- 販売開始日: 2020/05/22
- 出版社: 河出書房新社
- ISBN:978-4-309-20790-2
暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて
著者 アーシュラ・K・ル=グウィン , 谷垣暁美
美しい自然や動植物、文学、音楽から、軍服、罵り言葉、愛猫パードまで。「アメリカSFの女王」が、自らの人生経験をふまえて繊細かつ奔放に綴った2010年代のエッセイを集成。
暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて
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ここ数年のマイベスト
2021/05/17 22:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タンジェリン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ブログからまとめられたエッセイとのことですが、こんなにも深い示唆に富んだ数々の文章を一冊にまとめて頂いた事に、只々感謝しかありません。読みながら途中何度も立ち止まり、いろいろと思いを巡らせた時間は、アーシュラさんからの素敵な贈り物です。最後の、『オレゴン・ハイデザートの牧場で過ごした一週間の手控え』は、まるで交響曲を聴いているようでした。美しい。 訳をされた谷垣暁美さんのあとがきも素晴らしいと思いました。
静かな生活と小さな幸せ
2020/07/09 11:45
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
想像力の旅を続けるSF作家が、しばしの休息に書いたエッセイです。愛猫に癒されつつ、手料理の数々も美味しそうでした。
懐かしのパウエルズ
2023/02/18 16:08
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投稿者:たこい - この投稿者のレビュー一覧を見る
ル=グウィンがblog(!)に書いてきたエッセイを、似通ったテーマごとに再編するとともに、その合間に猫日記をはさんだ構成の妙。
構成もさることながら、一編一編のエッセイの軽妙洒脱さ、社会を見る視点の客観性、いろいろな意味で深い。
これは座右の書として、折に触れて読み返すべき書物かもしれない。いや、大袈裟じゃなくて。
あと、ポートランドのパウエルズ書店、2012年に行ったことあるんだけど、ル=グウィンも足を運んだ本屋さんだったのね。まあ、ポートランドの在住で、いちばん大きい書店なので、当たり前かもしれないけど。
変わることのない批評精神
2023/01/23 13:32
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投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
ル=グウィンは2010年に81歳にしてブログを始める。本書はその中から41編をまとめたもので、生前最後に刊行されたエッセイ集となった。新たな飼い猫との生活など身辺雑記的なものも楽しいし、老いについてなどこの年齢だからこそ書けるものもあるが、やはりフェミニズムをはじめル=グウィンの変わることのない批評精神こそが肝であろう。
遺作があれば、もっと翻訳が読みたい。
2021/03/15 13:21
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
大作『ゲド戦記』のシリーズを描いた、アーシュラ・クローバー・ル=グウィンは、80歳をすぎてからブログを始めた。本書は、そこに書かれたテキストから選び編んだエッセイ集。いずれも、集中力がない時には読めない深さ鋭さで、読了するのにけっこう時間がかかったけれど、グウィンらしい歯に衣着せぬ書き様に、読者としては学ぶこと多数。
時々、挟まる、同居猫のパード日記の章には、それでもほっこり。