- 販売開始日: 2015/06/26
- 出版社: 太郎次郎社エディタス
- ISBN:978-4-8118-0663-1
希望の教育学
いまある状態が、すべてではない。ものごとを変える、変えることができる、という意志と希望を失ったそのときに、教育は、被教育者にたいする非人間化の、抑圧と馴化の行為の手段にな...
希望の教育学
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商品説明
いまある状態が、すべてではない。ものごとを変える、変えることができる、という意志と希望を失ったそのときに、教育は、被教育者にたいする非人間化の、抑圧と馴化の行為の手段になっていく。教育思想家フレイレの晩年の主著。
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希望を失うと、教育は被教育者の抑圧となっていく!
2016/06/27 09:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、ブラジルが生んだ教育学者であり哲学者であるパウロ・フレイレの代表作の一つです。彼の作品として有名な『被抑圧者の教育』がありますが、本書は、左記書よりもわかりやすく、筆者の思考とその過程がよく理解できます。したがって、本書を先に読まれ、その後『被抑圧者の教育』を読まれることをお勧めします。さて、本書の内容ですが、筆者は常に「希望を失った時、教育は被教育の抑圧となっていく」と主張しています。希望をもつこと、強い意志をもつことの重要性が本書を通して語られます。
社会問題の病根を断ち切る強靭にしてしなやかな「希望」
2001/11/20 12:02
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:小林浩 - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんにちこれほどまでに教育について根源的に、そして革新的に語りえた人がいただろうか。20世紀における教育思想家の最高峰であるフレイレ(1921-1997)が、彼の主著となる『被抑圧者の教育学』をブラジルで発表したのは1970年のことだ(邦訳は亜紀書房から1979年に刊行された)が、本書はフレイレの最晩年の1992年にやはりブラジルで出版されたもので、原書の副題には「ふたたび被抑圧者の教育学と出会う」とある。すなわち『被抑圧者の教育学』を執筆するまでの彼自身のライフヒストリーを振り返るとともに、この書物へ寄せられた様々な批判を再検討し、出版後に世界中をめぐって経験した問題意識の広がりとその実践的克服が語られる。
それは回顧などではなく、きわめて現代的な問い直しである。世間を悪意に満ちた場所として拒絶するのでも、他者との断絶のうちに自閉するのでもなく、あくまでも果敢に社会へ介入し、人々と語らうこと(教育とは抑圧的な権力に対する賢い妥協を民衆に教えるものでもなければ、高みから教えを垂れ、不平等のもとに優越感を確保するものでもない)。弛みなくあきらめず行動しつづけるのは容易ではない。いまこそエスペランサ(希望)を。それは宿命論に屈従せぬ力であり、よりよく生きようとする不断のたたかいなのだ。
※併読をお奨めします→イリイチ「脱学校の社会」、ティリッヒ「生きる勇気」
→人文・社会・ノンフィクションレジ前コーナー(11/19分)より