0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
急激にクローズアップされてきたブラック企業。劣悪な条件で長時間働かせ、神経を病めば使い捨て。マスコミでも取り上げられるようになった。本書は、こうしたブラック企業を実名で書いている点を特に評価したい。ただし、マスコミもまた平気で長時間労働を強いる企業であるし、就活学生は難しい選択を迫られる。
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:田舎の高卒女 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今時はブラック企業ばかりなのでは?経営者と私的関係があるか、血縁でないと本当に最悪な目に遭う危険がありますね。たまにはいい会社もあるようなので、根気強く探しましょうか。
19人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴけろっぴ - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容的にはいまいち・・・
会社に対するという面が全面で、労働者という立場に立ちすぎの気がする。
60年代の労働組合活動が参観だったころには、必要だったかもね!
今は、企業も労働者を選ぶし、労働者も企業を選ぶ時代。
投稿元:
レビューを見る
ブラック企業という、ある種のネットスラングに端を発する言葉を大きなテーマとして掲げることに違和感を覚える人もいるかもしれないが、本書はそのような言葉が生まれる社会的背景を通じて現代の若年層が置かれている生活環境の問題点を鋭く抉る快著である。正社員として採用されたはずなのに待遇が非正規雇用だったり、入社後も熾烈な企業内抗争が待ち受けていたり、競争から降りた者、ついていけなくなった者に対しては理不尽なバッシングが待ち受けているという状況があらゆるところで蔓延し、それに歯止めをかける法律もなく、歯止めをかけるべき存在さえもそのような状況を後押ししている。このような状況は、若年層の劣化という認識がコンセンサスを得ていることによって正当化されるだろう。若年層の労働問題、そして青少年問題全般に対して的外れな議論が繰り返されたツケを現実の若年層は 負っているのである。
投稿元:
レビューを見る
労働相談の中から、現在の労働問題を的確に分析。従来の日本型雇用制度が完全に崩壊したいま、新たなモデルを社会全体で構築していく必要がある。本書で紹介されたような、鬱病になって人生を狂わされた人、過労死に陥った人を少しでも減らしたい。
投稿元:
レビューを見る
ブラック企業と呼ばれる企業群がもらたす影響(個人から社会まで)や、その発生原因から対処法まで書かれている。就活生が一番食い物にされている(されやすい)ということは由々しきことで、著者の言うとおり、一個人でこれを変えることは難しいと思う。これに対して組合や国の援助・施策が必要と言うことももっともだと。
ただ、最後のほうで弁護士や社労士など、企業以外のところまで話が及んでいる部分は、ある一面を正確に照らしているのだとしても、一社会人から見て賛同できるものではなかった。
全体的に、思い話だからというのもあるけど、ネガティブな思考のもと書かれている感じがして大手を振って賛成はできないかな。
投稿元:
レビューを見る
豊富な具体例に基づき、よく分析されている。
「日本のあらゆる企業がブラック企業になりうる」、「普通の人が生きていけるモデルの策定」など、まさにその通り。
就職前の若い人だけでなく、全国民が本書を読んで、個企業や個人の問題ではなく、日本社会全体の問題であることを認識すべき。
投稿元:
レビューを見る
ブラック企業を社会問題として斬り込んだ意欲作。ブラック企業が生まれた原因背景から、それを取り巻く日本の社会環境や政策に対する批判が光る。
できれば入社前に見分けられるブラック企業の傾向を具体的に示して欲しかった。
投稿元:
レビューを見る
必要なのは、ユニオンの「戦略的思考(なにそれ?)」の前に、自分の勤め先とそこでの自分の相対位置を客観視できる冷静さ、過去の自分と環境に対する冷たさじゃないかな。社会問題としてとらえるのなら、業界固有の収益構造、雇用構造とか、企業の成長段階のサイクルとか、金を貸してる銀行とか分析しないのかな。法定労働時間って業界で違うよね?なんで違うのかな?(週4時間だけど)という疑問。
大企業と中小企業、事業所規模、新卒正社員とパートと有期契約社員と派遣と、それぞれが生活に求めるものが違うので、「ブラック企業」から引き出すべき、あるいは国の法律で解決すべき問題も違うと思うんですよね。
まー、私は、結婚前提で教育投資や雇用条件が抑えられがちの女子の問題にしか興味ありませんけど。
投稿元:
レビューを見る
何と無く思っていたことが、書かれていた本。本当に多くの会社がこういう状況なのではないかと思う。
何がどうなれば簡単に解決ということもないのだと思うが、多くの事例の集積から世の中が変わっていくことに期待しつつ、自分にできることはしていこうと思わされた。
本当、人生に関わる問題だものね。それも、自分1人だけにとどまらず、多くの人の人生に関わる問題。
投稿元:
レビューを見る
今野晴貴『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』(文春新書、2012年)は社会問題になっているブラック企業を取り上げた書籍である。ブラック企業とは従業員を劣悪な条件で働かせ、うつ病から離職へ追いこみ、平然と「使い捨て」にする企業を指す。
著者はNPO法人POSSE代表として1500件を越える若者の労働相談に関わってきた人物である。その知見に基づいて「ブラック企業の見分け方」「入ってしまった後の対処法」などを指南する。
就職先としてブラック企業は絶対に避けなければならないことは言うまでもないが、ブラック企業の存在自体が日本社会に害悪を及ぼしている。ブラック企業の弊害は若者の鬱病、医療費や生活保護の増大、少子化、消費者の安全崩壊、教育・介護サービスの低下など多岐にわたる。ブラック企業が日本の未来を奪う日本劣化の原因といっても過言ではない。
ブラック企業が蔓延する背景にはブラック弁護士法人(ブラック法律事務所)がある(208頁以下)。利益至上主義の弁護士法人がブラック企業の法務や労務管理を担当する。弁護士としての使命感や倫理観は皆無である。本書では以下のように述べている。
「私の経験でも、完全に違法な行為に若い弁護士が加担してくるケースは後を絶たない。時には、まったくでたらめな損害賠償の請求書類に何人もの弁護士が名前を連ねて送ってくる。『脅し』のつもりなのだろう。」
実際、以下のような非常識な法律事務所の話を聞いたことがある。法律相談中に東日本大震災が起きたが、相談者の安全を図らずに法律相談を強行して相談者を帰宅難民にさせた。震災後の鉄道の運休で出勤できなかった従業員全てを欠勤(減給)処分にした。
ブラック弁護士法人は被用者(新人弁護士や事務職員)に対してブラックであるだけでなく、ブラック企業を指南するために二重の意味でブラックである。ブラック弁護士法人の根絶がブラック企業根絶の道である。
投稿元:
レビューを見る
新卒を雇用の調整弁と考えるブラック企業と言う存在は怖いと思いました。新卒社員にに対する人格否定のカウンセリングや、労働基準法を無視した長時間労働。それによって、優秀な人までも、鬱に追い込まれて社会から投げ出される。
需要と供給のバランスで買い手市場の企業にとって、選別が起きてしまうのは仕方がない部分があるかもしれません。だからと言って、人を大事にする必要はないと言う理由にはならないのですが。
正社員だからと言って暗澹としていられない時代。ブラック企業と言う言葉は聞いていたけどここまで、ひどい実態だと言う事は知らなかったです。確かに、無垢な新卒社員にとっては、辛い時代ですね。
社会自体が、柔軟なローコストの雇用環境を望んでいる部分もある。そんな社会の一部である企業は、どんなに健全でも将来はブラック企業になりうる可能性がある。だからこそ、監視の目をそのような企業に向けると言う事は必要なのですね。無知であることは決して、自分を守ることにならないのですね。しかし、今の時代を松下幸之助なんかが見たらなんというのかな。
投稿元:
レビューを見る
ブラック企業が何をしているのか、それは本人達に、社会にどのような影響を与えるのか。
読むと、こんなことがおこなわれているのかと気分が悪くなるくらい。
昨今、仕事がらみで、某企業が3年で40%の新卒が辞めて行くという記事を読んだが、まさにそれ、その企業が出てくる。
ブラック企業に立ち向かうために、新卒の人達に戦略的になれと説いているが、なかなかそうはいかないと思う。
私が就職した頃と較べると、大卒の人数は倍近くになり、この不景気。大企業でも安定的とは言えず、たいへんだと思う。
投稿元:
レビューを見る
ブラック企業の登場の背景についての分析はなるほどと思った。確かに指揮命令権の対価として安定雇用の保証を意図的に欠落させていることが、大きな特徴だと思う。提案は少し説得力が弱く感じる。高福祉社会の確立は書くのは簡単だが、実現はなかなか難しいのではないか。
投稿元:
レビューを見る
NPO法人POSSEの代表が書いた本。
さすが中大法学部、と言いたくなる専門性と多角的な考察が素晴らしい。
就活前にぜひ読んでおきたい一冊。