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投稿者:くも膜下な誓い - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的に分厚い本は苦手なので200ページ以下のこの本はたいへん読みやすかったです。なかなか結末から色々な見解が生まれましたが、それも含めて私は楽しめました。
哲学とミステリー
2015/08/17 18:04
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投稿者:夏川龍成 - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず始めに言っておきたいのは、読みながら推理して犯人を当てたいと思う人にはオススメできない本です。
そういう爽快感は100%得られません。
そうではない人には、おすすめの作品。
切り口が新しく、まぁ正直これだと何でもありじゃん!とも言えるんですが、そこらへんのバランスが個人的には絶妙だと感じました。
読み終わった後、あれやこれやと考えたってしょうがないんです。
まぁ、でもそういう風にあれこれ考えるように人間を作ったのも『神様』なんでしょうね。
哲学的な考えの上に成り立つミステリー小説だと思います。
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新装版での読了です。
面白かったです。流石麻耶さんでした。
最後の最後までやってくれます。
いつものことながら、読み終わったあと主人公と同じく頭が混乱でいっぱいになりました…。
そこが快感なのですが。
文体が(珍しく)とても読みやすいですね。読むのが遅い人間ですが、4,5時間で読み終わりました。
ミステリーランド(子供向け)に書かれたということで、主人公が小学生ですが、小学生が読むものではありませんね。。
あと猫好きなのでそういう意味でも納得のトラウマ本でした(褒めてます)
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到底子供向けとは思えない展開。
最後の後味の悪さ、不条理さは正に問題作の名に相応しい。
そういう所が癖になるんですけどね。
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これが子供向けか?と思う内容。とは言っても江戸川乱歩とか小学生のとき読んでたなあ。今の子供は読まないのかな?
色々スッキリしない内容。でもそこが面白かった。麻耶雄嵩はやはりこうじゃなくては。
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猫好きとしては非常に辛い導入でした。
麻耶雄嵩さんらしい気味の悪さや後味の悪さが存分に楽しめる1冊です。
トイレ掃除を機に自称「神様」の鈴木君と仲良くなった芳雄。
なんでも知っているという自称「神様」との会話が、連続猫殺し、そして殺人事件を思わぬ真相へと導いていきます。
主人公である小学生の芳雄の目線から語られる事件はシンプルで読みやすいですが、最後の最後であっとひっくり返されました。
このラストは幾つもの真相を推理することが出来ますし、自称「神様」を信じるか信じないかで真相が変わるというのがおもしろいです。
事件の真相はなんだったのかが一番気になるところではありますが、あらゆる可能性や考える余地を残しながらも絶対的な存在である神様に全てが決められているというのが、いかに整合性がある推理でも真実とは限らない、という探偵小説に対する皮肉に感じました。
この作品で探偵役である芳雄の筋の通った推理が、なんでも知っているという神様に論理もなにもなくひっくり返されてしまうのが残酷です。
これは常に真実を追い求める探偵達の存在価値を無にしてしまうような仕打ちだと思いました。
子ども向けの作品としながら到底子どもには読ませたくない内容ですが、この神様の扱い方や考えざるを得ないラストというのが教育的…と思えないこともないような…。
このラストにあって芳雄の「神様なんていなければよかったのに」というセリフがとても印象深いです。
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ノベルス版を購入して再読。
神様がなぜそんなにも神様なのかには
まったく触れられてないところが
いいですね。
2006本格ミステリベスト10
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最近、麻耶雄嵩さんにハマっているもんで、新刊が出ているのを見て、思わずというか迷わずというか購入、即読んでしまいました。(あ、読んだのは昨日)
小学生が主人公だし、ラストは…だし、まあ、麻耶雄嵩さんらしいな、、と。
でも、これはプロットのわりにちょっと冗長かな。中編くらいの長さの方が途中だれなかったカモ。
あ、例によってお勧めしません!悪しからず。(笑
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<あらすじ>
芳雄(10歳)の住む神降市で猫の連続殺害事件が起きていた。
しかも犠牲となった4匹目は芳雄が片思いしてるミチルちゃんが可愛がっていた猫だった。
ある日、半月前に転校してきた無口な鈴木くんと初めて話したら
「ぼくは神様なんだよ。ぼくは何でも知っている」
「きみは36歳のとき飛行機事故で死ぬ」
「きみの両親は本当の両親じゃない。誕生日も7/11じゃなくて7/25だよ」
と、鈴木くんはとんでもないことを言い出した。
確かに芳雄は誕生日ケーキのロウソクの火を消すとき必ず1本残るのだ。
だけど親に本当の親なんてこと怖くて聞けない。
翌日芳雄は信じちゃいないけどまた鈴木くんに色々と話を聞いた。
そして猫連続殺害事件の犯人を聞いたら鈴木くんはあっさりと答えてくれた。
「三井沢町に住む大学生・秋屋甲斐だよ」と。
浜田町に住む学生が結成した浜田探偵団の団員である芳雄は
探偵団本部(山中の廃屋敷)で行われた集会のとき
猫連続殺害事件をみんなで解決しようと提案し
秋屋が犯人であることも伝える。
後日、探偵団は秋屋が犯人だという証拠を掴もうと思案していたそんな矢先
芳雄の親友・英樹が探偵団本部にある井戸の中から死体となって発見された。
しかも死体発見前、探偵団の一人が英樹が本部から走り去っていくのを
目撃していて、その後すぐに死体を発見したのだ。。。
英樹は瞬間移動したの?
そんな中、猫連続殺害事件は警察の手によって無事解決した。
犯人はやっぱり秋屋だった。鈴木くんは本当に神様なんだ!
そこで芳雄は神様の鈴木くんに
「英樹くんを殺した犯人を知ってたら、その人に天罰を与えて」
とお願いし、鈴木くんは了承した。
そしてその天罰を受け死んでしまったのは、、、ミチルちゃんだった。
鈴木くん曰く、ミチルちゃんと『ある人』が本部でエッチなことをしてるのを
英樹くんに目撃されたからミチルちゃんは英樹くんを殺してしまったと。
そしてその『もう一人』が、英樹くん殺人事件の共犯者なのだという。
芳雄は推理を組み立て、『もう一人』の正体を導き出し、鈴木くんに
「その共犯者にも天罰を与えて」
とお願いする。
果たしてその天罰を受けたのは誰なのか?
<感想>
これは本当に児童書なの?子供読者から犯人と共犯者の説明を求められても答えられないよ・・・
ラスト2頁でドンデン返しが起きてるから、その解説もない完全なメタ状態。
ネット上とかでも単行本発売時けっこう問題になってたみたいで、ネタバレで検索するといろんな考察が見れて面白い。
英字タイトル通り、神様の言うことは絶対で、神様ゲームに参加してたのは読者ってことなのかな?
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オチやトリックの意外性もあって、意外に面白かった。しかし元がミステリーランドだから児童向けだったんだろうけど、それにしてはオチがダークすぎる気がする。いいのかなぁ…でもそこが面白かったんだけど。
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ミステリ作品をそれほど読んでいなかった頃に単行本でこの作品に含まれる毒に衝撃を受け、それがきっかけで麻耶雄嵩氏の作品を少しずつ読んでいますが、ついにノベルス版が出たということで再読しました。
前回は重要な所以外読み返さなかったので、今回は既に知っている真相の伏線を拾うことと記憶が薄れている部分の補完を目的に読み進めました。
真犯人についての伏線は前回読み返した部分以外にはとくに見当たらず。しかし、作品中に散りばめられた毒が効きます。本当の●でない○○○、親友との決裂と仲が修復しないままの死別、友達の思い人が既に他の男と肉体関係を持っている可能性、自分の思い人も保護者と肉体関係を持っていたという真実、正義のヒーローの醜聞、戦隊ヒーロー作品に使われる子供に知ってほしくないようなネタ、etc……。
著者コメントは嘘をついてはいませんが、神様とただの小学生である主人公の心の交流の結末は喜劇的であり悲劇的です。
少年少女の成長において、立ちはだかる壁にぶつかって行き、はじき返されて乗り越えていくというプロセスがありますが、主人公・芳雄くんはぶつかる壁が巨大で硬過ぎました。この衝突による少年の心の変形が素敵です。
子供の読ませたい作品。
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主人公・芳雄の住む神降市で起きた連続猫殺人事件。
まるで死体を弄ぶかのような残虐な事件に町は暗い影を負っていた。
被害猫の中には憧れのミチルちゃんの可愛がっていたミーコもいて、芳雄は同級生達と結成していた探偵団で犯人探しをすることに。
何も手がかりを得られないでいる時、クラスで浮いている転校生・鈴木君と可笑しなゲームが始まった。
鈴木君は全知全能の神様だと言うのだ。
神様は何だって知っている。だから芳雄は聞いてみた。
「犯人は誰なの?」
問いかけに返された答えは…。
子供向けに書かれた本、と聞いてから読んだのだが、読了後に本当に子供向けなの?むしろ子供に読ませたらダメな部類じゃないの?と真剣に思った。
文体などはいつもの麻耶さんよりもずっと優しく、確かに子供向けを意識したのかもしれないと思ったのだが、如何せん内容が…。
猫殺害事件ということで、残虐性が低いのでは?と思うかもしれないが、猫を飼っている、猫好きには非常に辛い上、ちゃんと殺人事件も起きる。
しかも幼心にはちょっとトラウマになりそうな事件だ。
麻耶ファンならばむしろちょっと簡単で面白みが少ないというくらいかもしれないが、一般推理物が好きな人にはあまりおすすめできない。
以下、特にネタバレ注意。
とりあえず、神様の天罰まではいいとしよう。
むしろ、因果応報ですっきりするくらいだ。
しかし、殺人の動機が…ちょっとどうなのか。
色々な考察がなされているようだが、やはり母親は桶の内側に隠れていたのだろうか。
ラストで父親が無事ということは、父親は何も関わっていない…?
その点が少し納得がいかない。
けれどまぁ、面白かった。
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これは神業!
それともペテン!?
驚天のラストが待つ!!
トラウマ必死! 超問題作がノベルスに降臨!!
終盤で明かされる真相に唖然としていたら、さらに強烈なパンチを喰らった問題作。
「神様がすべて正しい」、誤謬がないことが前提になっている点をどのように受け止めるかだが……。
作者曰く、
「これはトイレ掃除を通じて、小学生と神様の心の交流を描いたお話です」
とのことで、児童書です。
ミステリ:☆☆☆☆☆
ストーリー:☆☆☆☆☆
人物:☆☆☆☆☆
読みやすさ:☆☆☆☆☆
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悔しい、途中でオチに気付いちゃった。気付かなければもっと面白かったのに・・・。って前言摘果。俺が気づいたのは所詮主人公止まりだ。面白いわ、これ・・・
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問題作、トラウマ必至と言われていたためか、何故か衝動買いしてました。麻耶さんの読みやすい文体でさくさく読んでたのですが、きっと最後は驚かれるかと…。私はもう一度読もうと思います。麻耶さんのどんでん返し感は癖になりますね。