戦争の中国古代史
著者 佐藤 信弥
群雄割拠! 殷・周・春秋戦国時代に繰り広げられた古代中国の戦争を軸に、「中華帝国」誕生の前史を明らかにする画期的入門書。 「中国」形成史、あるいは華夷思想の形成は国内外...
戦争の中国古代史
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商品説明
群雄割拠! 殷・周・春秋戦国時代に繰り広げられた古代中国の戦争を軸に、「中華帝国」誕生の前史を明らかにする画期的入門書。
「中国」形成史、あるいは華夷思想の形成は国内外の学会でホットなテーマである。また秦の滅亡から漢王朝成立までの過程は、近年日本で活発に研究が発表されている。本書ではこれら最新の研究の成果を随所に取り入れていく。
そしての戦争やその意義だけでなく、軍制、長城などの軍事施設、兵器、軍事にまつわる儀礼や思想、軍事に関わった人物、末端の兵士の状況など、軍事全般を各時代ごとに見ていくことで、文字通り「戦争の中国古代史」を総合的に描き出していくことにしたい。 ――「まえがき」より
【本書の構成】
序章:戦争の起源
第一章:殷王朝 旬に憂い亡きか
第二章:西周王朝 溥天の下、王土に非ざる莫し
第三章:春秋時代 「国際秩序」の形成
第四章:戦国時代 帝国への道
第五章:秦漢王朝 「中国」の形を求めて
終章:「中国」の行く末
目次
- 序章:戦争の起源
- 第一章:殷王朝 旬に憂い亡きか
- 第二章:西周王朝 溥天の下、王土に非ざる莫し
- 第三章:春秋時代 「国際秩序」の形成
- 第四章:戦国時代 帝国への道
- 第五章:秦漢王朝 「中国」の形を求めて
- 終章:「中国」の行く末
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これぞ古代中国史ファンが求めていた戦争史!
2021/04/20 18:17
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koh_N - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、いわゆるエピソード集とは方向性を異にする。
これまで具体的に言及する資料も少なく、時期や地域によってあり方が違ってなかなか手に負えなかった、社会や政治の仕組みといった側面から中国古代史の戦争を紐解いた本だ。
そのむかし、中国古代史といえば、だいたい資料は史記か竹書紀年がメインで、発掘物は数多くあるものの、まだまだ整理が進んでおらず、一般人からのアクセスは難しい状況で、魅力的ながらあまりの資料に少なさに心の折れる者多数、という修羅の道であった。
私もいつしか心の折れた一人であった。
そこに流星のごとく現れたこの新書。
タイトルに惹かれて購入してみれば、整理された発掘資料に基づいた近年の研究成果を大いに踏まえて綴られており、これだよ!俺たちが欲しかったのはこれだったんだよ!という、待ちかねた一冊であった。
その内容の豊潤さときたら、砂漠で水滴を求めて彷徨っていたら、瀑布に遭遇したようなもんである。
軍事的な機構の変遷、政治と軍事の関わり、王権のあり方と、領域の認識のうつりかわり。
後代の資料からは読み取ることが難しかった部分が多いに補完される。
これだよ?こういうことが知りたかったんだよ、という内容のオンパレード。
何度見ても信じられないのだが、これは新書なのである。
この内容が!情報量が!新書サイズで!千円前後で!読めるのである。
ちょうど過去一年以内に入手していた岩波新書の中国の歴史シリーズや、講談社学術文庫の中国の歴史シリーズの頭巻と相互に読み比べることができて、一層おもしろかったです、というダイレクトマーケティングもどさくさに紛れてくっつけておこうと思う。
周の存在感
2021/04/25 14:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:K2 - この投稿者のレビュー一覧を見る
殷代から漢の武帝期までの政治史を概観。「史記」などの史書の記事ばかりでなく、近年出土の文字資料を多く参照しているのが特徴。封建から中央集権への移行、「中国」という領域の形成などを論じる。このような主題とは少しズレるかもしれないが、周の存在感の大きさを感じた。
特に殷周の記述が魅力的
2022/10/01 15:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
この時代を扱った宮城谷昌光の各小説や司馬遼太郎の「項羽と劉邦」が好きなので、小説ではなく史実はどうなのかを知りたくて本書を読んでみた。新石器時代から夏 殷 西周時代の記述は、発掘物や甲骨文 金文の知見に元づた解説が多く大変に面白かった。しかし戦国時代以降は史記やその他の歴史書に基づく記述が大半で、宮城谷昌光や司馬遼太郎の小説の内容を再確認したにとどまってしまった。あとがきに著者は「殷周が専門」と書いてあったので、当然のことはと納得してしまった。
佐藤先生ファン向け
2022/02/10 16:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いて座O型 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中国古代史は、最近いろいろ研究の基礎となる知識が革新されてきたりして、どんどんこれまでの歴史が塗り替えられてきてる、ホットな分野だと思う。
そんな中でも、特に気鋭の研究者の一人に挙げられる、佐藤先生による概説書。
ある程度まとまった期間を概観するには好適。内容としての新味は薄いんだけど、ファンならやっぱり持っておきたい。
殷周は専門的過ぎるのか読みにくいが、秦漢は読みやすい
2022/04/08 23:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:melon - この投稿者のレビュー一覧を見る
かなり専門的な本であり、予備知識なしで読破するのには辛いものがある。本書を読むだけではなかなか理解できず、面白さもないだろう。結局Wikipediaなどで調べながら読み進めることとなってしまう。
春秋と戦国はそれらを一纏めとして扱われることが多いが、その境目はかなり曖昧だ。何をもって両者を分け、それが何年かといったことが定まっていないということだ。ただし、宋襄の仁といった出来事がのちの時代にはアホらしいように思えても、当時はルールに則っているようなもので、これが戦国時代には変化したということであれば、ここは戦い方のターニングポイントであるといえる。『曹沫之陳』にあるようなルール化された古い戦争から『孫子』にあるような詭道という現代人が考える戦争らしいものへとなっていったということだろう。
戦国末期から秦の統一、楚漢の争いといったところは、もともとの馴染みがある時代だからか、読みやすさがかなり違う。前提知識があるかないかなのか、それとも書いてある内容が全然違うからなのか、前半と後半で全く異なる本を読んでいるようである。もしかすると、筆者の専門が殷や周であるため、自身の専門分野について、難しく書いているのではないか。そうとも思える。
中国古代史
2022/05/20 02:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
中国の古代史には、学生時代から関心はあったので、読み始めました。しかし、専門的なことがナント多いのか……。予備知識無しではキツイです。自分が勉強不足なのですが……