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一般書

本と鍵の季節

著者 米澤穂信

堀川次郎は高校二年の図書委員。利用者のほとんどいない放課後の図書室で、同じく図書委員の松倉詩門(しもん)と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、快活でよく...

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本と鍵の季節

税込 792 7pt

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商品説明

堀川次郎は高校二年の図書委員。利用者のほとんどいない放課後の図書室で、同じく図書委員の松倉詩門(しもん)と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、快活でよく笑う一方、ほどよく皮肉屋ないいやつだ。そんなある日、図書委員を引退した先輩女子が訪ねてきた。亡くなった祖父が遺した開かずの金庫、その鍵の番号を探り当ててほしいというのだが……。放課後の図書室に持ち込まれる謎に、男子高校生ふたりが挑む全六編。爽やかでほんのりビターな米澤穂信の図書室ミステリ、開幕!

目次

  • 913/ロックオンロッカー/金曜に彼は何をしたのか/ない本/昔話を聞かせておくれよ/友よ知るなかれ

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みんなのレビュー422件

みんなの評価4.0

評価内訳

かっこい二人の高校生

2023/07/02 10:58

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わかめ - この投稿者のレビュー一覧を見る

二人の高校生が図書委員つながりで、行動を共にする。二人とも、そこそこ勉強ができ、せかせかしていないところがいい。謎解きが6編だが、最後の2つはなんとなく切ない。米澤穂信さんのファンになった。

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感動した。

2022/09/09 19:01

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:rin - この投稿者のレビュー一覧を見る

一話一話が短くて読みやすく面白かった。短編だけど、全てが違う話が入っている訳ではなくて、登場人物は同じでしっかり時系列になっているのに1章ごとに事件が解決されて楽しく読めた。読了感もすっきりしていてスキマ時間や電車、朝読でも楽しめる本。それでいて感動する。胸の中に響く言葉もあって私の腐った心が救われて、少し綺麗になった気がする。

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2人の関係性がいい

2021/11/03 23:37

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ponkan - この投稿者のレビュー一覧を見る

読む前は1人が探偵役の相棒ものっぽい感じかなと思っていたのですが、少し違って、力関係が対等な感じがいいですね。ものすごく仲がいいわけでもなく、悪いわけでもなくのゆるい雰囲気なんですが、でもやっぱり米澤さんなので・・・笑 ちょっとした苦みがあります。書き下ろしの1話で大分印象が変わりますね。堀川君のむりのない人の良さが好きです。
ある意味きれいに終わっているので、続きがあると知って少し驚きましたが、どうつづいていくのか楽しみでもあります。

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良い本です

2024/08/30 17:02

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る

高校男子コンビが謎解きするミステリー短編6話です。依頼者との会話の中の言葉の切れ端からシュッと謎解きしてしまうので、こちらもシュッと読んでしまいました。

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夏休み最後の読書にオススメの一冊

2024/08/30 07:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本を読むきっかけは、たわいもない。
 書名に「本」というお気に入りの言葉がはいっていて、
 主人公の二人が高校の図書委員で、
 つまりは本にまつわる連作短編ミステリで、
 さらにはこの夏(2024年)の集英社文庫「ナツイチ」の1冊にも選ばれている、
 そんな『本と鍵の季節』を、夏の終わりに読んだ。

 作者は米澤穂信さん。
 単行本として出版されたのは2018年だが、小説誌での掲載は2012年が最初。
 その後、不定期に5作が掲載され、単行本化された際に最後の6作めが書き下ろしで加えられた。
 なので、一冊の作品に仕上がるまでは結構長い時間かかっているが、
 主人公の二人の男子高校生は高2の図書委員のまま。
 この二人の友情物語でもあるが、べったり感のある友情話ではない。
 二人の距離感がいいともいえるし、そういう関係だから、
 二人に頼みがくる謎ときにもちょうどいいのだろう。
 つまり、複眼。二人が別々の視点から謎を解いていく。

 書名にあるもう一つの言葉、「鍵」は、事件の謎を解く「鍵」でもあるし、
 最初の事件である「913」という作品では開かずの金庫を開ける「鍵」そのものだし、
 作品後半の、主人公の一人松倉詩門の父親が持っていた隠し金を見つける「昔話を聞かせておくれよ」でも、
 部屋の「鍵」そのものが事件を解く「鍵」になっている。

 物語の舞台が高校の図書室ということもあって、
 図書委員がどういうことをしているということもわかって、
 それもまた面白かった。
 そんな知識が事件の謎を解く「鍵」にもなっていたりする。

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ビターな青春

2021/09/11 21:12

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:しゅんじ - この投稿者のレビュー一覧を見る

穂信さんらしい、ビターな読後感。まあ、高校時代にはみんな様々な黒歴史を埋め込んでるもんだが、謎解きの爽快感と苦い現実のバランスがいいかな。新しいシリーズになるかと思いきや、結末もビター。

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☆ほんのりビターなミステリー☆

2024/06/03 23:42

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る

【913】
以前の暗号解読の実績から、祖父の遺した開かずの金庫を解錠してほしい、という依頼を先輩から受けることになった堀川と松倉。しぶしぶ依頼を受け、日曜日に先輩の家へと訪れるのだが、松倉は、その先輩家族の違和感に徐々に気が付いていく。
「大人になったらわかる」という祖父が金庫に遺したとされるものは何か? また、松倉が抱いた先輩家族の意外な本性とは?

【ロックオンロッカー】
御友人招待で4割引き、ということから、堀川は、松倉を誘い、通いの美容院へ赴く。だが、その美容院は日曜の夜だというのに、客が自分達しかいない。また、店長の「貴重品は、必ず、手元に持つように」といった些細な一言も、堀川と松倉には引っかかるものがあった。
日曜の夜、美容院で何が起きようとしているのか? 傍観を決め込む2人が謎を解く。

【金曜に彼は何をしたのか】
学校のテスト期間に突入する傍らで、金曜の夜に、職員室のそばの窓ガラスが割られるという事件が発生した。「テストの問題用紙を盗んだのではないか?」として、素行の悪いことで有名な植田が容疑者として名指しされる。しかし、彼曰く「証拠がある」としながら、その証拠を家族にも打ち明けない。悩んだ植田の弟が、堀川と松倉に助けを求める。
植田の兄は金曜に何をしたのか? また、窓ガラス破砕事件の真相は?

【ない本】
3年生が自殺した。2年生の堀川と松倉にはあまり関係のない出来事かに思われたのだが、ひょんなことから長谷川先輩の頼みを聞くことになる。彼の頼みは、自殺した同級生が数日前に読んでいた本を探してほしいとのこと。彼曰く、その時に、同級生が便箋を本に忍ばせていたのだ、と。
その便箋は、自殺した同級生の遺書なのだろうか? 嘘と本当とが入り乱れる。

【昔話を聞かせておくれよ】
最初は、図書委員の暇つぶしかと思われたのだが・・・
松倉が他人事のように語った昔話は、自身の思い出だった。6年前に、父親は商売で貯めたお金を遺したまま亡くなってしまった。6年間、そのお金のありかを探していたのだが、見つからない。堀川は、松倉の願いどおり、父の遺産を見つけ出してあげることができるのか? 堀川と松倉の冒険が始まる。

【友よ知るなかれ】
「昔話を聞かせておくれよ」の後日談的お話。
松倉の正体が、わかる。

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☆ほんのりビターなミステリー☆

2024/06/03 23:41

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る

【913】
以前の暗号解読の実績から、祖父の遺した開かずの金庫を解錠してほしい、という依頼を先輩から受けることになった堀川と松倉。しぶしぶ依頼を受け、日曜日に先輩の家へと訪れるのだが、松倉は、その先輩家族の違和感に徐々に気が付いていく。
「大人になったらわかる」という祖父が金庫に遺したとされるものは何か? また、松倉が抱いた先輩家族の意外な本性とは?

【ロックオンロッカー】
御友人招待で4割引き、ということから、堀川は、松倉を誘い、通いの美容院へ赴く。だが、その美容院は日曜の夜だというのに、客が自分達しかいない。また、店長の「貴重品は、必ず、手元に持つように」といった些細な一言も、堀川と松倉には引っかかるものがあった。
日曜の夜、美容院で何が起きようとしているのか? 傍観を決め込む2人が謎を解く。

【金曜に彼は何をしたのか】
学校のテスト期間に突入する傍らで、金曜の夜に、職員室のそばの窓ガラスが割られるという事件が発生した。「テストの問題用紙を盗んだのではないか?」として、素行の悪いことで有名な植田が容疑者として名指しされる。しかし、彼曰く「証拠がある」としながら、その証拠を家族にも打ち明けない。悩んだ植田の弟が、堀川と松倉に助けを求める。
植田の兄は金曜に何をしたのか? また、窓ガラス破砕事件の真相は?

【ない本】
3年生が自殺した。2年生の堀川と松倉にはあまり関係のない出来事かに思われたのだが、ひょんなことから長谷川先輩の頼みを聞くことになる。彼の頼みは、自殺した同級生が数日前に読んでいた本を探してほしいとのこと。彼曰く、その時に、同級生が便箋を本に忍ばせていたのだ、と。
その便箋は、自殺した同級生の遺書なのだろうか? 嘘と本当とが入り乱れる。

【昔話を聞かせておくれよ】
最初は、図書委員の暇つぶしかと思われたのだが・・・
松倉が他人事のように語った昔話は、自身の思い出だった。6年前に、父親は商売で貯めたお金を遺したまま亡くなってしまった。6年間、そのお金のありかを探していたのだが、見つからない。堀川は、松倉の願いどおり、父の遺産を見つけ出してあげることができるのか? 堀川と松倉の冒険が始まる。

【友よ知るなかれ】
「昔話を聞かせておくれよ」の後日談的お話。
松倉の正体が、わかる。

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危うさを秘める

2022/05/15 08:49

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:藍花 - この投稿者のレビュー一覧を見る

堀川次郎は高校2年生の図書委員。同じ委員の松倉詩門と不人気な図書室で当番に勤しんでいる。
ある日、二人は先輩から開かずの金庫の番号を探ってほしいと頼まれ、思いがけない真相にたどり着く。
その後も、二人は放課後の図書室でいくつもの謎に巡り会う連作短編集。

米澤穂信さんの高校生ミステリーの新シリーズです。
主人公の一人、詩門の危うさというか、高校生にして辛酸をなめてきた人生と、各話の終わり方の妙がこの作品のあり方を決定づけています。
続編が書かれているとのことですが、この続きは難しそうな終わり方なので、どうなっていくのか楽しみです。

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ビター系青春ミステリ

2024/07/25 18:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:今井 - この投稿者のレビュー一覧を見る

作者の他のシリーズとちがって、男子高校生2人がメインキャラクターなのがいい。同性どうしの気兼ねのない会話が絶妙なくだらなさ、面白さを出している。片方が探偵、片方が助手というような分担ではなく、どっちも探偵役というのがミソ。足りないところを補い合う良いバディができている。飴と鞭みたいな2人組だ。話自体はあくまで提示された謎を解くだけで、その後の顛末とか背景が一切語られないのが少し不満。イヤミス程ではないが、すっきりした読後感はあまり得られない。

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日常には苦すぎる

2023/02/12 19:25

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る

図書委員である男子高校生の日常。
ふたりの関係性がいいなあ。
ふたりとも飄々とはしているけど、高校生が背負うには苦い出来事の連続。

そして最後のエピソードはその苦さの集大成。
あのふたり、今後はどうするのか。
今まで通り話せるのか。

心に残る苦さだった。

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どれも味アリ

2022/12/08 22:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る

個性的な二人の高校生の微妙な関係もイイし、それぞれの短編が、少しずつ関わっているのもイイ!好きなのは、やはり第一話。突然の依頼に戸惑ってしまうけど……。

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一味違うミステリー小説

2022/09/19 09:21

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:しんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

松倉と堀川が様々なミステリーを解くことがとっても面白い!
最後はまさかの松倉の驚く謎を堀川が解き明かす結果に…
他のミステリー小説とはまた違った感じでいいと思います

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図書館で謎解き

2022/09/03 20:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

頼まれると断れない堀川と、皮肉屋の詩門とがナイスコンビです。暗号解読から宝探し、ラストに待ち受けるどんでん返しにもやられてしまいました。

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文庫版

2022/06/29 01:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:れお - この投稿者のレビュー一覧を見る

とある高校の図書委員、二人の男子生徒が解くいくつかの出来事が短編集でまとめられている「本と鍵の季節」文庫版です

氷菓シリーズとはまた違った雰囲気で学校内で舞い込んでくる難題を解いていく推理ものとなっております

氷菓シリーズは学生群像劇っぽい色合いで、現実でも高校生活で起きそうなちょっとした事件やトラブルが題材になっている感じで、思春期な彼等を楽しめますが、この"本と鍵の季節"はほとんどの高校生ではあまり経験しなさそうな"問題"が二人の男子生徒の元にやって来ます。
全体的にちょっと不穏な空気感漂う作品で米澤先生らしいゾワリとした味わいがありました♪
どこか高校生に思えない大人のような二人の冷静さと、彼等が"高校生"であると示す様々な登場人物やストーリーの背景がなんだかすごくギャップがあるというかミスマッチ?で、とても不思議な雰囲気の作品でした

個人的には氷菓シリーズの雰囲気が好きなのですが、これはこれで確立された世界観があって楽しんで読むことができたので満足です♪

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