重複しているようでしていない
2023/04/15 16:53
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
解離性人格障害、ミステリなどで多重人格と呼ばれる症状を持つ著者。著者は幼い頃より持って生まれた性別に違和感を抱いてきた。違和感、記憶の消失、その原因を知り、著者に存在する別人格との関わりが綴られている。
それぞれの人格は重なりあうようにも読める。だが客観的な視線はやはり別の性格なのか?
精神医学の理解を深めるため、読んで見てください。
解離性同一性障害
2020/08/26 23:08
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投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近なにかと取り上げられることの多い、解離性同一性障害についての本です。内容が重いですよね、読むのもつらい。
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いくつかの人格を持つのは、ある意味では一つの特殊な能力。
生きてるだけで花マル。
「今日いいことが起きたら、明日もいいことが起きるかも」
それで生き続けて、いつか死ぬその日まで、花マルでいい。
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「会える多重人格の人」として活動している作者。書いた記憶のないノート、買った覚えのないパーカー、街を歩けば「先日はどうも」と知らない人から声が掛かる…。脳内に13人の人格が存在する世界で生きていく様子が書かれています。多重人格とは?理解し難い世界を、知ることから初めてみませんか。
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いわゆる「多重人格」の著者の内面を綴った一冊。
極端にレアな人の自分語りであり、貴重かつ人間の能力の可能性を再認識させられる。
というと難しそうだけど、とてもカジュアルで読みやすい文章なので一気に読める。
脳神経に異常をきたした当人が書き表した書としては他に「自閉症の僕が飛び跳ねる理由(東田直樹)」「壊れた脳、生存する知(山田規畝子)」がある。
いずれも脳の機能が大きく変わっている状態を本人の視点から著していて、特殊な例とはいえ一般社会においても多様性を理解する一助になりうると思う。
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普通に小説家と思った。でも違った作者のharuさんが解離性同一性障害の方で、自分を入れて交代人格が13人いるのだ。
haruさんは最後に登場してくる。
主に洋祐、圭一、結衣が話を進めていく。
もちろん3人ともharuさん交代人格。
洋祐さんがみんなをまとめてるようで、自分勝手で他者に危害を加えるという事もなく、はたから見たらharuさんは普通に過ごせているみたい。
だけども違う交代人格が出てる時の記憶は無いらしい。
これは本当に読んでいて不思議な話ではあるけれど、現実で凄く貴重な資料みたいな感じです。
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#読了 解離性同一性障害のharuさんのお話。haruさんを含め13人の人格が一つの肉体に同居していて、しかもそれぞれがharuさんが生きるのをサポートしてくれているというのは、確かにすごい特殊能力のような気がする。少々羨ましいとさえ思ってしまった。
haruさんはじめ各人格のみなさんが幸せに生きていければいいなーと願うし、解離性同一性障害のことをもっと知りたくなった。
レンタルなんもしない人さんにも興味があったので、この本では彼も出てくるためまた別の角度からも面白かった。いろんな人に読んでほしい一冊。
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この本も、人として大切なことを教えてくれる。
著者のharuさんは、解離性同一性人格障害(DID)であり、性同一性障害であり、ADHD。生きづらさをたくさん背負っている。
haruさんの中には8歳〜25歳の13人の人格がいて、haruさん自身は、他の交代人格に言わせるととてもポジティブだが「生粋の自殺志願者」なのだそうだ。
それを、周りの交代人格が必死になって生かそうとしてる。2人目の主治医だった医師が「交代人格はきみを守るために生まれてきた」と言ったというがそのとおりだと思う。
解離性障害は、強いストレスから逃れるために出現するという。
今まで生きていく過程でいろいろ辛いことがあったに違いないが、交代人格に守られつつ強く生きている姿に、人間の心の奥深さを感じてなんだか心強くなる。
交代人格のひとり、洋祐は、haruが何もできなかった日であっても「生きているだけで仕事をしたことになる」と言う。
今日を頑張って生きた。どんな時も自分を褒めてあげられるといいよね。
圭一が作ったしんどい時の原因分析のフローチャートが最終的に「寝ろ」に全て行きつくのが笑った。確かに、睡眠は大事。目覚めれば大抵のことは解決している。
なお、圭一は元々文系のharuさんが高専を目指すことにした時、理系超得意男子として生まれている。
結衣は嵐の二宮和也の大ファンの女の子。心は男子のトランスジェンダー、haruさんにも、しっかりとした女の子の人格がいることが面白いと思った。
ちなみに、この本は、ほぼこの3人が書いている。
他にも、算数と飛行機と虫が好きな春斗、植物好きの悟、「労働は悪」という信条を持つ灯真、ロボット作りが趣味の航介、深夜徘徊する付、危険な時身を守ってくれる圭吾、性別が中性の悠、音に敏感な駿、ジャンプとブリッジをよくする颯、と交代人格は個性豊かだ。
生粋の自殺志願者のharuだが、この世界には中性性があり、つい生きてしまう。「そろそろ死のうかな」
と思った日に限って、なにかいいことが起きてしまう。神様に騙されながら生きている、と感じるのだそうだ。確かに、よくわかる気がする。
また、多数派の同調圧力は、少数派を生きづらくさせるけど、本当に多数派なんているのか?元は少数派なのに同調圧力によって多数派の顔を持たされているだけなんじゃないのか?って問いかけは胸に突き刺さった。
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解離性同一性障害によって主人格の他に12人に人格を持っている人の本。
それぞれの人格が文章を書いているので著者は一人というよりは複数と言った方が正確なのかな。
なかなか信じがたい話ですが、否定も出来ない話だと思います。
誰でも自分を理解することはもちろん他人を理解することも難しい。
そういう意味では自分の中に多くの他人が存在するというのは常に人の目を気にして生きていくようなもので非常に大変だと思います。
haruさんは別の人格時の記憶が一切ないというのはそういうことへの防御反応なのかもしれません。
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確かに多重人格的な部分は誰でも持っている。それを思うと、haruさんのしくみは不思議でない。
それにしてもこんなに多彩な、完成された人格を1人の中に持っていて、少しうらやましく思う!
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患者本人が書いているだけに、貴重な資料でもあり医学書でもある。
理系が得意な本人、整理にしかたも実にわかりやすく描かれている。
是非読んで欲しい一冊。
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2020.10/31。haruさんがネットからいなくなってしまった。だけど、haruさんは確実に存在した。haruさんがharuさんになるためには紆余曲折があった。基本的に賢い人なんだろうとは思う。洋祐、圭一は言葉の選び方だったり、会話の組み方だったりにそれを感じる。交代人格でバランスとってる感じもあるし、交代人格が皆、いい人ばかりでharuくんのことを考えているのが伝わる。「生きてるだけではなまる」だから、どうか、haruさん。生きていてください。
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タイトルにある通り、著者であるharuさんは解離性同一性障害、いわゆる多重人格障害で、主人格であるharuさんを含めて13人の人格を持っています。この本が出た時、haruさんは23歳。他の人格は6〜25歳の男性10人、女性1人、中性1人。そもそもharuさん自身、生まれた時の性別は女性でしたが、現在は男性として生活されているそうで、さらに発達障害のADHDの診断も受けているそうです。
最初のこれらの情報だけでも、もうすでにharuさんの生きづらさが伺えます。
この本は主に交代人格の洋祐(23歳)と結衣(16歳)が、後半に圭一(25歳)と悟(13歳)とharuさん自身も執筆されています。
人間誰しも仕事の時や友人たちと過ごす時、家族や自分一人の時と、多少なりとも人格を使い分けしてますよね。その極端な例が、それぞれの人格の時の記憶がないために日常生活に支障が出てしまい、解離性同一性障害という「障害」となってしまうのではないか、とのことでした。
私が驚いたのは、主人格のharuさんは他の人格の時の記憶がないのに、他人格は、特に洋祐は他の人格の時の記憶もほとんどすべてあるとのこと。他人格同士で話し合いをすることもあるそうです。
それぞれの人格には本当にそれぞれ個性があって、得意なこと興味のあること、やりたいこともそれぞれで、そりゃぁ身体が足りないよね…と思います。圭一の作った「体調管理フローチャート」が最終的にはすべて「寝ろ」になるのがよかった。
解離性同一性障害は辛い現実から逃れるため、自分を、自分の心を守るために新しい人格を作り出す。その辛かった現実についてはあまり言及されていませんが、haruさんの他人格はharuさんを守るために生まれたので、haruさんにとても優しいし、みんながharuさんに「生きてほしい」と願っています。
人間ってすごいなぁ。そしてなんて興味深いのでしょうか。まさに「事実は小説よりも奇なり」ですよね。
蛇足になりますが…多重人格障害といえば、私の中では学生時代に読んだダニエル・キイス著『24人のビリー・ミリガン』てした。この本もノンフィクションなんですが、かなりの衝撃作でした。
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解離性同一性障害の手記ってまだまだ少なく、珍しいと思います。主人格や交代人格の関係性や、それぞれの特徴などがわかりやすく書かれていて、とても面白く読めました。
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読み物として、興味深く読みましたが、この病気?症状?になる家庭環境を考えると、自分を守ってどんどん増える自分達が、せつない。