るまで知らなかった人のために。。
希代の名噺家、八雲師匠に惚れ込み、出所後まっすぐに門戸をたたいた与太郎。緻密、粋な師匠の芸風とは正反対の、勢いとセンスの与太郎。その成長物語を軸に、師匠がここに至るまでの道筋、師匠の同門だった天才とその娘の物語など、複雑に絡み合ったストーリーが、様々な登場人物を交えて見事に描かれる。
その語り口にはもう感嘆。雲田はるこさんは天才だと思いました。
そして、八雲師匠の信じられないセクシーさ。BLの雲田さんを呼んでると勝手に妄想してしまいますが、そこに安易に行かずに人生を描ききったところに神を見ました。現在6巻まで出ていますが、中だるみ知らず、先に行くほど力が増すようです。マストバイなシリーズ。
昭和元禄落語心中 2 (KCx)
2012/02/02 14:20
八雲師匠と落語
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:胡柚子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
刑務所を出たばかりの与太郎が、まっすぐ向かったのが、昭和最後の大名人八雲。
弟子をとらない方針の八雲だが、行き場のない与太郎を連れ帰ります。ただし、稽古はつけてくれず……。
1巻では、与太郎の純粋さ(天然?)と、落語に対する熱い想い中心に描かれていました。
2巻では、与太郎の大失敗。そして、八雲師匠の過去が描かれています。
とくに八雲師匠の過去については、1巻ではあまりに謎が多く、気になっていました。
読んでみて、噺家として、人として、八雲師匠にさらに惚れました。
与太郎がどんな噺家になるかも期待しているので、3巻を早く読みたいです!
2017/02/09 16:26
これを読んでいると、実際の落語を聞いてみたくなる
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
講談社漫画賞などを受賞し、テレビアニメになったりというので、何やら面白いマンガらしいというのは知っていたけれど、なかなかたどり着くことがなかった。電子書籍のよい所なのか、期間限定で無料で読むことができるというので、これを機会に読んでみた。
昭和最後の名人といわれる落語家・八雲に、氏素性のよくわからない与太郎が押し掛け弟子入りするところから話は始まる。その与太郎が落語家になっているところを描いたのがこの第1巻であり、「与太郎放浪篇」と名付けられているとおりだ。
八雲や与太郎だけでなく、いろいろな因縁のありそうな小夏やらその他いろいろな人物が登場するので、それを追っていくだけでもどんどん読み進んでいってしまう。
そう、これは落語家や落語の世界に舞台を借りた、人間ドラマとなっているようだ。そして、ここに登場する人物は誰もがそれぞれ曰くを抱えて生きているのがわかり、とても魅力的に描かれている。
落語の世界までマンガのテーマになってしまうというくらい、今やマンガは何でもありの様相を呈しているが、それでもテーマはあくまでテーマで、そこに描かれている人物が魅力的でないとマンガとしては面白くない。このマンガはそのあたりがよく描かれているのだと思う。
話としてはまだ先が長そうだが、八雲(実はこの人が一番曰くがありそうなところが、またいいんだよなあ)らのドラマにつきあってみたい。