少女終末旅行
著者 つくみず
文明が崩壊した終末世界。ふたりぼっちになってしまったチトとユーリは、愛車のケッテンクラートに乗って広大な廃墟をあてもなくさまよう。日々の食事と燃料を求めて移動を続ける、夢も希望もない毎日。だけどそんな「日常」も、ふたり一緒だとどこか楽しそう。一杯のスープを大事に飲んだり、まだ使える機械をいじってみたり……何もない世界だからこそ感じる想いや体験に出会える、ほのぼのディストピア・ストーリー。
少女終末旅行 6巻(完)
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
少女終末旅行 6 (BUNCH COMICS)
2019/09/30 07:12
良かったです
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:豆 - この投稿者のレビュー一覧を見る
まさにこういうラストなのは予測できていたとはいえ、
変に日和ることなくきっちりと最後まで描き切った作者の、作家としての矜持や力量に感服ですね。
それでいて悲惨さや辛い読後感もなく、
これは本当に、近年になかった新しい形の「漫画作品」だったと思います。
こういう結末であるにもかかわらず、そんなに悲壮感を感じさせないのがなぜかと考えてみると、
よくよく考えてみれば、平穏な社会に生きてる我々現代人だろうが終末世界を旅するこの2人だろうが、
結局は誰もが特にいてもいなくても大して変わらないどうでもいい存在であって、
ただ何となく自分が思い込んでる価値や目的??
に沿って生きているだけの存在であると。
そういう意味ではこの2人のあてのない旅と同じく、誰もがただ死ぬまであてどもなくさまようだけの存在であり、
だからこの2人が可哀そうとか哀れという以前に、
根源的な親近感というか、自分達だってそうだよなという同感を抱いてしまうと。
そういう意味では、やり尽くして目的にたどり着いたこの2人は、
お疲れさんと労う感情は沸いても、決して哀れんだり同情したりする存在とは思えないのかなと。
しかもこの作者が優しいのは、決定的な結末までは描かずに、
いわばあしたのジョーのラストシーンのように(笑、
あるいはこの後も、何か奇跡的なことが起きてこの2人も助かるのでは??
という想像の余地を残す形で終わっているのが、さらにより深い余韻を残してる気がしますね。
いやなんにせよお見事としか言いようがない作品でした。
確かにできればアニメの第2期も作って、このラストまできっちり描ければ、
この原作ともどもより評価が上がりそうな気もするので、ぜひともお願いしたいものですね。
2016/01/16 22:28
すごくいいです
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヒケシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代は多分遠い未来。ほぼ人がいなくなった都市を、少女二人がケッテンクラートとかいうキャタピラ付きのバイクみたいなものに乗って旅をしている話。
二人の過去も、人がいなくなったわけもまだ語られてはいない。果たしてそういう話題が今後出てくるのかな。
廃墟の雰囲気がとても良いです。
少女終末旅行 5 (BUNCH COMICS)
2019/09/29 06:51
絶望のいろいろな形
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:豆 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある意味、希望のない世界なんだけど、意外にアッケラカンとマイペースでやってる二人。
本当の「終末」って案外こんな感じかも知れないな・・・と思う。
それでも時々、過去の傷跡を目にせざるを得ないこともあるし、感傷的な気持ちを抱かざるを得ない時もある。
全てから目をそらすことは出来ない。
そういった「現実」とも仲良くやっていかざるを得ない、乾いた雰囲気が良い。