『涅槃経』を読む ブッダ臨終の説法
著者 田上太秀
死に直面したブッダは、自らの得た覚りを弟子たちに開示した。このブッダが最後に残した諸々の教えを、多彩な比喩を随所にちりばめ、明快な問答形式で記したのが『涅槃経』であり、数...
『涅槃経』を読む ブッダ臨終の説法
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商品説明
死に直面したブッダは、自らの得た覚りを弟子たちに開示した。このブッダが最後に残した諸々の教えを、多彩な比喩を随所にちりばめ、明快な問答形式で記したのが『涅槃経』であり、数ある仏教経典のなかでも「仏性思想」を説いてひときわ異彩を放っている。中国・朝鮮・日本等、東アジアの仏教思想に多大な影響を与えた『涅槃経』の精髄を読み解く。(講談社学術文庫)
目次
- まえがき
- 第一章 仏教の基礎知識
- 第二章 『涅槃経』について
- 第三章 仏性とはなにか──その意味するもの
- 第四章 『大乗涅槃経』のユニークな思想
- 第五章 多彩な比喩説法を読む
- あとがき
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釈迦の遺言
2007/08/28 17:29
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イム十一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大きく五章に章立てされ、一章では『涅槃経』を読む前に知っておかねばならない仏教の基礎知識について、二章では『原始涅槃経』と『大乗涅槃経』の違い等の説明、三~五章では『大乗涅槃経』から読み解くその当時の仏教の思想・説法が書かれています。
比喩表現を用いた説法が多く紹介されており、特に霊魂の存在を主張するセーニカ外道と「仏性」を主張する釈迦との問答形式の説法は大変面白く読むことができました。
また、『大乗涅槃経』成立当時の仏教には女性差別的な思想や現代仏教とは違う解釈がなされていた思想もあったことなども紹介されています。
衆生を悟りの道へ導くための方法・手段という意味で使われる「方便」という仏教語がありますが、この本は釈迦の遺した教えの「方便」を解説した一冊ではないかと思います。
釈迦の教説である『涅槃経』の内容を分かりやすく解説した貴重な一冊です!
2020/04/05 14:06
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、釈迦入滅前の教説に中心を置いて、涅槃の事実よりも、仏の不滅性(法身常住)と衆生のうちにある成仏の可能性(悉有<しつう>仏性)を明らかにした書として知られる『涅槃経』の内容と意味を丁寧に分かり易く解き明かしてくれる一冊です。同書の内容構成も、「第1章 仏教の基礎知識」、「第2章 『涅槃経』について」、「第3章 仏性とはなにか――その意味するもの」、「第4章 『大乗涅槃経』のユニークな思想」、「第5章 多彩な比喩説法を読む」となっており、仏教についての入門者でも分かるように丁寧に解説されています。