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投稿者:樫井行人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
90の言語について原稿用紙にして数枚程度で触れられたエッセイ。
言語の特徴といったところも触れてはいるが、それよりもその言語にまつわる著者の個人的体験や雑感がほどよい温度感で伝わってくる。
五十音順のため地理空間的にはあちこち飛び回る感じも体系的ではないのがかえって本書の特長となっていると思う。
この本を読んでも学術的な言語学はさっぱり身につかないが、こんな言語もあるんだ、という興味の種まきとして好感が持てた。
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本書は個別言語、あるいは少数の言語を愛する黒田さんが、大学をやめると決意したあとの90日間に、一日一言語ずつ書いたエッセイ集であり、ここには本来の黒田さんのよさがふつふつと出ている。もっとも、ここであげたすべての言語に黒田さんが挑戦したわけではなく、書き出してあわてて調べたという言語もある。英米独仏露中韓のような主要言語だけで言語を語るなという声が聞こえてくるようだ。
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「英語が話せない,発音がニガテ」なんていう人は(自分を含めて)たくさんいると思うけど,
この本を読むとちょっとそういう意識は変わるかも.
いや別に,英語が話せるようにはさっぱりならないけどさ
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言語学者のただのエッセイじゃないかと切り捨ててしまうのは簡単だが、専門外の言語にも苦し紛れのコメントを試みているところが読み物として楽しいし、時々言及される言語学者としての「姿勢」についても興味深く読めた。何か外国語を始めたくなるという意味では「入門」かな(笑)
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世界の数ある言語の中から著者が厳選した90の言語について、各2ページずつのエッセイ集。見たことも聞いたこともないような言語もたくさん出てきて、英語・仏語・独語・露語などなど、いわゆる「主要言語」の視点で世界を語ることの危うさを実感。
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言語学が好きなおじさんの書いたサクサク読めるエッセイのような内容。
世界の90言語について、1言語につき2ページで言葉を添えています。
言語入門とはありますが、その言語の使われている地域について
旅行に行ったらこうだったとか、この言語の文字は可愛いとか、
著者自身が思い出を掘り返して楽しんで書いたのが伝わってきて面白かったです。
お気に入りはコサ語についての文章。
私もさっぱり知らなかったけれど、南アフリカなどで使われている言語とのこと。
『
言語学で大切なことは、広い視野から言語を眺めること。
日本語と英語が中心で、後はせいぜい欧米やアジアの言語が二つか三つ、
それだけで世界を推し量るのは、はじめから間違っている。
そういうときにコサ語を聞くとよい。言語に対して謙虚になれる。
』
田中芳樹さんだったかな・・・が昔、著書で言っていたことを思い出します。
世界で一番最初にできたレストランは日本だと本にあったのを見て、
「もっと何百年も昔に中国には立派なレストランができている、
日本とアメリカとヨーロッパだけが”世界”だと考える人が多くて困る」
というようなことを言っていたのです。
言語だけでなくいろいろな面で謙虚にありたいものです。
昨年の春頃からベトナムやカンボジアの歴史に興味を持って
植民地でない独自の歴史がとても面白くて驚きましたが、驚くなんて失礼。
知らないだけで世の中にはたくさんの情報が溢れているだけなんですよね。
そろそろ若さを言い訳にできない年齢。知識を身につけたいものです。
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世界のあらゆる言語の中から著者が勝手に90を選んで、それらの言語について著者の考えるところを見開き1ページで述べたエッセイ。
「著者の考えるところ」というのは本当に雑多で個人的なもので、言語名からもつイメージ、その言語を著者が学習したエピソード、話されている地域に旅行した話、などが中心で、それぞれの言語の概説といったものでは全くない。そういう意味で「世界の言語入門」というタイトルはいささか内容とはあっていないので、もっとエッセイ風の軽いタイトルをつけた方が良いと思う。よく似た町田健の『言語世界地図』とも趣が異なる。様々な言語についての知識を得ようとする本ではない。
個々の言語についてのエッセイそのものは他愛のない内容だが、著者の人柄や言語学習への想いが率直に伝わってきて、とても面白かった。また、タミル語については大野晋批判(おれも日本語起源説に胡散臭さを感じて全然大野晋の著作を読んでいない)、ビルマ語は俳優・矢崎滋のお父さんの話(矢崎滋の従兄がおれの大学の時のゼミの先生だった)、ラオス語は外大の比較言語学の授業の話(おれが卒業した直後の比較言語学の担当が黒田先生でなんか悔しい)なんかが、おれ個人的な思いもあって面白かった。「言語学コラム」も、特に「言語連合」「語族」が面白い。この本を読んでこの著者のほかの本も読みたくなったし、また四人称のあるアイヌ語とか色々な言語を勉強してみたくもなった。(09/01/21)
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他言語を見ると暗号を見ているようでワクワクする自分にとって、これは面白かった!
90の各言語に関するエッセイを2ページずつ掲載。
筆者の語り口も面白くてさくさく読めました。
これを読むといろんな言語がペラペラ話せるようになる!わけではないけど(笑)、興味を刺激される良い本。
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各国の言語が2ページほどでわかりやすく解説されていました。気になったところから読めるのがおすすめ。かなりマイナーな言語もあっておもしろかった!
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世界中の言語の中から選った90言語を紹介。
いや、「言語を紹介」というより、
「それら言語を使う国・地域を紹介」というカンジ。
一応「○○語族」などの分類や言語学的なミニコラムも載っているけど、
それでも「言語」の「入門」というには少し物足りなさを感じた。
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≪内容≫
黒田龍之助が世界に溢れる言語のうち、90言語を紹介。
世界の言語について、一人でどれだけのことが語れるか。
≪感想≫
冒頭で書かれているように、本書は言語学の入門ではなく、どちらかというと90の言語に関するエッセイ。それこそ著者の専門としての言語についての詳しい記述も面白いが、ただ漠然としたイメージだけで語ってみたり、小説からの引用だったり、極個人的な経験をつらつらと述べてみたりと、どうにか90言語をクリアしようという冒険心みたいなものが窺われて面白く読めた。言葉に対する平等な姿勢だったり敬意だったり、そういうものが随所から溢れているので、著者につられて新しい言語を学んでみようかなという気持ちになれるかもしれない。数ある言語に対する興味を持つための、ちょっとしたイントロダクションとしては好著だと思う。
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作者の主観で、知識も愛情も異なる多数の言語について
記されているので、数多くの言語について
正確な情報を知りたい!という方には向かないかもしれません
。しかしもともと言語が好きで、
言語に関するちょっとした知識や小ネタ、
言語に対する愛情を感じたい人にはお勧めの一冊です。
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[ 内容 ]
90言語で世界一周!英語、仏語からサーミ語、ゾンカ語まで。
[ 目次 ]
アイスランド語
アイヌ語
アイルランド語
アゼルバイジャン語
アフリカーンス語
アムハラ語
アラビア語
アルバニア語
アルメニア語
イタリア語〔ほか〕
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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世界各地の90の言語が、見開き1ページに簡潔に解説されています。
ひとりの言語学者が、愛を込めて世界の言語を語る、というカンジ。”世界の言語入門”というより”世界の言語オタク入門”です。世界の言語について詳しく”学びたい”と思っている方にはおすすめできませんが、世界の言語が好きで好きで仕方ない言語マニア見習いの方にはぜひおすすめです。
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見開き1ページで1言語。全90言語に触れる事ができる1冊。内容はエッセイ式のためとても読みやすい。色々な言語に触れてみたい人、外国が好きな人にオススメ☆