「非認知能力」ということについて書かれた書です!
2019/01/12 14:53
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、非認知能力というあまり聞かない言葉について書かれた書です。非認知能力とは認知能力、すなわち学力に対する語で、コミュニケーション能力や対人関係、自尊心、忍耐力などの能力資質を指します。実は、最近の研究では、こうした非認知能力の発達が学力の発達に大きく影響することが分ってきました。「わが子はよくできるんだけれど、テストになるとイマイチなんだよね?」とか、「真面目なんだけれど、業績が伸びないんだよね?」といった疑問がこれで一気に解決します。
『学力テストで測れない非認知能力が子どもを伸ばす』
2018/12/26 19:59
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「認知能力」
IQや知識量、知識の活用力など、テストで測り数値化できる能力
「非認知能力」
情報選択力、論理的思考力、伝達力、多面的思考力、判断力、問題発見力、問題解決力、行動力、創造力、コミュニケーション力、社会性、向上心、貢献心、意欲、自尊感情、忍耐力……などテストで測りにくい、数値化しにくい能力
本書は「非認知能力」について
・いったいどんな力なのか
・なぜこの力が注目を集めているのか
・どうやってこの力を引き出していけばよいのか
などを理論とともに実践例を紹介しながら解説した、一歩先を行く入門書
《「非認知能力」は仕事の成果や人生の充実度を左右する》
著者は岡山大学准教授、専門は教育方法学
9年間没頭した学童保育現場での実践経験から、「実践ありきの研究」をモットーにしている──著者プロフィールより
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投稿者:喜劇から - この投稿者のレビュー一覧を見る
今現状の教育と、社会に出てから必要になる力の乖離を意識したうえで行動選択を行う必要性があると感じられる。
おそらく、大人にも当てはまる部分はあると思う。
数値化しづらい能力を伸ばす取り組みを紹介
2020/04/19 14:54
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投稿者:akihiro - この投稿者のレビュー一覧を見る
非認知能力とは、ざっくり言えば「数値化しづらい能力」と理解しました。認知能力(数値化しやすい能力)と区別するための概念であり、文部科学省やOECDなど組織によって捉え方に差異もありそうです。
前半は非認知能力について説明していますが、OECDなど組織ごとの使われ方を取り上げすぎていて、却ってわかりづらく感じました。ある組織での捉え方なのか著者の意見なのか切り分けが難しかったです。厳密な定義がないなら、大まかな概念の説明に留めた方がわかりやすかったように思います。
一方、後半は学童保育センターなどの具体的な取り組みを紹介しており、教育について考える上で参考になりました。終盤は著者の思いも綴られており、個人的には後半(4、5章)が読み物として面白かったです。
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世界的に、コミュニケーション能力や
思いやり・共感性、忍耐力・自制心、意欲・向上心など
といった「非認知能力」が注目されており、
この非認知能力を伸ばすには
体験を内面化し、経験を振り返ることにより
学んで、能力を獲得・向上させる、ということでした。
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非認知能力を伸ばす取り組みの事例が沢山載っていて参考になる。強いて言えば、自分の大学生時代に戻り、認知能力の向上にしか注力していなかった自分に、非認知能力の重要性を説きたい。大人も非認知能力を継続して伸ばしていく必要性があるのは、一筋の希望であり、今からでも遅くないと自分に喝を入れて、非認知能力を磨いていきたい。
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人として一番大切だと思っていた非認知能力を具体的に教えてくれた本。
認知能力と非認知能力は、どちらか一方というわけでなく、2つのシナジー「相乗効果」を作り出さなければならないし、生涯に置いて学ぶもの。
AIと共存、協働する未来に向けてクリエイティブな人材になれるようにしたい。
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非認知能力に関する本を、これまでまともに読んだことがなかったので、読んでみました。
この本はいわゆる「積読」のようになっていたのですが、昨年、たまたま、著者の中山芳一さんの話を聞く機会があり、それを機に「早く読もう!」という気になりました。
が、それでもしばらく積読状態は続き、ようやく先日読み始め、そして読み終わりました。
非認知能力の定義は、どうやらとっても緩やかなのですが、それこそが、非認知能力の非認知能力たる所以、といえそうです。
逆に、もし、厳密に定義できるならば、それは、非認知能力ではなく、認知能力ですので。
非認知能力を伸ばすチャンスは、特別なものではなく、日常生活にあふれている、というのは、とても共感できますし、とても希望が持てることだと思います。
また、認知能力と非認知能力は、決して、相反するものではなく、それぞれがリンクしながら向上し得るもの、という点は、重要だと思います。
自分自身については、体験を経験に、経験を学びに変えるよう、また、自分の子どもについても、体験を経験に、経験を学びに変えられるよう、いろいろ工夫していかないといけないな、と考えさせられた一冊でした。
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非認知能力というと、幼児期に大切なものだと思っていたが
この著書は小学生から大人にまで身に付けられる内容も含まれている
体験したことを自らの内面で経験に変え、その経験を振り返ることで学び、そして多様な能力(認知、思考力、非認知)を獲得、向上させる
体験は五感を通じての自然と触れる取り組み、活動
経験は、体験したことでの気付きや発見、感情的な動きがあること、内面化することをいう
学びはその経験に基づいてこれから必要となるであろう教訓を導きだしたり、既に内面化された他の経験や外部から取り入れた知識情報などを関連づけて、共通点や相違点を見いだしたりすること
自己肯定感(自分の存在を受容できる)
↓
非認知能力(自分と向き合う、高める、他人と繋る)
↓
思考系能力(非認知と認知を繋ぐ。思考力、判断力、表現力)
認知能力(数値化できる知識や技能)
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非認知能力ってなんだろう?
簡単に言うと、数値にするのが難しい学力のことです。
たとえば、集中力が高いだとか、我慢することができるとか、最後まで諦めない力、柔軟性…など、数学や英語で点数を取れるっていう学力とは違い、見えない学力とも言われています。
じつは、この見えない学力が、見える学力を支えています。
さらに言うと、「生きる力」なんてよく言われる、未来を切り拓く力も…。
そんなこんなで、最近は、非認知能力が大切!
この非認知能力を数値にしちゃおう!
そんな動きが出ているのです。
この本は、そうした非認知能力について解説しています。
発達段階の話や、国際的な教育の動向、なぜ今非認知能力なのかを、俯瞰的に解説しています。
そのせいか、内容が具体的じゃないので、わかりにくいかもしれません。
先の見えない社会とか、主体的にだとか、もう言い尽くされた言葉も多いですが、一般人にとっては教育界の話ほどわかりにくいものってない気もします。
で、結局どうやって育てたらいいの?ってはなしになるわけで。
トレンドの一つではあるのですが、応用できることが少ないように感じました。
「非認知能力」という言葉の概念的なことを理解できる本です。
正直言って、非認知能力を理解する本としては、ちょっと前に読んだ『ドラゴン桜に学ぶ東大メンタル』の方が、非認知能力を認知能力で鍛える話や、非認知能力が高い人の具体例が出てきてわかりやすかったです。
授業実践の話や、体験と経験の違い、謙虚さについてなど、「ふむふむ」と頷ける話もありました。
たとえば、ただ体験するだけではなく、振り返り、自分の中で内省…これって次こうしたらいいかな?なんてことを考えるとそれが経験になるので、振り返り(リフレクション)が大切という部分とか、リフレクションシートの具体例とか。
参考文献が多いのも良かったです。
小学生の話が多かったので、大雑把に「子ども」といっても児童ぐらいの発達段階を想定しているのだと思います。
大学生の話も出てきています。
が、高校生相手にしていると、流石にそのまま応用できる部分が少ない。
この次にこれの続編を読むので、そちらで方法論を学ぶのとになるのでしょう。
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・認知能力以外の自己内省力、自己啓発力、社会力がこれからますます求められる
・メタ認知力も重要、日々の振り返りがその一助となる
・生涯学習、いつでも学ぶ姿勢を大切に柔軟に生きられる力を。偶発すら計画に。
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非認知能力を鍛える場として、放課後児童クラブについて書かれていて、なるほどと思った。塾や習いごとだけしている子どもが良くて、児童クラブに入れてるのが可哀想、という捉え方もまだまだ多い中、著者の話は興味深かった。
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発達段階を考慮した非認知能力
〇4歳までは自己肯定感を与える(成長の土台)
〇4歳以降で、他者と協働する力・自己の内面をコントロールする力を育む
→子供のやりたいことを出来るよう支えたり、友達と遊べるように支える
多様な価値があることもこの時期にはわかる
○小学校低学年で他者と自分の境を覚え始める
○小学校中学年で大人との違いを認識する
○小学校高学年で頭は大人に
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■ 認知しにくい力、すなわち試験のような機会を設けて点数化・数値化することが困難な力。例えば、他者とコミュニケーションとり、協調や協働をするための力、自分自身で自らを勇気づけて挑戦や努力をするための力、自分の感情をコントロールして我慢や持続をするための力などのこと。
■ 一方、点数化・数値化しやすいIQや知識量、知識の活用などは認知能力。
■ 日本の平均寿命は男女ともに80歳を超え、2007年生まれの子どもたちの半数が100歳以上生きる。この人生100年時代を生きていくためには、時代の変化に対応できることが必要で、そのためにも学び対して謙虚であり、学び続ける力の獲得・向上が求められる。
■ 体験したことから自らの内面で経験に変え、その経験を振り返ることで学び、そして多様な能力(認知・思考系・非認知)を獲得・向上させる。
■ 非認知能力=「社会情動的スキル」という意味での「非認知」
①目標達成…目標を達成するための力
②他者との協働…他者と協働するための力
③情動の制御…自分の感情をポジティブにコントロールする力
自分の内面として求められる力、他者との関係の中で求められる力、予測できないことも含めた様々な状況の中で固定化・画一化できない力
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教員としての目線で子どもに関わってこられた著者視点と、福祉分野で子どもに関わっている私とは立場も違い、なぜそんな当たり前のことを今更?と感じる内容ですが、子どもの発達に関して1人でも多くの教員が非認知能力や幼児期の発達について理解が高まれば、日本の子育ては大きく変わると感じる一冊です。