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投稿者:黒猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「まぼろしハワイ」「姉さんと僕」「銀の月の下で」の三編からなっている。「まぼろしハワイ」はいつものばななさんらしい話で、ただ読み終わった後フラとかハワイ賛美の印象を多く受けました。「姉さんと僕」はばななさんの少ない男性視点のお話で、10歳でいっぺんに両親を事故で失うことになった姉と、母のお腹から助けだされて生まれた弟の僕のお話で、生きることで抱えるものの関係性を改めて思う作品でした。「銀の月の下で」は「~つまり自分の感情をずさんに扱い、魂を殺すというたぐいのことが、全然違う世界のその人を泣かせている、そういうふうに思ったんだ。」という作中の言葉が人が持つ見えないカルマの成り立ちを思い起こさせ、読んで良かったでした。
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投稿者:端ノ上ぬりこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編3作品
1.まぼろしハワイ
2.姉さんと僕
3.銀の月の下で
1.はパパの再婚相手のあざみさんとオハナが、ハワイに出かけての物語。パパが亡くなり二人は泣いては慰めの日々。あざみさんが依然住んでいたハワイで育ての親のマサコさんに、フラダンスを踊って見せ、マサコさんのフラも見せてもらう。
2.は両親が交通事故で亡くなり、10歳の姉が母のお腹から引きずり出された僕をおばさんと共に面倒を見てくれる。そのおばさんがハワイで挙式をあげるため出かける。
3.は両親の離婚後、父と後妻の水野さん、水野さんの連れ子の春香ちゃんと、コホラがハワイ旅行に。そこで広田さんと偶然出会う。母と再婚相手の小林さん、17歳のコホラは小樽旅行をする。お店のトイレでコホラは泣いてしまう。
いずれも、ハワイが舞台の物語。すべてを包み込んでくれる優しさや温かさがハワイという場所がよき似合う。色々考えさせられた。
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投稿者:もこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハワイに行った事がないのでハワイの雰囲気や世界観は知りません。
でもハワイの良い面は、自然と生き、神や見えない物と共に生きてるのかなあ?と思いました。
観光地、芸能人が行く所、芸能人の家族が住む所。ではない神々と生きている面が想像できて良かったです。
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登録500冊目はばなな作品。
珍しく文庫が初読の作品です。
ばなな先生のハワイに対する愛があふれています。
人生のつらいことも人間のどろどろした部分も
がぶがぶ飲み込んでくれる。
そして、優しく浄化してくれる。
それがハワイという土地なんだなと思いました。
でも、まだ理解しきれない。
きっと何年か後にもう1回読み直したほうが
本当にばなな先生が書きたかったことが
分かるような気がした1冊です。
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私の読書人生でBest5に入るほどに、胸に染みました。
読んでいてマーカーをいっぱいひきたくなるほど共感できる部分がいっぱい。
なんなんだろう。
本当に不思議なくらい響いてきて
何度も涙が零れそうになりました。
そうして、そのくせ温かい気持ちになれる。
きっとこの本は何度も読み返すんだろうな。
出会えて良かった(^ ^)☆
2011.4.20 再読
半年ぶりに読んだこの本は
はじめの頃より少しうさんくさく感じたけど、
やっぱり胸に響くお話でした
そして、たぶんそれは、家族の絆が描かれているからなんだと思う
このままいけば、ベスト3にもはいっちゃうかも
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落ち着いた世界観。生きること、運命。あの独特な雰囲気、優しい土地、ハワイに憧れる。ハワイに行きたくなった。
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包まれているようなあたたかな気持ちになりました。
強い話だった。
枠をどんどん広げて、けど結局はいつまでも自分の枠からでることはできない。
だからこそ広げて行きたいし、そしていっぱい友達と仲良くしたいなあって思った!
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スピリチュアルな感じが相変わらず強すぎるけど、これは読みやすい中編三本でした。
表題作でもあるまぼろしハワイが好き。
あとがきにも述べてるようにほんとうにハワイにいきたくなる。素敵な本
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ハワイを舞台にした3つの短編集。表題作の「まぼろしハワイ」、「姉さんと僕」、それから「銀の月の下で」。特に表題作は、ハワイとフラダンスをこよなく愛する、ばななさん入魂の一作。あいかわらずスピリチュアル色が濃すぎる嫌いはあるけれど、作品毎に、傷ついた魂が土地と人の力を得て癒されていく様子は、ぐっと胸に迫るものがあった。特に印象に残ったのは、「姉さんと僕」の終盤の会話。果てしなくつづく順番。永遠かと思うほど終わらない雑事。その順番の隙間に訪れる素敵なできごと・・・。物語自体は、男の人の業というか、コンプレックスを真っ正面から書いていて、ぞっとする部分もあるけれど、この会話が聞けて、目の前が明るくなったような気がした。そう。だから生きられるうちは生きていたほうがきっと良いのだ。
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ハワイを舞台にした中編集。
なんだか物語というより、作者の経験してきたことの集まりというか、エッセイをつなぎあわせた感じがする。
それが独特のテンポを刻んでいて、話に言葉に深みをもたらしていて、よしもとばななの良さであると思うんだけど
この小説はどこか押しつけがましい感じを受けて好きになれなかった。何かの教えみたいだった。でもハワイには行きたいな。ピンク色の空や夕日やフラダンスをたくさん見たい。
「ほんものはちゃんとほんものに見えるのよ」
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3つの短編集。
どのお話にも「ハワイ」と「死」が関係してくる。
◇まぼろしハワイ
表題作。お父さんの再婚相手と2人で取り残されてしまった。
ハワイでお父さんが死んでしまった傷を2人でハワイで、
かばうわけでもなく、自然に優しく癒していこうとするお話。
ダンスを通して自分の周りの空気をまったく違うものにしたり、目に見えないものを表現できたりする。
私は全く「踊る」ことはできないけど、そういうものにも触れてみたいと思った。
◇姉さんと僕
両親に取り残されてしまった10歳の少女と死にゆくお母さんの体から引っ張り出された小さい赤ちゃん。
必死で大切な「僕」を守るお姉ちゃんと大学生の僕。
これから僕らはどうするのか、という問いかけにハワイは応えてくれる。
◇銀の月の下で
複雑な家族構成の中で自分の「子ども」の部分を押し殺したときの涙から不思議と繋がるあったかいお話。
…どれも、ちょっと艶っぽい表現沢山でてくるので、ちょっと恥ずかしくなりつつも、生きるということはそれもまるっと含めてなんですよね。
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著者はあとがきで、読んだ人がハワイに行きたくなってくれたらと書いているが、その作戦は大成功だといえる。l
ハワイという特別ともいえる場所で、いのちにまつわる3つの中編が繰り広げられる。
主人公たちはみな、家族に何かしらの「欠陥」を抱えている。
自分自身と照らし合わせて、共感する点もかなり多かった。
どうしてこんなにも、素朴な言葉で深いことを語りかけられるのか。
よしもとばななのすごいところである。
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ばななさんの文章は感情に寄り添ってくれる。
絶望に満ち溢れながらも、芯の強い心。
涙が零れながらも、強い絆が持ちたくなった。
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久しぶりに人に勧めたい本。
まぼろしみたいな、けれど、それが大切だし、人はそのために生きてるのかも、そんなことを考えさせられた。色んなメッセージがちりばめられて、どこにひっかかるかは人それぞれだけど、そこがヒントになるようなそんな本。
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久しぶりに、よしもとらしい優しくて繊細な作品に触れることができて嬉しい。
かまえすぎる自分と共感できたし、人のはかなさをひとつひとつの文からかんじ取ることができた。
いい作品です。