6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はにーとーすと - この投稿者のレビュー一覧を見る
ツヴァイを任命された組対二課刑事、山下(攻め)と
高校からの友人で東京地検検事、須和(受け)のお話です。
高校、大学と一緒だった二人がちょっとしたきっかけで離れてしまい、
お互い30代になって偶然出会うことになります。そこからお話は進みます。
高校生のころのピュアで淡い恋心から、三十路を過ぎて肝が据わって、
駆け引きもうまくなってしまってからの二人の再会。
いやー、二人の心理描写はとても共感できました。さすがかわいさん。
読んでいて気持ちが痛っ、となってしまうところが何ヶ所かありましたがそこがツボでした。
須和の山下への諦めた気持ちも、そんな須和の気持ちを察して絶対に手放したくないと思う必死な山下。
まぁ、山下が大学生の頃にやってしまったことが一番の原因なんですが・・・
でも、自分が悪かったことを認めてきちんと答えを見つけます。
恋ばかりじゃありません。二人の仕事をうまーく絡めながら最後までしっかりと読ませてくれるお話でした。
書き下ろしのS.Sは絡みはないのに甘かった!で、是非その後が読みたい!と思わせてくれます。
あと、今回イラストがなかなかピッタリだったなぁと。
奥付の前にあるイラストはかわいさんが言われているように素敵です。
「天使のささやき」「甘い水」に出てくる平河寮繋がりなこのお話。
知っていると更に楽しめる内容になっていると思います。
平河寮シリーズの歴史
2022/03/19 13:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:apple2 - この投稿者のレビュー一覧を見る
甘い水、天使のささやき、墨と雪……とシリーズで読んできましたが、こちらだけ発売が終了していたため、当時紙媒体に拘り電子を頑なに拒んでいたので、入手出来ませんでした。
そんな時代もあったよね、なこの度、墨と雪の続編が(久しぶりに!)出ましたので、ふと思い立ち、こちらだけ電子で入手しました。
電子書籍バンザイ。
面白かったですし、他のシリーズの登場人物と遡るように再び出会えて、後追いにはなりましたが、読んでよかったと思います。
この時のクロサワが、墨と雪での主人公の1人になるのですね。
結構深く関わっているので、墨と雪の続編を読む前に、もう一度前編から読み返そうと思います。
篠口さんは同寮で、サンタコスを……。
峰神弟さんの過去の姿も見られたし、諸々、ずーっと繋がっていました。
平河寮シリーズのトップバッター、内状が本格的なので、とても面白いシリーズです。
平河寮シリーズになるらしい
2020/02/28 23:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nao - この投稿者のレビュー一覧を見る
くたびれたアラサー検事と幼なじみ同級生の平刑事 こちらも少々くたびれてて、キラキラキャラ皆無、渋い刑事物といった感じです。安定したストーリーのおもしろさでおじさん萌え 平河寮の面々はちょろちょろ出てくるのも嬉しい。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まかゆら - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズの中で二番目に好きな作品です。
ちなみに一番は『墨と雪』。それからこの作品で次に『甘い水』→『天使のささやき』になります。
とにかく篠口さんが大好きで、この作品も篠口さんとラスボスなあの人がちょろっと出てくると知って買いました。
話としては山下反省しろって感じですかね。
以下ネタバレあり。
基本、受けを贔屓しがちな為、攻めが浮気したことに関しては徹底的に報いを受けろと思ってしまいます。
なので須和くんはもっと、山下を焦らした方がいい。
むしろ横恋慕する攻めが出てきてくれないかな?と今後に期待してます。
続編が出るのかどうかは分かりませんが笑
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
時系列としては「天使のささやき」や「甘い水」の数年前。
学生時代検事になろうと誘った攻めは刑事になり、いつしか疎遠になった受けは検事になっていた。高校時代誰よりも近しい距離だったからこそ自分の強引さ身勝手さで負の感情を持ってしまっていた。仕事に追われ疲れた30男が再会を機に蘇る。
「天使のささやき」や「甘い水」では体育会系の和気あいあいとした雰囲気の平河寮だったが、今作ではまた違った一面が垣間見れて面白い。
投稿元:
レビューを見る
刑事の山下と検事の須和、高校・大学と親友だったが、疎遠になり10年後再会し、あらためてお互いのことを大事だと認め合えるようになるまでの物語。
発売後すぐ購入し、読んだときはなんだかどちらもはっきりしない感じで私の心にはピンとこなかったという印象だったけど、半年たってもう一度読み返してみたら、じわじわとその良さがわかったかもしれない。
前に読んだときは、二人のセリフがどっちが言った言葉かわからなかったのだけど、今回読んだらわかったのは、二人の気持ちの動きがやっと私にも理解できたからかなと思いました。
警察や検察の話の中で、二人のことも進展していく話が以前はよくわからなかったところがあったのだけど、「光の~」を読んだ後だったので、少しわかるような気がしたのかも。かわい先生は、検事や警察、SATとか好きなんですね。
イラストはやっぱり、天使のささやきとかの方がよかったかな。やまがた先生のイラストは山下のガタイの良さを表現するのには優しすぎると思っちゃいました。
投稿元:
レビューを見る
イラストは、やまがたさとみセンセ!
同級生再会ものです。
突然一課から外され、組対へ異動になった刑事の山下。理不尽に思いながらも中国人が絡む犯罪事件を捜査するうち、高校の時の同級生で現在は検事となっている須和と再会します。
二人は、学生時代プラトニックながらも両想いの仲だったのです。しかし、大学受験や進路などどうにもならない現実から、二人は次第に疎遠になってしまったのでした。
というか、山下がこだわったんでしょうね。現実を見て、自ら断ち切ってしまった。自分が検察官を一緒に目指そう、紙飛行機を一緒に飛ばそうと言っておきながら、その夢をつかみとれなかったんですよね。
再会した須和が、自分との約束を違えることなくちゃんと検事になっていたことに、山下は複雑な気持ちになります。
しかも、美少年だった須和の容姿が色褪せていたのにも動揺したり。
一方の須和は、素直に再会を喜んでいるように見えるのですが、しかし彼もまた山下に対して複雑な思いが拭いきれない様子。山下が好きだけど、全く信じていない!須和も山下のせいで、夢を見ることができなくなってしまったのです。
昔の傷はかなり深いのです。
二人の仲がこれ以上進展するはずがないと諦めながらも、ほんとは山下に会うのは嬉しいと思っている須和が健気です。
以前に雑誌で読んだ時にも感じたんですが、再会時の二人の感情の温度差がすごく寂しいんですよね…切なくさせられます。
山下が気付けないほど劣化していた須和もだけど、モテてカッコよかったエイもやさぐれた刑事になってしまっているあたり、年月の流れを感じさせます。それだけ大人になってしまった、といった方がいいかも。
しかし、オトナになってあの頃では到底無理だったハードルを、難なく乗り越えられるようになったところが非常に感慨深いです。
高校生の頃には恋心を告げることすらできなかった二人ですが、大人になって互いに途切れていたと思っていた想いが、まだ消えていないことに気付く場面には、ほろっとさせられました。31歳になったからこそ、愛することを伝え合い与え合うことができるようになれたんだと、しみじみ感じさせられました。
そんな二人が体を重ねあうシーン、今までの色んな思いがあふれてくるようですごくよかったです。萌えました。再会愛っていいですね。
愛されて、須和がどんどん生気を取り戻して輝いていく姿もステキでした。恋は大切です!
再会ものでもあるんですが、山下はあの平河寮の住人なんですよね。なので、峯神もチラッと登場。喧嘩シーンが絶妙!「天使のささやき」より、時系列的には前の話のようです。ここにはまだ登場しないけど、峯神×名田cpと、「甘い水」の神宮寺×遠藤cpがこれから…!リンク作がまた読みたくなりました。
山下と峯神兄との「ツヴァイ」をめぐる駆け引きも見逃せません。
再会愛と、「ツヴァイ」をめぐる事件が上手く絡んでいて、刑事モノとしても、かなり興味深く読ませてくれます。さすがはかわいセンセだなーと惚れ惚れさせられました。
雑誌掲載時には、ちょっと足りなかった山下のデレが、書き下ろしではこれでもかというくらいに、驚異のてんこ盛り!ニヤつけること間違いなしです。
これは、お気に入りの一冊。
投稿元:
レビューを見る
良かった~!!
ラストきゅんとしちゃいました
刑事×検事の幼なじみ再会モノ
受けが細身で儚げで…やまがたさんの絵は色気があるよね
作品の雰囲気に合っててとても良かったです
高校時代、親友だった2人
お互い好き合ってたけれど、どちらからも踏み出せずに、攻めから距離を置くかたちで次第にすれ違って疎遠になってしまう
大人になって再会して、気持ちを伝え合ってからも、受けがどこか諦めてしまっているというか、期待するこ
とに臆病になっているのに萌えました
攻めが受けにベタぼれなのも良かった
投稿元:
レビューを見る
久々の当たり! 刑事×検事って言う設定も 名前もちょっと某シリーズを彷彿させるけど 内容はかなり素敵だった。
投稿元:
レビューを見る
刑事の山下暎と検事の須和祐介。
高校時代のキラキラとした思い出と対比する現実。
紙飛行機が良い役割でした♪
刑事と検事ですが、仕事ではほとんどふたりは絡みませんでした。
一途に山下を思いつづけていた須和。
少しずつあの頃の気持ちを思いだしていく山下が丁寧に書かれていました。
読み始め、自分のことは棚上げしている山下が嫌だったんですがそのあたり嫌なやつになりきらないであっさり須和に向かっていきました。
平河寮シリーズということで他シリーズの峯神・宮津・篠口が山下と絡みます。
3人とも若(笑)峯神兄はここでも黒い人です。
投稿元:
レビューを見る
平河寮シリーズ。
派手さはないけれど何だろう、いい雰囲気があるよこの二人。少年時代を一緒に過ごしたってのはなんだか特別だよね。
そしてやさぐれてるミネと、、、なんと篠口さんもこの寮にいた時代のストーリーだった!
ミネよ、そんなにやさぐれるな、キミを癒してくれる子犬がちゃんと現れるから!とか何故だか必死に慰めながら読んだよ、主役たちそっちのけでw。
そして篠口も(渋々ながら)ちゃんと寮の「係」をやっていたんだなぁと、ちょっと意外に思ったw
投稿元:
レビューを見る
スピンだけれど本編と違って派手さがない分しっとりした感じで良かったです。 最初はやさぐれた、疲れた大人としての再会でしたけれど、高校時代の明るく前向きな二人と 対象的で楽しめました。
投稿元:
レビューを見る
『天使のささやき』『甘い水』シリーズの平河寮つながりで前作にチラリと登場したらしい山下が主役。
高校時代、いつも山下の隣りにいた須和。線が細くて中性的ですごくきれいだと思っていた。外見とは裏腹に男前で理知的で、そんな須和を誰にも渡したくなくて、山下は寄ってくる女も男もすべて蹴散らすみたいにいつも傍から離れなかった。
須和の方でも、屈託のない山下が溢れんばかりに向けてくれる好意が幸せだった。複雑な家庭の事情も親の無関心も、山下が自分を大事にしてくれることで忘れられた。山下がいてくれるから、自分には価値があるのだと思えた。山下だけが生きる支えだった。
ふたりで夢中になって作った紙飛行機。改良に改良を重ねてふたりで教室の窓から飛ばした。ふたり一緒ならどこまでも飛べると信じていた。
お互いがお互いを想い合っているのはわかっていたのに、どうしてもその先には進めなかった。
同じ大学に行こうと言い出したのも、一緒に検察官を目指そうと言い出したのも山下だった。
そのために須和が有名国立大学を蹴っていたことを後になって知り、須和の人生を変えてしまったかもしれないと山下は恐れをなす。自分は司法試験の合格ラインには到底及ばない。須和が先に司法試験に合格した頃には、ふたりの距離はずいぶん開いてしまっていた。追いかけることなどもうできない。一緒に飛ぶことはできないと山下は思い知らされた。
自分が強引にここまで手を引いて来てしまったことに、急に怖じ気づいた山下は須和と距離を置いてしまう。罪悪感がさらにふたりの間に溝をつくる。
須和は検察官へ、山下は警視庁へ、それぞれ別々の道を歩んでからの、およそ10年振りに再会。
山下は昔の面影の欠片もないくたびれた表情の須和に愕然とする。高校時代のきらきらと眩しかった印象は見る影もない。
それでも懐かしさに、逢瀬を重ねるうちに、須和が昔と変わらず自分に想いを残していることを知る。
会う度に昔を取り戻していくようで、どんどんと輝きを増す須和に愛しさがこみ上げる。
高校時代どうしても越えることのできなかった一線を、大人になった今はいとも簡単に踏み越えてしまえるあっけなさ。
それでも、身体だけはさっさと差し出すくせに、山下を想ってくれていた大切な気持ちは胸の奥にしまい込んでしまったみたいな手応えのなさに、山下はもどかしさを感じる。須和の心を取り戻したい。どうしたら、また昔のように戻れるのか。どうすれば、また自分は信じてもらえるのか。
高校時代には手を伸ばしさえすれば簡単に手に入ったはずのものが、いまは果てしなく遠くなってしまった。
そこからの、山下のがむしゃらなまでの誠実さが、山下を想いながらも、どこか諦めきっている須和の切なさが、すごくすごくよかった。
ぶっちゃけ事件やらなんやらは、ふたりの関係にはあまり関係なかったように思う。強いて言えば、相手の都合に合わせて引っ越して転職します…みたいのが簡単にはできないってのが、検察官と刑事である必然性なのかもってのと、同僚を内偵したり、陰惨な外国人犯罪を日々目の当たりにしても、須和さえいてくれたら、自分を見失わないでいられる��てとこぐらいだろうか。
繊細な見た目に似合わず須和が案外芯の通った男前なとこと、山下が見た目のわりに案外恋に一生懸命でかわいげがある素敵なカップルだった。シリーズの中で一番好き☆
投稿元:
レビューを見る
昔の恋をやり直す、大人(中年?)ふたりの話。それぞれの年齢を意識した、シビアというかリアルさが加味された地味な話でした。
でもこれ好きだなー。恋愛は綺麗ごとだけじゃないとわかった上で、今度は間違わないようにできる方法で続けていこうとする受けと攻めが個人的に良かったです。
ふたりが年齢を重ねたがゆえの容赦のない描写(特に攻めの受けに対する笑)もあるある…な感じで良し。受け至上主義な人には向かないかも。私は大丈夫でした。