財務省と政治の関係が分かる
2020/05/22 16:39
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投稿者:かんちゃ - この投稿者のレビュー一覧を見る
財務省と政治の関係がよく分かる本です。特に平成以降(細川政権以降)のことが詳しく書かれています。財務省は官庁の中でも最強の官庁と言われていますが、そんな財務省が政治にどう関わってきたのかを知りたい人にはオススメの本です。
バブル崩壊後の政策のことや、小泉政権時の財務省との関係、民主党政権のことなど詳しく書かれています。ある程度政治のことを知っている人、特に平成以降の政治の流れを知っている方向けの本だと思います。初心者には少し難しいかもしれません。しかし、政治の流れを知る上では、財務省との関わりは必ず押さえておきたいポイントだと思いますので、読んで損することはないです。新書でお求めやすいお値段ですし、内容も充実しています。
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投稿者:やすもん - この投稿者のレビュー一覧を見る
政治家担当から旧大蔵省(現:財務省)へ配置換えした記者が綴る90年代から続く財政の駆け引き。マスコミが伝え、国民が認知した政治とは少し違うこともあり、色々勉強になった。
必読にしたい一冊
2016/01/30 17:21
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投稿者:なんでも評論家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容が濃い同氏の一冊はいつも裏切らない。視点が固定されているので、必ずしもタイトル通りの政治ではないのかもしれないが、永田町と霞が関を理解するのに十分役立つ一冊。
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投稿者:つよし - この投稿者のレビュー一覧を見る
いつ、だれが、こうした、こう言った、という事実の羅列が延々と続いていて、固有名詞と数字が大量に出てくる。さらに、新聞記者特有の硬い文章や体現止めも多く、よほど前提条件知識がなければ読みにくい。もう少し、時代時代の財務省と政権の関係を大掴みにできるような背景説明とか、印象的な場面を書いてほしかった。
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あまりに詳細すぎて、真ん中をショートカットしたが、財務省と政治をめぐるここ30年の歴史を記す「正史」となる本ではないか。
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財務省のインテリジェンス機能を集約して作成された「竹下カレンダー」が竹下登氏の絶大な権力の源泉であったという話は興味深い。
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本書は、「55年体制の爛熟期から安倍政権まで、大蔵・財務省と政治の綱引きを追い、それを平成の統治構造改革の潮流にも位置づけて実像を描き出す試み」であると著者は言う。確かに、財務省を軸とした主に1990年代以降の日本政治史としてよくできていると思う。著者はベテランの経済記者だけあって、取材の蓄積に裏付けられた重厚なドキュメンタリーになっている。
「最強官庁」と言われる財務省(大蔵省)だが、90年代以降、政治との関係では苦戦を強いられることが多かったことがよくわかる。大蔵省が最強官庁であるゆえんは、予算編成権というのもあるが、55年体制下の自民党との蜜月関係が大きかったのだと思われる。それが崩れるきっかけとなったのが、非自民連立政権時の自民党の大蔵省への遺恨であり、住専処理を嚆矢とする金融危機だったのである。
そして、財務省と政治との関係をはじめ、「政権交代と首相主導」をもたらす90年代以降の統治構造改革が日本政治に与えたインパクトがいかに大きかったのかということがよくわかった。
「建設国債は容認、赤字国債は回避」の大蔵省路線を揺さぶったのが加藤紘一だったということや、主税局は増税の難しさを知り抜くからこそ消費税増税に前のめりにはならなかったということ、民主党政権の閣僚が財務官僚を個人スタッフに求める傾向が強かったということなど、「へぇ」というような興味深いエピソードもを知ることができた。
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本書に取り上げられているエピソードは政治記者ならではの裏話的要素があるので、多くの人が楽しめるだろう。
ただし、この本に書かれた政治・経済の現象に対して、著者はどんな思いなのか、どうすべきだと考えているのかはあまり書かれていない。
'So what?'というのが感想である。
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大蔵・財務省は「最強官庁」と呼ばれる/呼ばれていた。官房長官を名指して「彼に聞いても何もわかるはずがない」と言い切ったという話だから、確かに彼らはそれほどの権力を持っていたのかもしれない。
ではこの財政状況は、一体どうしたものだろう。もし財務省が本当に「最強」の力を持っていたのだとすれば、GDPの二倍もの借金を背負い込むはずがないではないか……。
という疑問に、当時の政治状況や、政治家や議員、官僚といったプレイヤーの動きを追いながら答えてくれるのがこの本。
ごくごく大雑把に要約すると、財務省は確かに調整能力で他の官庁や政治家よりも優位性を持っていたけれども、小選挙区制以降、相対的に力を弱めてきた、というのが実態。特に小泉/第二次安倍政権では、その力をコントロールしようとする姿勢が伺える(このあたり、メディア戦略とも重なる部分で、両政権はとても似ている)。
余談になるけれども、著者は新聞記者ということで、ニュー・ジャーナリズム的な手法が取られている。
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大蔵省、財務省が、その時々の政権と、どのように関わってきたのかが、重要な改革(省庁再編)から時代を追って書かれています。かつては最強官庁と言われていたものの、政治主導の世論を背に受けた、首相による圧力に翻弄され、苦労する実態を詳細に知ることができることは大きかったと思います。必死になって勝ち取ったものの、実は双方痛み分けという現実がこの世の中には多いのだということ、完璧には物事は決まっていかない、流動的なものであるということ。政治の世界もそうなのだと、その生々しさを読むことで知ることができました。税金をめぐる戦いはまだ続いているということもわかりました。
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55年体制下の大蔵省から、省庁再編後の財務省に代わり、二度の政権交代を経て役割を転じた財務省の実際に迫ったもの。かつての、調整役・憎まれ役をしていた時代とは法的権限も変わり、求められる新たな役割を模索している財務省。ある意味、大蔵省優勢下の政治状況を撃つ崩すという政の悲願は達成されたものの、政も官もその後の新たな構造というか関係というか役割分担を見いだせずにいる現状。明日はどっちだ!?
そして、民主党政権時代について複数の新たな知見を得ることができたことは特機に値する。
一つ:小沢一郎が自民党幹事長だった時代は、ほっといても財政が健全化するタイミングだったので、『財源は言えば出てくる』は彼が本気で思っていた可能性。
二つ:民主党政権は自民党政権時代以上に財務官僚に依存していた(秘書官の面でも、政権運営の面でも)官僚との接触が、鳩山政権時の財務副大臣、菅直人政権時の財務相と財務官僚としか接触の無かった野田総理が、外務省や経産省も財務相と同じように『官僚の枠を越えた』政治的情報収集や根回しをやってくれているものと誤解したというのも、悲喜こもごもな話である…
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55年体制末期の竹下による財務省コントロールは、財務省インテリジェンスを基礎に外交・皇室情報なども合わせて半年・1年先の政治日程を主体的に制御する手法であった。これにによって中長期の政局シナリオを描き、着地点から逆算して今打つべき手を熟考することができた。
本書は、竹下以降、平成になってからアベノミクスに至る、政治と財務省の二重螺旋運動のような経緯を、日経記者としてウオッチし続けてきた清水がクロニクルとして解説したもの。
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【由来】
・図書館の新書アラート
【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
・
【ノート】
・著者は日経の人。サラリと読んだら、なかなかよさそうだった。
【目次】
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雑誌か新聞の書評にて紹介されていましたので、手にとってみました。著者は日経新聞の編集委員で、財務省と政治の関わりを長年に亘って取材してきました。その大成が本書です。
官庁の中の官庁として、戦後55年体制の中で行政の中核的役割を果たしてきた大蔵省が、93年の自民党下野、バブル崩壊による金融危機、そして小選挙区制への移行に伴う内閣主導の政治体制への流れの中で、財務省と金融庁に分割されます。そして、官邸との調整や間合いの取り方が重要になって来ている現状を活写しています。
バブル後の税収の減少と高齢化による社会保障費の増大で、悪化する一方の国家財政の再建について、そして安倍内閣が推進するアベノミクスについて、普段見聞きするニュースや新聞記事とは違う長期的時間軸での見方が得られるのは、大変参考になります。終章にて、財務省が海外の投資家へのIR活動を強化し、日本の財政への理解を得る努力をしていることが印象に残りました。
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政治に疎い私にとっては読みやすい本ではなかったですが、総裁選でも焦点となっていたプライマリーバランスの話も多く出てきて勉強になりました。
日本の財政事情についての視野は広がったので、政治ニュースを見る際に、プラスになっているのは確かです。