硝子細工のマトリョーシカ
著者 著:黒田研二
生放送のテレビドラマ本番中に、スタジオ内で次々と勃発する事故。毒は本物にすり替えられ、脅迫電話は真実の声音(こわね)となり、脚本に秘められた真実は、慟哭(どうこく)と贖罪...
硝子細工のマトリョーシカ
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商品説明
生放送のテレビドラマ本番中に、スタジオ内で次々と勃発する事故。毒は本物にすり替えられ、脅迫電話は真実の声音(こわね)となり、脚本に秘められた真実は、慟哭(どうこく)と贖罪(しょくざい)の扉を開く。「完全なる虚構(パーフェクト・フィクション)」と「不完全な虚構(インパーフェクト・フィクション)」という2つの世界が交錯する、入れ子トリックの博覧会。この物語は、著者自らが奏でる鎮魂歌でもある。
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小説数冊分の面白さ
2002/05/18 20:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:大仏 - この投稿者のレビュー一覧を見る
すごい小説が誕生した。
この本1冊で、本当に数冊分の比重がある。
この本に、惜しみなく使われている数個のトリックのうち1個でも使えば、恐らく1冊の本が書けるのではないかと言うほどの比重。
1回読んだだけでは、解りにくいかもしれないが、読み返す手間も惜しくは無いだろう。
そして、題名も読了すればうなずけると思う。
本当にすばらしい本である。
「完全なる虚構」と「不完全な虚構」のマトリューシカ
2002/05/27 23:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くろねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
生放送のTVドラマ。
しかも、そのドラマの内容が、「生放送のドラマを放送する」というもの。
二重構造で、なんだか分かりづらかったですが、そのさらに外にある、
もう1つのドラマ。
「完全なる虚構」と「不完全な虚構」
語り手である森本晋太郎は、かつて、弟を自殺によって失っています。
その恋人であるタレントの美内歌織。
友人である、ちょっと不思議な男安藤レオ。
晋太郎の弟健司の死には謎があったのか?
それとも?
また、そのきっかけとなった事件の真相って?
そんな事件を思わせる生放送ドラマ「マトリョーシカ」
そのキャストは、現実と不思議にクロスして。
二重三重に張り巡らされた、まさに「マトリョーシカ」のような作品。
凝り過ぎた気味がなくはないですが、最後のあの真相は、
読みきれませんでした。
あんまり、いろいろ考えながら読むと、私の頭では、
混乱してしまいましたけど(^^;
でも、さすが、黒田氏というところ。
まさに、マトリョーシカ!
2002/01/07 21:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山村まひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「首都テレビの人気報道番組のスタッフが、1年前に起こった映画監督自殺事件の真相にせまるという報道番組を放送しようとしたところ、脅迫電話がかかり…」という内容のドラマを、生放送で放映することになったテレビスタッフたち。ドラマにリンクするように、脅迫電話がかかり、爆弾が爆発し、飲み物には毒物が。入れ子細工のマトリョーシカ人形のように、現実と虚構が入り乱れる中に、浮かび上がる真実とは?
ドラマの中でドラマを演じるという物語を描いた小説、ですね。まさにマトリョーシカちゃんの姿そのままの物語とでも申しましょうか。ぼーっと読んでいると、ドラマと現実が混線してしまって、わけがわからなくなるかも…。読み終えたあと、思わず前のページを繰って、細かく確認したくなる、そういうミステリですね。