愛する息子のため
2002/03/25 15:52
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投稿者:郁江 - この投稿者のレビュー一覧を見る
愛する息子の死をどうしても受け入れられなくて、ルイスは再び秘密の場所へ出かけます。息子は確かに帰ってきたけれど、それは以前とは違っていた。「どんな姿でもいいから、帰って来て欲しい」その気持ちが分かるだけに、切なく そして恐ろしい。死者の甦りはゾンビ・キョンシーなど過去様々ありましたが、これほど恐怖し心を揺さぶられた作品はありません。そしてこの作品の根底に流れるのは、深い愛情。ホラーの枠を越えた傑作です。映画では、キングが脚本も担当しただけでなく牧師の役でも出演しているので また違った楽しみ方もできます。
80年代初頭の作品
2020/01/25 14:23
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投稿者:肋骨痛男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
キングが80年代に仕上げた作品にハズレはない。薬物の影響下にあったこともあり、最近の作品とは趣が違う。
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最後の希望に縋りついた主人公が、どんどん深みに嵌まっていく様を眺め(読み)つつ、それを止めたいという気持ちと、止められないという気持ちの二律背反に襲われる。私は子供いないですが、子供のいる方はもっと感情移入してしまうだろうなぁ、と。
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ゲージとユ−マがダブる。
子供たちの小さい時を思い出して涙がでた。
「生き返ってくれれば・・・」俺ならどうするんやろうかなぁ。
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後味の悪さがたまらない。キングとは小学生の頃この作品で初めて出会ったのだが、後味の悪さではキング作品でこれを超えるものは無いように思う。
他の作品は笑いの要素が強いが、これは悲しみの要素が強いのだろうか。
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終わりに向かって加速するルイスの悲しみと狂気に引きずられるように、読んでるこっちの足元までがどんどん冷たく暗くなっていくような感覚。
終盤の展開はあらゆる負の感情を詰め込んだ感じなのに、ときどき穏やかに暮らしていたときの描写が入ったりするから辛い。クライマックスの絶望の中にときどき希望の光のようなものが見えて、見えては消えてしまうから辛い。苦しくて怖くて、どこまでも悲しい。
小説を読んで震えたのは生涯これだけかもしれない。
読後の後味は最悪で、泣きたい気持ちで本を閉じたときに表紙絵の意味を知ってさらに打ちのめされたのでした。
キングの最高傑作だ!と声を大にして言いたいです。
それと、キング作品にしては珍しく、映画版もまあまあ良くできてると思います。
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愛する者を失ったとき、自分は理知的に行動できるだろうか?と考えさせられてしまう。
通常であればハナにも掛けないような世迷いごとであっても マヤカシであっても、そこに希望があると思えばすがってしまうかもしれない。
それがマヤカシだとわかっていて、希望がないと知っていても 己を騙してすがりつくだろう。
様々な形の愛がこの本の中にある。
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評価が高かったので読んだけど、
昔から感じていた感覚・・・
「S・キングは日本人にゃ合わないんじゃね?」をまた感じてしまいました。
火葬の日本人に、土葬のアメリカの話しは深く理解できないのかもしれません。
グロさのみで、とくに恐怖もなし。
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息子のゲージを生き返らせたのはいいけど今度は自分の手で殺すはめになってた。
事故で亡くすのはつらい。
でも自らが息子の容姿をしたモノを殺めるのもまたつらいでしょ。
なのに懲りもせず妻を生き返らせようとする。
どんなに埋めるのが早くても1度亡くなった者はもとの人間に戻らない。
哀しみは狂気に向かわせる原因なんだね。
しかも歩いて行ける距離に死者を生き返らせれる土地があれば、哀しみの中の希望に突き動かされて何度でも間違いを犯してしまう。
悪魔と化した妻が帰宅した夜、ルイスは殺された。
想像じゃなく確実だと思う。
そして隣人の老人ジャドは無視なのかよ(--
妻が亡くなった哀しみは大きいかもしれないけどジャドにはよくしてもらってきたのに。
あんな風な死に方で、しかも火を放たれたなんてルイスは身勝手な奴。
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悲しい話でした。
結局最後には間違ったことを繰り返しちゃったってことなのかな??
ラストのそのあとが気になります(´・ω・`)
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表紙裏
猫のチャーチがひょっこり戻ってきた。腐った土のにおいをさせて、森の奥から戻ってきた。ならば、愛する息子ゲージが帰ってきてもいいではないか!愛していればこそ呪われた力まで借りようとする人間の哀しさ。モダン・ホラーの第一人者S・キングが“死”を真っ向から描ききった、恐ろしくも哀切きわまりない“愛”の物語。
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これまで映画と小説は同じくらいに良く出来ていると思っていたが、読み返してみると恐怖の対象が違っていた事に気付いた。
映画では愛しい者が別のモノに入れ替わってしまうという恐怖。
小説ではペット霊園自体に意思があり人を取り込み狂気に陥れるという恐怖。
やはり、原作の勝ち。
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人間というものは何と愚かで、悲しい生き物なんでしょうね。主人公の選択を私は責めることは出来ません・・・・
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読んだのはだいぶ昔。
だけど、ペットを飼っているのでたまに思い出しては
「もしこの子たちの誰かが亡くなって、そこにペットセマタリーがあれば私はどうするだろう?」と自問していた。
これまでずっと答えは出なかったけど、去年一匹が亡くなり、その答えが出た。
「私はペットセマタリーがあっても絶対にこの子は埋めない」
悪魔の心をもって生き返る可能性とかそんなのどうでもいい。
そうじゃなく、あの死の苦しみをもう一度味わせたくない。
自分が会いたいからと言ってもう一度甦らせるなんて、そんなひどい事私は出来ない。
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ルイス一家に訪れた悲劇。ルイスは悲しみのあまり、人間の禁忌を超えようとするのだが…
怖さに加えて、クライマックスの盛り上がりももちろんあるのですが、それ以上に哀しさが印象に残る作品でした。もし突然家族がいなくなってしまったら、人間は正しくない、と分かっていながらも行動を起こすのか、
ルイスの葛藤や悲しみの描写は読者の心を強く揺さぶると思います。キングのホラーが心に残るのは、こうしたところもしっかりと書き込まれているからだと思います。
物語の中にちりばめられた死への悲しみとそれに対峙しようとする人々の姿、そうした悲しみにつけこんで力を得ようとする”魔”。超常的なホラーでありながらも、どこか自分たちに身近なところも感じさせられます。
それだけにエピローグも印象的です。人間の哀しさがまた強く印象に残る幕引きでした。