「顧客満足」の基本がわかる本
著者 鈴木豊
“いいものをより安く、より多くの人たちへ”――これまで日本企業が金科玉条としてきた大量生産・大量販売の企業理念は、21世紀を迎えた今、過去のものとなりつつある。不特定多数...
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商品説明
“いいものをより安く、より多くの人たちへ”――これまで日本企業が金科玉条としてきた大量生産・大量販売の企業理念は、21世紀を迎えた今、過去のものとなりつつある。不特定多数の“同質的消費者(大衆)”を想定し、たんに商品をばら撒くだけのやり方はもはや通用しない。“お客様が自社の商品やサービスに、どれだけ満足しているか”という顧客満足度をめぐる戦いが、すでに始まっているのだ。本書は、「顧客満足(CS)」の基礎知識をふまえつつ、小売業を中心に取り組みがさかんな「優良顧客の創造」に焦点を当てた、実践的な入門書。優良顧客とは、何度も店に足を運んでくれる多頻度利用顧客(お得意様)のこと。これからの時代に生き残るのは、そうした優良顧客をきちんとつかんでいる企業だと著者はいう。最先端のサービスを提供している日米の企業・店舗の具体的取り組みもふんだんに紹介。わかりやすくて役に立つお客様重視の実践法則満載の本。
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「顧客満足(CS)」志向販売に,多頻度利用顧客プログラム(FSP)の観点を導入した小売業の新販売戦略
2001/05/22 18:17
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投稿者:米林 順治 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビジネスの根元は商品の供給ではない,解決策(ソリューション)の提供だ,とする考え方がコンピューター業界だけのものではなく小売業にまで及んでいる。もし小売りの現場で,この考え方での販売が行われれば,私たちが日頃経験する「商品は買えたものの満足が得られなかった」はなくなる。
本書は,顧客満足を得ることが如何に生き残りをかける小売業に重要かを力説すると同時に,「顧客を平等に扱ってはならない」と強調する。つまり利益をもたらす顧客とそれをもたらさない顧客を平等に扱うのは,前者の流出と結果として小売業の経営不振を招くというわけである。
実際に,この「不平等な扱い」を可能にするのは顧客ごとのIDカードを使ったFSP(多頻度利用顧客プログラム)だが,この実例が参考になる。顧客をどうやって経営に参加させるか,どうやって顧客に魅力的なプログラムを開発するか,この点に小売りの業種ごとの知恵が求められるのではないだろうか。
(C) ブックレビュー社 2000-2001