統計でウソをつく法
世の中には統計が氾濫している。「平均」とか「相関関係」とか言って数字やグラフを示されると、怪しい話も信じたくなる。しかし、統計数字やグラフは、必ずしも示されている通りのも...
統計でウソをつく法
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
商品説明
世の中には統計が氾濫している。「平均」とか「相関関係」とか言って数字やグラフを示されると、怪しい話も信じたくなる。しかし、統計数字やグラフは、必ずしも示されている通りのものではない。目に見える以上の意味がある場合もあるし、見かけより内容がないかもしれないのだ。統計が読み書きの能力と同じぐらい必要になっている現在、「統計でだまされない」ためには、まず「統計でだます方法」を知ることが必要だ!
目次
- はしがき
- 第1章 かたよりはサンプルにつき物
- 第2章 “平均”でだます法
- 第3章 小さい数字はないも同然
- 第4章 大山鳴動 ネズミ一匹
- 第5章 びっくリグラフ
- 第6章 絵グラフの効用
- 第7章 こじつけた数字
- 第8章 因果はめぐる
- 第9章 統計操縦法
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
思考のレッスン1
2004/09/18 19:47
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:後藤和智 - この投稿者のレビュー一覧を見る
少年による凶悪犯罪を例にとってみよう。巷では、少年による凶悪犯罪は最近になって急増している、とされている。なるほど、確かにここ10年のグラフを見ればそうかもしれない。しかし、最近40年のグラフを見てみるとどうだろう。少年による凶悪犯罪は、昭和35年ごろと比べて格段に減っているのがわかるはずだ。また、少年による凶悪犯罪が1997年になって急増したことに関して、件数だけを見て昨今の少年は凶悪になっているのだ、という人も多い。然るにその急増の背景を見てみれば、少年や若年による犯罪で「強盗傷害」とされるものの基準が極端に広がったことがわかるのである。また、ここ10年の少年による凶悪犯罪の件数を表わしたグラフで、その縦軸(件数)の一番下が0ではなく1000だとしたら?少年による凶悪犯罪は1997年を境に何倍にも激増した、という印象を受けるだろう。
このように、たとえ統計データが正しいものであっても、グラフを少しいじるだけで情報の受け手を騙すことは難しくはないし、統計の「裏」を読まなければ本当の真実にたどり着くことは難しいのである。
このような統計の操作以外にも、本書ではさまざまな「統計でウソをつく法」が紹介されている。例えば、わが国においても「平均」や「標準」といった言葉に簡単に参ってしまう人は少なくないが、例えば幼児の発育の「平均」の場合、生後何ヶ月で首が据わるのが「標準」であるとしても、その半分は「標準」よりも発達が「遅い」のである。「平均」や「標準」は全てを語るかのごとく錯覚されているが、それは単なる指標に過ぎないのであって、それを過大評価してしまうほうが莫迦げているのかもしれない。
特に注意が必要なのは、ヴィジュアルを利用した表である。例えばある都市の住民の平均収入を金の入った袋で表すとする。そうすると、収入が2倍になると、袋の大きさも2倍になる。しかし情報の受け手には、縦が2倍、横が2倍、奥行きが2倍、すなわち8倍に印象付けられるのだ。
それ以外にも、サンプリングで必然的に現れる「偏り」や、怪しい「相関関係」など、統計で騙されないためのヒントが多く掲載されている。
わが国の「社会調査」報道で不思議に思うのは、「誤差」がないことである。仮に社会調査のサンプルが母集団を代表していると判断しうるものだとしても、やはり調査の結果と実際の動向にはある程度の確率誤差や標準誤差が存在する。それなのにわが国の報道は、数字だけを見て比較することが多く、「誤差」を提示することはない。また、外部の調査を報道する場合も、その調査の信頼性を吟味することなく、ニュース性が高いものであれば即座に記事にしてしまう傾向があるが、情報の送り手であるマスコミがその点に無頓着であるならば、受け手である市民が「調査」報道やグラフにおける詐術を見破り、信頼できないものは拒絶するという姿勢を育てていくことが重要であろう。
(〈思考のレッスン〉の2は市川伸一『考えることの科学』(中公新書)、3は谷岡一郎『「社会調査」のウソ』(文春新書)の書評に掲載してあります。)
高校生以上必読せよ!
2022/10/04 12:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:.ばっは - この投稿者のレビュー一覧を見る
原著1954年、ブルーバックス初版1968年、今も版を重ねている古典の名著。
扱われている例も昔話だがコロナ禍の報道を見ても使われている手口はさほど変わらないから
新刊として売れているし最近、図書館でも貸し出しが増えているようだ。
古典に学ぶのは大事なことで高校生以上の必読書とするべきである。
数式は出てこないし中学生でもわかるんじゃないかな。
講談社は売れているから、そのまま刷っているだけかもしれないが
新訳を出してくれても良いのでは。
★統計のウソを見破る5つのカギ
1.誰がそういっているのか?(統計の出所に注意
2.どういう方法でわかったのか?(調査方法に注意
3.足りないデータはないか?(隠されている資料に注意
4.いっていることが違ってやしないか?(問題のすりかえに注意
5.意味があるのかしら?(どこかおかしくないか?
気づけばだまされてるかも
2023/04/08 09:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:藤和 - この投稿者のレビュー一覧を見る
統計を使ってどうやってデータをだまくらかすかという本。
数値の出したかそのものやサンプルの選び方、グラフの書き方まで、いろいろな方法でだます方法が乗ってる。
この本はこうやってだませという内容ではなく、こうやってだましてくるから気をつけて見抜こうねという内容なので、読んでおいていいと思う。
内容自体は古いけど参考にはなるし、今でも使われてる手法は多い。
テレビCMの見方が変わる
2018/09/15 13:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:miya - この投稿者のレビュー一覧を見る
たとえば、ある健康食品を「よい」と言った人が95%!という円グラフが出たとする。昔はこのグラフだけだったが、最近は本当に小さくn=15なんてこの質問に答えた総数が出ている。
この本を読んでいれば、データの母数の少ないデータは信頼できないことがわかる。
こんなのは初歩のうちだが、知らないで騙される人がたくさんいるということは、この統計に対するリテラシー不足を露呈しているといえよう。
そう、だから以前進路指導をした生徒が、この本を参考図書にして推薦で合格した大学から課題を出されていたのだと。
学生時代を思い出しながら
2018/09/09 21:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:めいてつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
30年前、学生時代に統計学の先生の課題図書として読んだのを思い出して再読してみた。
統計学に詳しくなくても読むことのできる内容で、何十年も前に出版された本であるのにもかかわらず、内容に古さを感じさせないよい一冊です。
騙されないために
2022/08/27 22:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:本の虫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
テレビやインターネットに紛れている「もっともらしいグラフや表」
それらに騙されないようにするヒントをくれるのがこの本です。
数学の突っ込んだ話はされておらず、初学者にも読みやすく書かれていると感じました。
巷に溢れている図表を見るときの参考になると思います。
面白い
2017/12/14 13:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:本大好き - この投稿者のレビュー一覧を見る
統計で騙す方法が書いてある。これを読めば騙されずに済むことも多いだろう。とても早く読むことができた。
本書を読めば、もう、統計数字に騙されない!
2016/03/06 20:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、世の中にあふれている統計数字に、如何に私たちは騙されているかを明らかにしています。統計はそれ自体、正確に使えば、説得力があることは事実ですが、その利点を悪用すると、簡単に人を騙すことができます。統計に簡単に騙されないためにも、ぜひ、読んでみてください。
面白くて最後まで一気に読めました。
2014/01/28 19:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:KTM777 - この投稿者のレビュー一覧を見る
身近にみるグラフや統計の数字、私自身この本に会うまではそういったものにまんまと騙されていました。この本はそういった統計のからくりをわかりやすく教えてくれるので、統計初心者の私でも最後まで面白く読めました。
今後はそういったものに少しは騙されずにすみそうです^^