戦略的思考とは何か 改版
著者 岡崎久彦 著
先進国の大学で、戦略や軍事と題した講義を聴けない国は日本だけだ。しかし、日本が自らの意思にかかわらず戦争に直面せざるをえない場合を考えておくのは、平和を望む者にとって、ご...
戦略的思考とは何か 改版
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商品説明
先進国の大学で、戦略や軍事と題した講義を聴けない国は日本だけだ。しかし、日本が自らの意思にかかわらず戦争に直面せざるをえない場合を考えておくのは、平和を望む者にとって、ごくふつうの教養の一部ではないだろうか――。国家戦略の欠如を憂えた著者は、歴史と地政学を入り口に日本の戦略的環境を解明、その歩むべき道を示した。情報の役割を重視し、冷静かつ現実的な分析に徹した国家戦略論の名著。
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近現代史を学べる本でもある
2021/02/24 01:06
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:藤兵衛 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビジネス書を買う気分で購入したが、政治・外交・地政学に関する本であり、何より近現代史の本として面白かった。少し特殊な視点なのかもしれませんが、私には大切な歴史本の一つです。
中公新書の名著!古さを感じさせない安全保障と外交戦略の視点
2024/11/19 16:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
初版は1983年と、今からほぼ40年前ですが、改版され未だに読み継がれる中公新書の名著と呼んでよい1冊です。「戦略的思考」と書名にありますが、本書が扱うのは国家の安全保障、外交戦略がメインです。本書前半は日清戦争から太平洋戦争までの時代を振り返り、戦後の冷戦構造を扱うのは本書後半からです。現代の国際情勢を扱っているわけではないですが、国と国との駆け引き、地政学的な見方とか、現代の国際情勢を理解したり分析したりするときに役立つ視点や考え方が列挙されており、40年も増刷され続けられているのも納得の内容でした。
「ソ連、中国という膨張主義の大国が大陸に存在しつつも、朝鮮半島と日本海がバッファーとなっているため、陸続きの欧州ほどに危機感が日本では醸成されなかった」、「帝国主義時代の列強国の考え方は、それぞれの国の利益本位の徹底した利己主義で、それがどの程度表面に出てくるかという程度の問題」、「領土についてのロシアの考え方は、一度でもロシア国旗が掲げられた場所は、決して失ってはならないという原則に基づく」、「防衛の問題というのは一朝有事の事であり、たとえ100年間戦争がなくても、自衛官が毎日訓練に励み、万一の場合に備えて戦略を考えるのは当然」、などなど、今の時代にあてはめても説得力のある理論が次々と展開されています。
著者は外交官として外交の最前線に身を置いておられただけあって、日本人にありがちな”お人好し”な状況分析は皆無ですし、最近よく目にする極端な右傾化、あるいは左傾化もなく、冷徹な外交の現場を経験した人だからこその説得力だと感じました。
前半部分は近代史の知識が乏しい私にはちょっと難解でしたが、冷戦以降を扱った後半部分などは今の時代に読んでも古さを感じない内容でした。
中公新書の名著!古さを感じさせない安全保障と外交戦略の視点
2024/02/14 18:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
初版は1983年と、今からほぼ40年前ですが、改版され未だに読み継がれる中公新書の名著と呼んでよい1冊です。「戦略的思考」と書名にありますが、本書が扱うのは国家の安全保障、外交戦略がメインです。本書前半は日清戦争から太平洋戦争までの時代を振り返り、戦後の冷戦構造を扱うのは本書後半からです。現代の国際情勢を扱っているわけではないですが、国と国との駆け引き、地政学的な見方とか、現代の国際情勢を理解したり分析したりするときに役立つ視点や考え方が列挙されており、40年も増刷され続けられているのも納得の内容でした。
「ソ連、中国という膨張主義の大国が大陸に存在しつつも、朝鮮半島と日本海がバッファーとなっているため、陸続きの欧州ほどに危機感が日本では醸成されなかった」、「帝国主義時代の列強国の考え方は、それぞれの国の利益本位の徹底した利己主義で、それがどの程度表面に出てくるかという程度の問題」、「領土についてのロシアの考え方は、一度でもロシア国旗が掲げられた場所は、決して失ってはならないという原則に基づく」、「防衛の問題というのは一朝有事の事であり、たとえ100年間戦争がなくても、自衛官が毎日訓練に励み、万一の場合に備えて戦略を考えるのは当然」、などなど、今の時代にあてはめても説得力のある理論が次々と展開されています。
著者は外交官として外交の最前線に身を置いておられただけあって、日本人にありがちな”お人好し”な状況分析は皆無ですし、最近よく目にする極端な右傾化、あるいは左傾化もなく、冷徹な外交の現場を経験した人だからこその説得力だと感じました。
前半部分は近代史の知識が乏しい私にはちょっと難解でしたが、冷戦以降を扱った後半部分などは今の時代に読んでも古さを感じない内容でした。