人間の生き方、生と死について考えさせてくれる良書です!
2017/02/18 09:29
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、白石一文氏の長編傑作です。白石氏が得意とする人間の生き方について考えさせてくれる良書です。内容は、主人公である霧子が、友人の元恋人がビルから飛び降りるという突然の事態で偶然出会った不思議な雰囲気をもった林太郎に惹きつけられ、つには結婚します。しかし、結婚するなり、林太郎は努めていた小学校を退職し、自ら「椿体育学校」という精神に障害をもった子どもたちのための塾を開きます。他方、霧子は能力を見込まれて東京から大阪へ転勤を命ぜられます。新婚にも関わらず、離れ離れで生活するうちに、霧子は今の人生の在り方について考え始めます。そして、その思いを夫の林太郎に打ち明けますが、夫からは不思議な回答しか返ってきません。彼は人の寿命がわかるというのです。人生とは一体何なのか?生きるとはどういうことなのか?白石一文氏の一流のストーリーが展開されます。
書名どおり・・・
2017/02/09 12:37
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投稿者:sondai - この投稿者のレビュー一覧を見る
不思議ななりゆきに、ついつい引き込まれ・・・。
もっと書きたいことがあるのですが、これから読まれる方の楽しみのためにここまでとします。
お奨めの一冊です。
彼が通る不思議なコースを私も
2021/04/10 18:23
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投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的には、ラストのような展開は好きじゃない。結末を示さずに逃げているようで、ずるいと思ってしまうから。
生きる意味をテーマにしているなら、死は終わりじゃないなんて、言ってほしくなかったなぁ。
椿林太郎の人間性、教育論は、魅力的だった。現実に、彼のような教育者が増えれば、救われる子どもも多いだろうと思う。
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1日で読みきりました。
リードでグイグイ引き込むのは白石一文さすが。
過去数作は中折れもあったが、本作は一気にエンディングまでもって行きました。
時をかける、行ったり来たりできたら人生に深みができるだろうな。
白石一文作品にありがちな不思議な事象は、ややもすると、いまひとつ収まりの悪さを感じさせましたが、こんな終わらせ方で、おさまりをつけた。
ネタバレさせずに書くとこんな感じですが、面白いです。
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なんだろ。なんとも言えない読後感。
え?あ、そうなんだ…は?ってなった。
でも著者の生への訴えはわかった。受け取った。
しかし霧子さんと林太郎さんの「答え」がよくわからんのだよなあ。バカなのかなわたし。
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林太郎の言動にイライラ。その理由が分かるとイライラは解消されたのだが、別のモヤモヤが・・・。そして不思議にそのモヤモヤは不快ではない。面白かったが、なんともつかみどころのない作品でした。
あらすじ(背表紙より)
友人の生死を決める衝撃的な現場で霧子が出会った黒ずくめの男。彼は修羅場をよそに、消えるようにいなくなってしまった。後日、霧子は男に再会し、徐々に魅かれていく。彼の名は椿林太郎。学習障害児の教育に才能を発揮し、本気で世界を変えようと目論む、抜群に優秀な小学校教師。人は彼のことを「神の子」と呼ぶ。しかし、彼にはある大きな秘密があって…。生への根源的な問いを放つ傑作長編。
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極めて白石一文の作品らしいと、ホームに突っ立って夢中で読み進める。最後の数ページに驚かされ、脳内で巻き戻し。表紙まできて、つながる。震える。
白石一文は、時間と自分に強烈に向き合っている作家なのだろう。複数の小説で表現される、本物の時間、というやつ。
#彼が通る不思議なコースを私も #白石一文 #人間は自らの意志の力できっと運命を変えることができる #そんなふうに贅沢に前よりもさらに賢明に #本物の時間
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友人の生死を決める衝撃的な現場で霧子が出会った黒ずくめの男。彼は修羅場をよそに、消えるようにいなくなってしまった。後日、霧子は男に再会し、徐々に魅かれていく。彼の名は椿林太郎。学習障害児の教育に才能を発揮し、本気で世界を変えようと目論む、抜群に優秀な小学校教師。人は彼のことを「神の子」と呼ぶ。しかし、彼にはある大きな秘密があって…。生への根源的な問いを放つ傑作長編。
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白石一文って小難しそうで、いつも敬遠しているのだけど、今回は何故か読んでみることにした。
奇妙な物語ではあるけれど、これは結構引き込まれた。
学習障がい児の指導に心血を注ぐ林太郎を中心に、今の学校教育やいじめ、児童虐待の問題について切り込んだ話と見たが、理想を語りながら理想論に陥らない仕掛けが施されており、読み終わった心地としては良く出来たファンタジーと受け取った。
どうでもよいことながら、裏表紙の文章はこの本の紹介としてはちょっと合ってないような気がする。私はこれを読んで、買うのをだいぶ躊躇したんだよね。そう思うと、帯の“衝撃のラスト”も蛇足のようで。
全然本筋とは関係ないけれど、霧子が働く会社が自分が前に勤めていた会社を思わせ、未来テレビのプロジェクトが霧散したところには、ある種の感慨を抱いてしまった。
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ひさしぶりに白石さんの本を読みました。
割とじっくりと読まないと頭に入らない印象があったのですが、これはグイグイと引き込まれていきます。
結局二人がどうなるのか結末がわからないのが、モヤモヤするかもしれませんが、個人的には霧子がたぶん林太郎を受け入れるだろうな、と思えたのでハッピーエンドに感じました。
他の人にも勧めたい作品です。
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白石一文の新しい文庫本。特別支援教育を軸に話が展開していく。「神秘」も不思議なストーリーだったけど、こちらもなかなか不思議なストーリー。個人的には、その終わり方はちょっとなぁ…という感じ。そこまではそこそこ面白かったので、余計にもやもやしてしまった。
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生きる気持ち。
自分が好きだってこと。
他の誰でもない、
とにかく自分。
まずは自分。
自分が自分を好きであること。
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これまでのどの白石作品よりも
ストーリーが流れて心情の描写が豊かで
素敵な作品だった。
特殊能力を持つ主人公の話はあまり得意なのではないのだが、主人公の椿林太郎が持っているとされる未来の予言能力は、特殊なのではなく、
彼なりの理屈が積み重なって創り上げられた力であるような気がした。
普通という括りからはみ出された人に
特別な目ではなく、見捨てることなく
世の中の普通の流れに返してあげるような人間が持つ強さが救えるのは、ほんの一握りなのかもしれないが、多くの人が歩みを止めずに通り過ぎる問題にも解決の道しるべを示してくれる人は必ずいるのだという勇気をもらった。
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素晴らしい。感動した。
あまりにも良すぎて一気読みしてしまった。
最後えっ!て感じはするけど、読んでる間はずっと感動していたので良いんじゃないかな。
この作品は何回か読みたくなるなぁ。たぶんそういう仕掛けもあるような気がする。
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何冊か白石一文さんの作品を読んでいるけど、一部超常的なところを取り入れて、何となくそれがうまく浸透しない印象がある。この作品もそれが違和感となり物語に引き込まれることなく読み終わり、何を読んだのかよくわからないなあと感じた。