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一般書

童話物語(下) 大きなお話の終わり

著者 向山貴彦・著 , 宮山香里・絵

妖精フィツとの突然の別れから一年、十四歳になった少女ペチカは大都市パーパスで暮らしていた。初めて幸せを手にしたかに見えたペチカだったが、世界の最後を告げる「妖精の日」はす...

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童話物語(下) 大きなお話の終わり

税込 796 7pt

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商品説明

妖精フィツとの突然の別れから一年、十四歳になった少女ペチカは大都市パーパスで暮らしていた。初めて幸せを手にしたかに見えたペチカだったが、世界の最後を告げる「妖精の日」はすぐそこまでやって来ていた……。すべてが崩壊へと向かう中、始まるペチカの最後の旅。そして感動のクライマックスへ!各誌紙で絶賛された長編冒険ファンタジー。

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みんなのレビュー82件

みんなの評価4.2

評価内訳

大きなお話の終わりですが、読んだ後、お話は終わることなくずっと心の中で続いてく…そんな1冊でした。

2005/01/29 14:34

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エルフ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この物語の主人公は両親がおらず救いの手を伸ばす大人が一人もおらず、捨てられたパンを食べても盗人扱いされ周りの男の子達からも意地悪などと呼べない嫌がらせを受ける孤独で不幸なヒロイン・ペチカ。彼女にとって唯一心の拠り所はたった一枚残された「かあさんの写真」と「かあさんとの記憶」だけです。
今まで読んできた物語ではこういう不幸を絵に書いたようなヒロインはその生い立ちに関わらず心根が美しく優しいはずなのにペチカは全く違います。
子猫は蹴つり殺すし盗みも働く、偶然出会った美しい妖精フィツに対しても「あっちいけ、死ね」と罵ったり、途中で助けてくれるおばあちゃんからもお金を盗る始末…。
ここだけ書くと何て嫌な子なんだと思いそうですが、でも母親が亡くなってからたった一人誰からも優しくされず、またいつも裏切られてきたペチカが周りに優しく出来ないのは当然なのですよね。人に優しく出来るのは裕福で愛されて恵まれている人だけ、誰からも優しくされてないのに何故優しくなんて出来るのかというペチカの言葉は哀しいけれども頷くしかありませんでした。
そしてペチカと対極の立場にいるのが妖精フィツ。妖精らしく純粋無垢で汚れを知らない美しいフィツにとってペチカの行動は想像を絶するものですし何とも言えない思いを抱きながらも最初に出会った「人間さん」なのでペチカについていくフィツ。
「妖精の日」がくると世界は滅びるという言い伝えからフィツと一緒にいるところを見付かったペチカは住んでいた家を焼かれ、町を追い出され、また恨みをかった守頭にはずっと追われる目に会います。
逃げる途中に出会うのはペチカを包み込むように温かく優しいおばあちゃんや花屋のオルレア、ハーティ夫婦なのですが、哀しいことに今まで一度も他人から優しくされたことのないペチカは不信感を解くことなくその優しさに気付かぬまま離れようとするのですよね。
何でその優しさに気付かないの〜!!とペチカに対して何度も思うのですが、逆にそこまで優しくされても人を疑わざるをえないようにしたのが今までペチカの周りの大人達だったのだということを再認識させられてしまう箇所でもありました。
またペチカにとってフィツはかなり邪魔な存在ですしフィツにとってもペチカは理解不能なくらい性悪な存在、それなのに次第に相手の本当の姿が見えてくるに従って二人の間には強い絆が生まれていきます。それは自分の命とかえても相手を守りたい、救いたいと思うくら
いに強いものに…。

そしてペチカを追うのは守頭ともう一人、ルージャンという少年です。
彼はペチカを苛めるグループの一人でしたがペチカに対して一言謝りたいと心に負い目を持っていた少年。「大きなお話の終わり」では最初の頃はルージャンがフィツと共に旅をします。
しかもルージャンと出会ったときのフィツは以前とはガラリと変わっていて人間不信だし盗みもするようになっているのです。あれだけ綺麗で愛らしかったフィツがこんなになるなんて…、でもお菓子を一人でモシャモシャと食べるフィツはやはり可愛らしいのですけどね。

この物語は人間の汚さ、美しさの両方が書かれています。
それも誰もが心の中に持っている善と悪の両方を書いています、ですから読んでいて心が痛む部分も多いのですよね。そしてこの物語で一番大事なのは「人は変われる」というところです。全ての人はみな凄い何かを持っていて、いつでも、いつからでも変わっていける素晴らしさや可能性を持っていることを伝えています。

しかしこれだけ分厚い本なのに途中で飽きさせる箇所が全くなく、ラストまで手に汗握り、また涙を流しながら読める本とは久々に出会いました。
読み終わった後、いつまでも心に残る1冊でした。

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どれにも似ていない、新しいファンタジー。

2005/04/14 13:38

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る

ベストセラーシリーズ、ビッグファットキャットを書いた作者の、デビュー作ファンタジー。
十二国記もゲド戦記も指輪物語もナルニア物語も読んだけど、どれにも属さない、新しい感のあるファンタジーに仕上がっている。宮崎アニメにドラクエとFFを足したような?スケールの大きなハラハラドキドキ感がたまらない。
最終章のこれでもか感はかなりな物。全然方向は違うが、以前読んだ「ホワイトアウト」を思い出した。次から次へと襲いかかる絶対絶命、そして絶対に諦めない主人公達。最後に天空から舞い降りるのは、絶望の光なのか…それとも!?

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面白い事は確かだが

2017/04/16 21:02

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る

なんとなくモヤモヤする展開だったように思う。一番納得いかなかったのは ××がなんであそこまで執拗にペチカを追いかけたのか。釈然としない。

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妖精の日

2022/09/18 00:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る

読んでいるうちに、この物語の目的な何だったっけ?となりました。私が真面目に読まなかったせいか、理解不足か。また後半は展開が遅く、読み流ししてしまいました。

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2004/11/17 10:11

投稿元:ブクログ

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2004/12/02 12:08

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2005/09/17 12:16

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2005/10/25 22:33

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2006/02/08 10:16

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2006/05/28 20:39

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2006/06/14 23:52

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2006/06/23 01:31

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2006/07/22 00:18

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2006/08/06 12:44

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2006/08/21 13:36

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