レビューを書くのが恐怖な小説
2020/02/02 20:34
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
これはレビューを書くのが怖くなりますねぇ。今作はどこまでフィクションなのかノンフィクションなのか?もちろんフィクションなのでしょうが、やっぱり小説を書くのって大変なんだなぁと思わせられました。また、もちろん人間が一番怖いってのはよく分かりますし、そこをテーマにしたこの小説も好きですが、なんか妙にリアル過ぎて、個人的には前作、前々作の方が好きだと思いました。こんなレビューを書くと・・・
飛んで火に入る夏の虫
2019/04/20 21:23
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的には「ぼぎわんが、来る」の方が謎解き要素もあって好きですが、第一章と第二章の転回が見事なのは本作品でも健在で、安定感のあるホラー小説でした。
ただ、エピローグにおいて、何事もなかったかのように主人公が小説家生活を続けることができているところが難点だと思いました。「あっ!、これこそが思う壺」であり、「飛んで火に入る夏の虫」なのでしょうか。ちょっとヤバいですね。これ以上はネタバレになるので書きません。興味がある方は読んでみてください。
それにしても、あとがきにあるように、批判レビューを嫌悪している小説家は実際に多いのでしょうか。感想は個々人の感性の問題なので、全く気にする必要のない批判レビューもあれば、今後の創作に有用な批判レビューもあるのではないかと思います。低評価レビューを憎悪の対象としている小説家が実際に存在すること自体が、私には驚きでした。
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の話かなと思って読んでいると最後のほうでびっくりさせられます。まんまと作家さんの思惑にはまってしまいました。
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文庫化。
著者本人を『モデルにしている』と思しき新人作家が主人公のサイコホラー。
本書は何に言及してもネタバレになりそうなので一言だけ、『面白かった、一気読み』。
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ブランコに乗ってて勢いがつき始めて気がついたらジェットコースターに乗っていたようなそんな不思議な感覚に陥った。
「ぼぎわん」も「ずうのめ」も読んだけど、異形のモノと違った恐怖があった。
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読み終えて「ひぃぃぃ~!!」と声にならぬ悲鳴が胸の中で反響。過去の自分のレビューを一応確認したことは言うまでもないw
キリカの正体には薄々気づいたけれど、ホントの恐怖はそこじゃない。そこで終わらない。考えてみれば『ぼぎわん』や『ずうのめ』は琴子さんのような専門に対処してくれる人がいるが、『キリカ』のような事案には誰もいない。事が起こるまで警察も親身に動いてくれないし、自分だけで対処しなければならないんだよなぁ。そうなると、やはり一番恐ろしいのは人間…そうしみじみ思わせる作品を生み出した作者が一番怖い。
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第二章を開けて、ひょえ〜。そういうことでしたか。ネタバレはせずにおきますが、面白いやんか。講談社から出版して、主人公が受賞するのはKADOKAWAのホラー大賞。審査員も実名で、遊び心満点。『ぼぎわんが、来る』を未読の人は、必ずそちらを先に読んでからどうぞ。
『ボヘミアン・ラプソディ』の歌詞について人はいろいろ解釈したがるけれど、フレディ自身は言ってます、「ただ、曲を楽しんで」と。しかし、そんなつもりで書いたのではないといくら作家が否定したところで、読み手は何かあると思いたいもの。人の不幸は一緒に泣いて悲しむことができても、人の幸せを心から喜んで笑えないことが残念ながら多い。仕事も家庭も上手く行っている人が趣味で書いた原稿で大きな賞まで獲るなんてつまらないんですよねぇ。
受賞作品を出版するときに、タイトルにどれほど頭を悩ませているかもよくわかりました。『粘膜人間』『黒い家』、なるほど。
狭い業界のポッと出の奴が主役で、そいつの内幕を見せられて、誰がオモロイと思うのか。みんなオモロイと思うでしょ。
で、澤村さんはほんとにそんなつもりはないんですね!?(笑)
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(ラスト手前時点のメモ)自作を叩くレビューを作中に出すというのはなかなか複雑な心理だな。単純に、実際に受けた評価を参考にしているならドMかよって思うし、一方で、わかりやすい嫌な奴を作中で懲らしめるという構図にしてしまうとどんだけ自分大好きだよってなってしまうから難しそう。だから主人公を誰でも殺したいシリアルキラーにしてその批判を回避しようとしているんだと思うが、結局は選んで殺しているのは事実だし、回避できているのかどうか微妙…。まあそこも全て、本当の作者ではなく作中の作者の意思なんだと説明されればそれまでだが。
拷問殺人シーンはエグい。全体の構造が面白い。ちょうどまだ最後のオチまで行っていないのだが、香川による殺人や霧香の(香川の別人格としての)実在がまだひっくり返される可能性も残っている訳だ。全部香川による自作自演という可能性。梶山が警察に通報したことでいたずらでは済まなくなっているが、梶山パートも創作という可能性もある。
「ぼぎわん」のレビュー、好意的に書いていて良かった、と思ってしまった。しかし各作品を通してみて、作中での悪役叩き(うまい表現がわからないが)と叙述トリック的な技法が既に定番化しつつあるな。悪役叩きはあまりやりすぎると鼻について読めなくなりそうだが、基本的にはエンタメ的にサービス満点で楽しいので今後も期待したい(この作品を読んでしまうとどうしてもレビューにやや気を遣ってしまうな)。
→(最後まで読んだ)ラストで香川が「自分の病気」に言及しているので殺人狂なのは現実ということになるが、そうすると梶山パートでの通報が事実ならただでは済まないはず。てことは梶山パート全てが創作?しかし霧香パートまでが現実とするなら梶山が香川に協力するのは唐突な気もするな。全部ネタだとだまされたにせよ、脅されたにせよ。あと全体の整合性として、全部創作か全部現実か、どっちかでないと気持ち悪い。うーん、まだ整理できないな…
あと梶山パートの途中まではリアタイで書いた体になっているが、途中(刺されたあたり)からはリアタイでは書けない内容なんだよな。後から香川か梶山が書き足したという解釈になるが。初読の時はその境目に気付かないまま自然に読んでて、気付いたときは結構びっくりした。こういう仕掛けはおもしろい。
なお、終盤で有川浩さんに褒められたという描写があったが…、自分、有川さんってまさに悪役叩きの作風だと思ってて、ちょっと苦手なんだよね。そういう作風同士でシンパシー感じてるんじゃないといいんだけど…。
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今年読了一冊目、澤村さん作品は4作目です。
思えば去年の年初めに読みきった本も澤村さんのぼぎわんでした。
どれも面白く、毎度一気に読んでしまいます。
今回の作品は皆さん言われていますように今までと違った怖さでした。
本当に読者を場面に引きずり込むのが上手な方だと思います。
気づいた時には自分のSNSやいままで何気なく書いていた口コミを思い返さずにはいられませんでした。
現代に合ったホラー小説だと思いますので、まだ読んだことのない方は今こそ読んでほしいです。
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何が恐怖かといえば、実はサイコキラーだった語り手。
ではなくて、本に対してネガティブな感想を書いてネットに公開すること。
まさか本当に作者がエゴサしていたりはしない。と思いますけれど。
私個人としては、ネガティブな感想を書くとしても、それを読んだ人が不愉快になるレベルにならないように、と考えてはいますが、作者の気持ちまでは考えたことがなかったかもなぁ。
まぁそもそも物書きとか芸能人とか、一般人に批評される立場にある人はあんまりエゴサしない方が良いんじゃないかと。
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タイトルだけで抱いた印象はキリカが怨霊か化物で、それに襲われるものかと思ったら殺人鬼ものだった。
変化球がありすぎて面食らったが、ありふれたネタをシャッフルして澤村流にしたらこんな派手なエンタメホラーになるのか。
作中にも触れられていた、ミザリーを逆手に取った逆ミザリー殺人鬼というか。
殺人鬼の不死身っぷりといい、洋画ホラーのようで面白い。
でもやはり殺人鬼よりも副島の狂気が一番背筋が寒くなった。
現実を題材にした設定や登場人物たち。フェイクドキュメンタリーというらしい。
あとがきまで徹底しているので本の中に入り込みそうな気分を味わえる。
フィクションだとわかっているけれど、なんとなくマイナスなレビューを書く気にはなれなくなる。
万が一があるかもしれないからね。という気分になれるのがまた楽しい。
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もう、何が何だか...という気持ちになる一冊(^ ^;
一応は「フェイクドキュメンタリー」なのでしょうが、
三者三様の視点で描かれるストーリーは、
何を信じて良いのか全く分からなくさせられる(^ ^;
「ぼぎわん」とは違い、物の怪は出てこないが、
正に「人間こそが一番怖い」と実感させられる(^ ^;
色々な小説家、出版社、編集者などが実名で登場し、
基本的な時間軸は実際の出来事をベースにしている。
そのため、「リアリティ」はもの凄い。
その分、どこからが虚構なのかが曖昧で、
いや、もしかしたらこれは本当のことか?
という疑問が過ぎり...(^ ^;
だとすると、とてつもないことである(^ ^;
ついお気楽に感想文など書いて公開すると、
私が...(^ ^;
著者の後書きや、参考文献など、
こちらも本当だとすると...(^ ^;
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更に澤村伊智、3冊目。
ぎゃー!なにこれ怖すぎて...。
前2冊とはまた全然違ったタッチで、作者自身が主人公で、前半は不気味に進むけど途中からいきなりガツンとめちゃくちゃ怖くなってどうしようかと思った。はー疲れた。
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今までとは違う怖さがあった。怖くてレビューはかけませんが、、他の作品のような伝承的怖さがはいっている方が個人的には好きかも。
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いやぁ怖かった!
あとがきも秀逸で、実話なんじゃなかろうかとゾクゾクさせられる。
タイトルを見たときは、「リカ」のような恐ろし女子の話かと思って読んでいたけど、読み進めていくと、あれれ?そう来たか?と良い裏切りにあった。
にしても、なんだか実に感想書きづらいぞ!笑